2015.9.23 初アルプスはどこがいい？ 唐松岳編 （ご近所さんと）

「北アルプスデビューしたいんやって！」
若干フライング気味ながらソロでの白山登頂を果たし、ますますお山にハマってきたご近所さん１号の熱い思いに応えるため、唐松岳にイッテきました！

ただ・・・ブログＵＰが非常に遅れ申し訳ありません！ＳＷ最終日のレポですが、10月3連休のお出かけに、少しでも参考になれば幸いです。



唐松岳（標高2,969ｍ）は北に不帰キレットという有名な難所、南も五竜岳に続く急峻な岩場があるという後立山連峰の険しさを感じられるお山ですが、東側の八方尾根ルートはなだらかで、危険な個所も少ない初心者向けのコースとされています。まして標高1,850ｍの八方池山荘までは八方ゴンドラリフトアダムとクワッドリフトを乗り継いで20分～30分ほどで到達できるためハイカーのみならず、一般の観光客さんにも非常に人気のあるお山です。




この日はＳＷの最終日といううこともあって、激混みとなる可能性が高いです。1～2日前のヤマレコなどでは、凄まじい混雑（特にリフト待ち）の様子がレポされていまして、普通に並んで朝一のゴンドラリフトに乗ったとしても、第二第三クワッドリフトへの乗り継ぎがまた、渋滞しているという状況がレポートされていました。




そのため今回は、ゴンドラリフトアダムを使った通常のルートを使わず、黒菱駐車場から朝5：00頃より徒歩で登り始め、ゴンドラやリフトが動き出す6：30前に、リフトの終着点である八方池山荘を通過してしまおうという渋滞を完璧に回避する計画を立てました。むふふふふっ！
このプランは、あくまでも、ご近所さん１号に北アルプスの絶景を貸切状態で堪能して欲しいという優しい親心から生まれてきたプランであり、決して、ゲレンデのキツイ登りを味ってもらおうとか、リフト使うなんて100万年はえーぜ！とか、どえすな気持ちはこれっぽっちもありませんので・・・・・むふふふっ！




前日16：30　福井出発　　19：00　糸魚川ＩＣ通過
ただ、黒菱を5：00頃から登り出そうとすると、福井から出発の場合スケジュール的にキツイため、前泊としました。ソロのときなら迷わず車中泊なんですけど、二人で車中泊はなかなか辛いものがあります。ダメもとで調べてみると、白馬のホテルが素泊まりで確保できたので、そこに宿泊することとしました。
晩飯は、糸魚川ＩＣを降りてしばらく白馬方面に走ったところにある「銭形」で頂きました。どデカいエビフライが有名なお店ですが、ヒレカツも最高に旨いです。



ちなみに明日の天気はオールＡ！素晴らしい天気が期待できそうです。たのむ！当たってちょうだい。




20：39　ホテル到着
素泊まりで8,000円ほどと、少々割高ですが、ＳＷ中なので仕方ありませんね。部屋が空いてただけでも良しとしましょう。
なるべく21：00までにはチェックインしてくださいと言われていたので、間に合ってよかったです。


　
お部屋は必要な装備はついてますし、卓球台や大浴場や露天風呂もあります。
山のぼりを始めなければ、ご近所さん1号と一夜を共にすることもなかったと思います・・・
・・・・1号・・・・覚悟はいいかい？（ゴクリ）




翌朝　5：18　黒菱駐車場　到着
本来ホテルからは30分ほどで着けるはずなんですが、途中道迷いをしてしまい、到着が遅れてしまいました。
駐車場の埋まり具合は7割ほどで、まだだいぶ余裕があります。



駐車場にはカフェテリア黒菱という施設があり、おトイレも借りれるようですね。



5：30　登山開始
なんだかんだで30分も遅れてしまいました。リフトが動き出す6：30までに登り切ってしまわないと、なんのために前泊したのかわからなくなってしまいます。急がねばっ！




