2015.10.11 「オッサン・リターン」 六甲全山縦走 （ソロ） 前篇

ここしばらく忘れていた、自分のための挑戦に行こう。

あの六甲の山々に会いに行こう。


そう、もういちど・・・




前日19：20　須磨浦公園駅到着
福井を15：30頃出発しました。
北陸自動車道から名神高速道路に入り、阪神高速3号神戸線の「若宮」で降ります。あとは海岸道路を3ｋｍほど西に走ると須磨浦公園が見えてきます。



途中、京橋ＰＡの中華レストランで晩飯としました。ここは連休中でも他のＳＡと違ってあまり混んでおらず狙い目です。



この時間、須磨浦公園駅にはあまり人影が無く、ネコが堂々と改札前に居座っています（笑）




須磨浦公園は神戸市主催で毎年11月に行われるＫＯＢＥ六甲全山縦走大会のスタート地点です。
今年の5月に2日間かけて縦走したときは、お隣の塩屋から出発しましたので、今回は須磨浦公園から歩き出すことにしてみました。





ただ、心配だったのが須磨浦公園の駐車場です。
海釣り公園が近くにあるので、連休中は一杯なのでは？ということと、以前の縦走時に周辺の駐車場を調べたときに、料金がドエラく高かったようなイメージがあったのですが・・・・・
今回到着前に須磨浦公園駐車場を検索してみると・・・・あ、ありました・・・・
ナニナニ・・・おっ・・・1日上限1200円。まぁまるまる2日置いたとしても2400円かぁ・・・こんなに安かったっけ？
んっ・・・ああ、駐車料金の改定があったのね・・・ＯＫここにしよう！

ネットの画面を流し読みして、ちゃんと最後まで情報を確認しなかったことが、あとあと禍根を残すこととなるのですが、この時はまったく気づいておりません。横に土日の料金が書かれていたんですけどね・・・・・




心配しながら駐車場に乗りつけましたが・・・・ガラガラ！？
なんか拍子抜けしてしまいましたが、その時は「ラッキー！こりゃ静かに眠れそうだ」ぐらいにしか思ってませんでした。




けっこう何本も電車が通りますが、今回は耳栓を持ってきましたので問題ナシです。時間は20時過ぎですが、そろそろ寝ましょう。眠り始めが早ければ、心に余裕が生まれ、しっかり寝れるはずです。前回はほとんど寝ていない状態で登り出して、大変難儀しましたので、同じ失敗は繰り返せません。




1：00にアラームをかけて・・・
とゆーのも前回、２日間かけてよたよた歩いた時間を合計すると、20時間2分44秒もかかっており、今回も同じくらいの時間か、ヘタするとそれ以上に時間がかかってしまう可能性が大いにあります。余裕を持って深夜1時すぎに出発すれば、もし20時間かかったとしても21時頃には宝塚に辿り着けます。下山してからのことを考えると、これ以上遅くなるのは避けたいので、ナイトハイクが多くはなりますがこの起床時間としました。




ナイトハイクの時間が増えるのに備えて、今回ヘッデンを新調しました。エナジャイザーというメーカーの製品です。普通のヘッデンと変わらない大きさながら、明るさ最大200ルーメン・照射距離70ｍ・最大50時間点灯というハイパフォーマンスで、単4電池3本込みでも68ｇという優れものです。お値段も3,200円ほどですのでコスパも高いと思います。




1：36　須磨浦公園を出発
アラームで目覚めたものの、公園のおトイレにいったり（とてもキレイでした。）、買い置きしておいたおにぎりを食べたり、いろいろ準備をしていたら、けっこう時間が過ぎてしまいました。




公園内は常夜灯が点いてますのでヘッデンなしで歩けますが、山に取り付くとともに一気に暗闇となります。
熟睡とはいきませんでしたが、早めに寝たので前回よりはカラダがかなりラクです。



前日、寝る前に登り口を下見しておいたので迷うことはありません。ヘッデンもめちゃくちゃ明るくて足元の不安も無しです。




まずは、鉢伏山（標高246ｍ）の展望台を目指します。




もちろん・・・・近道でいきますよ（笑）






登山道というより石段の遊歩道が続きます。




分岐はあるものの、マメに標識があるので迷うことはありません。




これこれ！
この標識のある縦走路を再び歩ける幸せ！うれし～



　
1：56　鉢伏山展望台通過
縦走は始まったばかりです。




次は旗振山へ向かいます。




気温は19℃　麓より少し下がりました。心配していた虫も纏わりついては来ないため、フツーに歩けます。



夜歩くのは決して気持ちのいいものではありませんので、暗闇の中に浮かび上がる、標識や案内板を見るとほっとします。




2：08　旗振山到着（標高252.6ｍ）




山頂から見える街の輝きに、しばし足を止めます。



今回も前回同様、ネットにＵＰされている縦走のＧＰＸデータを入れてきました。明るい紫色に表示されています。青い△マークが自分の位置と向いている方向です。今回の出発地点にちなんで「須磨子さんのルート」とでもしておきましょうか。須磨子さんはピークに全然こだわってませんので、しばしば画面上からいなくなります（笑）




