2015.10.4 立山まんだら行脚 極楽浄土編 （ご近所さんと）

ご近所さん１号と立山に行ってきました。ガスガスと暴風の八寒地獄篇からの続きです。




富山大学立山研究室の分岐を過ぎて一の越へと向かいます。ほとんど視界はありませんので、足元の赤いペイントを頼りに進みます。



風はますます強さを増していますが、その強風に煽られてガスが取れ、時折まわりの様子も見えるようになってきました。




9：59　一の越山荘到着(標高2,700ｍ）



山荘の前や石垣の影で多くのハイカーさんが風とガスガスの晴れるのを待っています。



ガスは時折とれるものの、強風は暴風と言っていいほどの勢いで、皆さん山頂アタックを躊躇されています。



さらに悪いことに、小雨までパラついてきました。



ガスが取れた瞬間に、山頂までのルートをよく見ると、意外と風裏になりそうなところを通っており、これならなんとかなりそうです。




ガスが取れている間に、登り始めましょう。




振り返ると、室堂方面から続々とハイカーさんが続いています。




風がまともに吹きつける稜線上では、身を低くして少しでも風圧を逃がさないと、大きくよろめいてしまいますのでとても危険です。




ただ、だんだんとガスガスはとれてきており、遠くまで見渡せるようになってきました。




今まで見ることのできなかった青空も・・・俄然テンションが上がります！




11：03　雄山神社社務所前広場　到着
稜線に雲がかかっているものの、長野県側の山々が見渡せます。




時が経つにつれて、青空の面積が広がっていきます。




これまでの八寒地獄からの急変ぶりは・・・・まさに極楽浄土そのものです。



いにしえの方々が阿弥陀如来さんのご来迎とされたのもスンごく頷けますね～




少しでも天気の良いうちに雄山神社峰本社に参拝させて頂きましょう。




11：07　雄山山頂　到着（標高3,003ｍ）


　
1号の初標高3,000ｍ超えを記念してパチリ。



だだ周りの石垣や社殿には・・・・白いものが・・・・


室堂に貼ってあった警告の張り紙の内容どおりですね。
「いつでも雪・吹雪になります！」


　
参拝を済ませたあとは、社務所前の広場に戻って昼ごはんです。カップラーメンの販売とお湯入れのサービスもして頂けるとのことなので、ありがたく利用させてもらいました。家族にお守りも購入しましたよ。



熱々のカップヌードルに勝るもの無し！



広場からは針ノ木岳（標高2,821ｍ）の険しい山容がよく見えます。その後ろには蓮華岳(標高2,799ｍ）も顔を覗かせています。



残念ながら前回登った唐松岳や五竜、鹿島槍は雲に隠れて見ることはできませんでした。




11：52　大汝山、富士の折立に向けて出発
室堂側の眺望も素晴らしく、1号も思わず感嘆の声を上げていました。





朝、浄土山に向かうため通ってきた立山室堂山荘の分岐。


今回、下山する予定の雷鳥沢方面。テン場のテントも小さく見えていますね。



お天気は良くなってきたものの、室堂側から吹きつける強風はより勢いを増しており、鼻水が止まりません！




気温はとうとう0℃に！



あたりのハイマツや


岩も凍り付いています。



　
12：15　大汝山到着（標高3015ｍ）
大汝山の手持ち看板が、めちゃめちゃラブリーなデザインのものに変わってました。ちと・・・可愛すぎでは・・・？




直下の大汝休憩所は、もう閉ざされていました。



ツギは富士の折立を目指します。



やはり凍ってますね～



めちゃくちゃ寒いですが、光を受けて輝く氷が美しいです。



富士の折立は急峻で、ちょっと危ないとこもありますが、慎重にすすめば問題ありません。



12：34　富士の折立到着（標高2,999ｍ）
ここの看板もラブリーですね。あっ、大汝山の看板も同じ方が書いてらっしゃるのかな？




あまりの寒さと強風にとても長居はできませんので、先に進みましょう。眼下に内蔵助カールの稜線が見えてきました。


ここは遮るもののなにもない、まさに風の通り道です。今まで以上に姿勢を低くして吹き飛ばされないようにしないと危険です。




皆さん慎重に稜線を渡ってこられています。




1号も無事渡り切りました。




13：00　大走り分岐到着
強風も治まらず、ガスもとれないので、予定通り別山方面には進まず、ここから下山します。
このあと、雷鳥沢をとおって室堂まで戻るのもけっこう時間がかかりますし、あまり遅いバスには乗りたくないので別山までは無理しません。



分岐点で思案していた二人組のハイカーさんは別山を目指すとのこと。強風をものともせず登って行かれました。




降りると決めたワタシ達は、すでにまったりムードです。
1号は、「実はさっきからタイツがずり落ちてきてたんやって」とモソモソしています。確かにサポートタイツって油断してるとずり落ちてきますよね～



大走りから先は、今までとはうって変わったなだらかな砂礫の道をトラバース気味に降りて行きます。




おなじ山域とは思えないくらい、こんなに様相が違います。



ただ、降り始めた途端、一気にガスもなくなり、青空が広がってきました。別山に行かれたお二人さん・・・・絶景を楽しんでらっしゃることでしょう。



青空が広がるにつれて、周りの色彩がより鮮明に変わってきます。



こちらも絶景ですよ。



いままで歩いてきた稜線もくっきり青空に浮かび上がっています。



白い山肌、紅葉した下草、ハイマツの緑、三色のコントラストが素晴らしいです。




ただ、あまり絶景に気をとられていますと、足元は結構ザレてて大きい浮石も多いので注意が必要です。



ザレた登山道をつづらおりに下って行くと・・・・



雷鳥沢ヒュッテやテン場が近づいてきました。



辺りの色づき具合がとても素晴らしいですね～





まさに・・・・ここもまた・・・・極楽浄土・・・・・



14：29　雷鳥沢キャンプ場到着





日曜の午後ですので、テン場は余裕があります。とってもうらやましいです！



陽だまりでは、暖かささえ感じます。



最後の試練！室堂までの石段を登ります。6月まだ雪が残っているときは、めちゃくちゃキツかったんですが、今回は・・・・やっぱキツイです（笑）




地獄谷も夕陽を浴びて、迫力を増してきています。



有毒ガスが充満し、生命感がまったく無い情景は、まさに地獄そのものですね。



おおおっ！地獄の向こうには研ぎ澄まされた針の山がっ！






門番の鬼もいました（笑）・・・・ちと西洋風にアレンジされてますけど・・・・




下界は雲海の底に沈んでいます。ああ、戻りたくないなぁ～。



ミクリガ池を過ぎれば、室堂はすぐそこです。



15：38　室堂戻り
室堂ターミナル直前の遊歩道脇に、雷鳥さんが現れました。まるまると太った雷鳥さんです。
雷鳥は神の使いとも言われていますが・・・・この恰幅のよさは・・・・・まさか・・・・・閻魔さま！？





ツギロウよ・・・・日頃の邪淫、妄言・・・・

ホントならの大叫喚地獄行きを命ずるところだが・・・・

・・・・いままで、ご近所さん1号・2号に施した功徳に免じて、今回は大目にみてやろう


だがな・・・・・


ここしばらく・・・・・自分のための挑戦を忘れておらんかな？・・・・・・




17：10　立山駅戻り


夕暮れとともに・・・・
ブルーのイルミネーションが、その輝きを増していました。




さあ、ツギは、あの山々に挑戦しようか・・・・






ちなみに今日のログです。




沿面距離　11.4ｋｍ
累積標高　1242.7ｍでした。