夜明けとともに、お盆に縦走した白馬三山が姿を現しました。雲一つかかっていない、最高の稜線が見渡せます。



最初はゲレンデの斜面につけられたゴロタの道をひたすら登ります。



やがてリフト直下のコンクリート道に変わってきました。傾斜がさらにキツくなり、息が上がります。
どこかで、以前も、同じようなツラさを経験したような・・・・・・そう・・・・荒島岳の勝原コースの最初にそっくりです。まぁどっちもゲレンデを通る道なので似てるのがあたりまえっちゃあたりまえなんですけどね。ただ、この黒菱の方がより傾斜がキツく、距離も長いような気がします。



気温は１０℃　風がないため、登り始めてしまうとあまり寒さは感じませんが、気温はかなり低いです。




振り返ると、同じようなことを考えてる方も結構いるようで、何組かのハイカーさんが後に続いてこられます。みなさんも・・・・しんどそう・・・・・



そのうち、この急勾配の道を軽のクロカン車が激走してきました！ひょっとするとリフトを動かすスタッフの方かもしれません。
だとすると・・・・急がねばっ！




5：51　黒菱平到着
まずは、リフト１本分をパスしました。「渋滞したとしても、並んだ方がよかったかも」と１号から泣きが入るくらいのシンドさでした。



いやいやいや、１号。あれが朝日に染まる白馬三山だよ。暗いうちからリフトを使わず、のぼりはじたからこそ、この美しい姿をひとり占めできるのさっ！



振り返ると、妙高方面の山々も、朝陽に映し出されてきています。




黒菱平からは木道が設置されています。「自然研究路　トレッキングコース」という看板もあり、しっかり整備されているようです。



さらに高度を上げていくと・・・・前方に八方池山荘の三角屋根が見えてきました・・・・左手には五竜岳や鹿島槍ヶ岳の険しい稜線が見え隠れしています。



足元には朝露に濡れた、ウメバチソウ（梅鉢草）や



ノコンギク（野紺菊）がこれまでの疲れを癒してくれています。



6：17　八方池山荘到着（標高1,830ｍ）
駐車場から47分ほどかかりましたが、なんとかリフトが動き出す前に辿り着くことができました。これで人混みを気にすることなく唐松岳を愉しむことができます。




で、でもシャッターも開いて、今にも動き出しそう！はやくトイレを済ませて、先を急ぎましょう！



山荘から先は、なだらかな稜線が続いています。



岩がゴロゴロしたところや、木道が交互に現れますが、道幅も広く傾斜も緩いためハイキング気分で登れます。



南側の斜面に出ると、五竜岳や鹿島槍ヶ岳がド迫力で迫ってきます。




八方尾根とはまったく違う荒々しい稜線です。



つづらおりの道を北側に出ると・・・・・




白馬三山（白馬鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳）の勇姿が！
この上も無く贅沢な景色が楽しめる登山道ですね～