　
2：20　続けて、鉄拐山頂上通過（標高234ｍ）
前回来たときは毛虫だらけでした。やはり縦走は晩秋がベストなんでしょうね。



2：31　おらが茶屋　到着
深夜ですが、おトイレは開放されています。自販機もあり、たいへん助かります。



辺りにはコスモスが咲き誇っていました。



神戸はどこの公衆トイレもキレイです。安心して入ることができます。




眼下に高倉台の街並みが見えてきました。




「さつきはし」を渡って、高倉台へ



街中はヘッデンを消して進みます。



2：41　高倉会館付近通過
出発から1時間ほど経過しました。前回よりはかなりいいペースで歩いています。
ただ、今回の目標はあくまで1日での六甲全山縦走コース完歩ですので、タイムにはこだわっていません。膝の痛みなどカラダに変調をきたすことなく、1日で縦走コースを歩ききることが最優先です。（いや、でも、前回のタイムは更新したいですよ。もちろん。）




高倉台を過ぎると、ツギは400階段が待ってます！




400階段への入口は、藪に覆われていてわかりにくくなっていました。



夜のせいもあるんでしょうが、前回と全然印象が違うので、念のため「須磨子さん」で確認。
「安心してください！はずれてませんよ。」




しばらく登ると、イメージに合致。そうそうココ、ココ。




途中のベンチで休憩。腹は減っていませんが、早めの栄養補給をします。今回は行動食を、ＳＯＹＪＯＹをメインに揃えてきました。
量といい、歯ごたえといい、味といい、ワタシ好みなんですが・・・これも後々、禍根を残すことに・・・・




400階段から見渡す夜景も美しいです。



　
3：10　栂尾山　山頂通過(標高274ｍ）



3：23　　横尾山　山頂通過（標高312.1ｍ）
ここを過ぎるといよいよ須磨アルプスです。






傾斜のある岩場と階段が続きます。




3：36　名勝　馬ノ背通過






足場はしっかりしてるので、ゆっくり進めば、夜でも見た目ほど危険なところはありません。




3：47　東山通過（標高253ｍ）
須磨アルプスは無事通過しました。


気温は18℃くらいで安定しています。



案内板なのに、締めの言葉が「本当やろか？」で終わってるとこがスゴイ（笑）




東山から横尾の街への下り。急な階段とつづらおりの道が続きます。



毛虫はいないのですが、かわりにクモの巣には行く手を阻まれました。



横尾の街を通過します。街中にも縦走路の看板があります。



5月の記憶で、ある程度は覚えているのですが、日中と夜中とでは街の印象も変わっており、やはり「須磨子さんのルート」を頼りに進みます。




フェンスから、金木犀の花が顔を覗かせており、街がいい香りに包まれています。



ルートに従って街を抜けます。



4：21　妙法寺通過



4：46　妙法寺小学校前交差点近くのコンビニで買い出し。
防犯上この時間ですとおトイレは鍵がかかっていますが、店員さんに声をかけると開けてくれます。
ここでは、おにぎりとアクエリを補充しました。前回の縦走でだいたいどこに自販機やお店があるか解っているので水分は1Ｌのみ携行し、あとは随時補給していくこととしました。ＳＯＹＪＯＹと前日買ったおにぎりも、胃の中へ押し込みます。