6：48　石神井ケルン（八方山ケルン　標高1,974ｍ）到着



ここからも白馬鑓ヶ岳の勇姿がド迫力で迫ってきます。ホントにカッコいいお山です。でも西側からみるとつぶれたソフトクリームみたいな山容なんですけどね（笑）



6：58　第二ケルン（息ケルン　標高2,005ｍ）到着　
このケルンのすこし手前に6月中旬から10月中旬まで利用可能のおトイレがあります。



7：03　八方ケルン　（標高2,035ｍ）到着
ここのケルンはどれも巨大です。特に冬山のときはいい目印になるでしょうね。



あたりにはタカネマツムシソウ（高嶺松虫草）が咲いていました。


　
とにかく尾根が広いので、休憩も兼ね、念のため地図で確認します。



「もう、ここで十分なんやけど・・・・・」
リフト直下の登りで疲れが予想以上に溜まってる1号は、いつもどおり座り込んで、相当弱気になっちゃってます。



1号のお尻を叩いて、八方池に向かって出発。



木道には今朝の冷え込みで霜が降りており、非常にスベりやすくなっています。



7：20　八方池到着
池の手前から見ると、不帰キレットが鏡のような湖面に映り込んでいます。


池の奥からは、白馬三山も・・・・


　
さらに進むと、ダケカンバとナナカマド地帯に入ってきます。



足元はザレ場が多くなり、斜度もけっこうあるのでなかなか大変ですが、視界が開けると・・・



五竜と鹿島槍が眼前に迫ります。
ほら、1号！すごい迫力やざっ！ここまでくっきり姿が見れるなんてめったに・・・な・・・・・い・・・・・・・ん！？




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・。

彼の目には、一体何が映っているのでしょうか・・・・ふびんな1号・・・（涙）



8：47　丸山ケルン到着（標高2,430ｍ）

　
頂上まではもう少しですね。あたりはさらに秋の気配が濃厚になってきています。



ここからは不帰キレットが目の前に！想像以上の凄マジイ険しさですね～



南東側の遮るもののなにもない雲海の向こうには、八ヶ岳と富士山が浮かび上がっています。



絶景に気をとられないように、用心してさらに登山道を進むと・・・・・




9：31　唐松岳頂上山荘到着(標高2,620ｍ）
黒菱駐車場からは、4時間ほどかかりました。


　
山荘前の広場にはすでに多くのハイカーさんがいらっしゃいました。



広場からも、見渡す限りの絶景が広がります。



先日、よっし～さん、あつぷりさんの両巨匠が制覇した剱岳のお姿！



こちらは、ワタシが6月に周回した立山方面。五竜、鹿島槍に反応が薄かった1号ですが・・・・・
ど、どれがタ、タテヤマ！？と喰いついてきました。
白馬のスターよりも、北陸の人間にとって身近な立山のほうが興味があるようです。まっ確かにワタシも登り始めたときは、北アルプスのお山の名前を言われてもピンときませんでしたもんね。



広場の真下には、テン場が見下ろせます。急な斜面の途中にあり、あまり広くはないので設営も場所の確保も大変そうですね。




10：00　山頂に向けて出発
小屋の超キレイなおトイレ（利用料200円）をお借りしたり、おにぎりを食べてまったりしていましたが、あまりゆっくりし過ぎているとリフト組の方たちも到着しそうですし、ガスも上がってくる可能性もあるので、ぼちぼち山頂に向かいます。



大きな岩がゴロゴロしていますが、浮石に注意すれば危険なところはありません。



10：15　唐松岳山頂到着（標高2,695ｍ）



お槍様もくっきり見えています、が、1号の反応は・・・・薄いっ（笑）



1号の初アルプスを記念して、珍しく2ショットで撮ってもらいました。



頂上も堪能しましたので、そろそろ戻りましょう。



頂上山荘まで戻ってくると、急にガスがあたりを覆い始めました。
1号もこの急変ぶりにはびっくりしていたようです。早出早降りの大事さをあらためて感じました。



11：26　下山開始
落石の起こりそうなところにはネットが掛けられていました。



おおおおっ！雷鳥さんっ！
今日は天気が良すぎて逢えないだろうと思っていたのですが、か、感激ですっ！
1号！初アルプスで雷鳥に逢えるなんて超・・・・こ・・・・幸・・・・うん・・・・！？



反応が薄いっ！
ほんとにお花やいきものに興味ないのね・・・・（いまごろ五竜ながめてるし）



帰りは人・人・人の行列が続きます。



13：10　八方池山荘戻り
二人とも何も語らず、吸い込まれるようにリフトへ・・・・



チケットは八方池山荘ではなく、クワッドリフト降りた所で購入します。この後の黒菱第三リフトも合わせて600円でした。



おおおっ、駐車場が見えてきました。



いやぁ～　リフトって、いいなぁ～



きょう初めて意見があったね・・・・1号・・・・





さあ、ツギはどの北アルプスにのぼロウか？



ちなみにこの日のログです。帰りリフトに乗ってるのが丸わかりですね。



沿面距離　15.1ｋｍ
累積標高　1,571ｍでした。


天国の唐松岳編から・・・・・次号・・・・・地獄の〇〇〇〇編へつづく・・・・