ツギは高取山に向かいます。



ここも、少し道が解りにくく、行き過ぎて戻ったりしています。



山裾に近づくと、イノシシ注意の看板があちこちに掲げられていました。



荒熊神社の脇を通り



鳥居をくぐります。そろそろ明るくなってきてもよさそうなものですが、今日は雲が厚いためか、なかなか明るくなってきません。




5：24　高取山到着（標高328.8ｍ）
この頃から、毎日登山の方とよくすれ違うようになってきました。



石の標識に従って、次は丸山町を目指します。



参道の茶屋も、営業の準備を始められてます。



縦走路は途中から参道をはずれます。



ここにもキレイなトイレがあります。だんだん空も白みはじめました。



眼下に見えるのは丸山町の街並みでしょうか。



住宅街手前の急坂を下ります。続々と毎日登山の方たちが登ってらっしゃいます。お互い顔見知りのようで、立ち止まって話し込む方もいますね。



ネーミングが素敵なスナック「黒帯」の前を通り抜け




いよいよ最初の難関！菊水山を目指します。



その前に丸山町を通り抜けなくてはなりません。坂道や分かりにくい曲がり角も多く、ここも須磨子さんルートに沿って進みます。



この交差点なんかは、



スタンドとメインの道路のすき間にある路地に入って行かなくてはなりません。ＧＰＳを見てても間違えやすいです。




レトロな車のある家の角を曲がり




神戸電鉄の線路下をくぐると




鵯越駅（ひよどりごええき）が見えてきました。




6：23　鵯越駅到着
前回、踏切を直進してしまい大きくロストしましたが、今回は間違えませんよ～



踏切を渡らずに、駅手前の側道に進みます。



その先の公園で小休止。



一定時間ごとにＳＯＹ　ＪＯＹ摂取。よっし～さんおススメのアミノカプシも試してみます。これはトウガラシ由来の成分で、体内の脂肪をエネルギーに変えやすくするという素晴らしいドーピング剤らしいです。体内脂肪たっくさん余ってますので、燃料には事欠きません（笑）



ずっと曇り空で、日差しがありませんので、気温も上がってきません。絶好の縦走日和です。




このカーブミラーは、つい自撮りしたくなっちゃいます。




7：00　ＫＩＫＵＳＵＩ　ＢＡＳＥ前通過
いよいよ、菊水山が迫って来ました。



この辺りは、縦走路沿いにオレンジ色のキバナコスモス（黄花秋桜）が咲き乱れています。



このカタツムリくんのように、急がずゆっくり行きましょう。先はまだまだ長いんですから。




ぐはぁ！地獄のゴム階段が始まりました。段差のある急登が、これでもかと続きます。



膝を温存するために、踏ん張らず、ゆっくりゆっくり登ります。長丁場の耐久レースは、痛みやカラダの不調が出てからではうまく対処できません。いかに未然に防ぐかがキモのような気がします。



大岩とのコラボ攻撃も素敵っす。



7：42　菊水山頂上到着（標高458.8ｍ）


　
晴れていれば、今まで縦走してきた山々が見渡せるのですが、今日は眺望には期待できません。
紅葉も、まだ少し先のようですね。



山頂の東屋に設置されている温度計は17℃です。気温が上がってこないのは、ホントにありがたいです。
ここでもＳＯＹ　ＪＯＹ摂取。出発してから、かれこれ5～6本は食べてます。




さあ、ツギはお鍋さんこと、鍋蓋山に向かいます。
そ、そんなに下らなくてもいいのに・・・・



8：22　天王吊橋通過
下を通る有馬街道は、連休のためか車がずっと連なっています。


　
鍋蓋山は木の根の段差と大岩のコラボで攻めてきます。




8：45　鍋蓋山頂上到着
ここでも7か8本目のＳＯＹ　ＪＯＹ摂取。
いままで吹いてなかった風もでてきて、Ｔシャツだけだと寒いくらいです。休憩もそこそこに次は大龍寺に向かいます。



9：14　大龍寺到着


　
山門を過ぎると、しばらくアスファルトの下り坂が続きます。



舗装路歩きは超苦手なので、リズムが狂います。



ん？　
んんっ？
うんんんんんっ！？

こ、これは・・・
突然のトルネード発生！

な、なぜ急に？？？

・・・・・・・はっ！解ったっ

ＳＯＹ　ＪＯＹ・・・・・喰いすぎた・・・・
お菓子のスティックみたいに食べやすくなっているとはいえ・・・所詮・・・ＳＯＹ＝豆。

大量に摂取した後に、お腹を冷やせば・・・・ＯＰＰ（おなか・ぴー・ぴー）になるのは道理ぢゃないか！



いまごろ気づいても、時すでに遅し！
せめて第二波・第三波が来る前に、おトイレのある市ケ原の桜茶屋まで辿り着かなければ！



9：35　市ケ原猛ダッシュスルー




9：37　櫻茶屋到着
だ、だれも、そこを動くんぢゃなーい！




見えたーっ！



お、おれは・・・・・・助かった・・・・・



が・・・・・今度は・・・・・・出ない！？



あのツライ体勢のまま、引っ込み思案の竜と格闘し、なんとか討伐できたときには、10分以上過ぎていました。



大きくタイムロスしましたので、休憩もそこそこに、摩耶山を目指します。



一歩踏み出して・・・・・・・・・すぐ気づきました・・・・・・・・・・

温存してた膝が・・・・・・・終わってるるるるるーっ！



この先に待ち構えるのは、縦走路で1,2を争う難所といわれる摩耶山・天狗道。




まさかの個室で、膝を使い切ってしまったツギロウの運命やいかに！？



後編につづく