2015.9.12～13 白山へ行こう！ （ご近所さんと） その1

ついに、ご近所さんと白山へ行って参りました。

思い返せば幾年月・・・・

ご近所さん１号２号の二人を、必ず白山に連れて行くのだという揺るぎない信念のもと、白山養成ギブスなるカリキュラムに沿って、徐々に山のぼりのレベルを上げてきた日々・・・

いよいよ巣立ちの日が近づいて来た・・・・・の・・・・・で・・・・・・ん？・・・・


ぴんぽ～ん♪

おっ、1号からのＬＩＮＥだっ






・・・も、もう・・・巣立ってんじゃん！

まっ確かに、ご近所さん1号の進化は凄まじく、灼熱の荒島岳や三ノ峰を軒並み制覇し、その後も、三ノ峰ピストンをソロでも完遂するなど、白山日帰りしてお釣りのくるレベルには達していたんですけどね・・・・


と、なると・・・残るは・・・・ご近所さん２号・・・・君だ！

ただ、１号に比べると圧倒的に山のぼり量が少なく、


とか・・・・



とか・・・・
不安要素てんこもりの２号ですが、もともとテニスを始めとするスポーツ万能な身体能力を持つ彼の事です。いざとなれば底力を発揮してくれることでしょう。
今回の山行、１号は仕事の都合で参加できなくなっため、助っ人として２号のおともだちが急遽参加することになりました。
２号のおともだち・・・・あまり山に登ったことは無いものの、試しで登った鬼ヶ岳では、「３０分で山頂に着いちゃった」という噂だけが伝わってきており、非常にフレディーで、マーキュリーな人物のようです！今後は勝手に、「フレディー」と呼ばせて頂きましょう。


う～む　だいじょうぶか？このパーティー？




6：00　勝山市内のコンビニで買い出し。
いささか遅い出発ですが、今回は連れの二人ともほとんど山に登ったことがないため室堂泊での山行としました。これなら無理なく白山登頂できるはずです。しかも、今回は白山雷鳥荘での宿泊です。



白山雷鳥荘とは、従来の宿泊施設・白山室堂（750人収容可能）とは別に、2012.年7月より営業を開始した完全個室制の宿泊施設です。しかも6室21名限定というエグゼグティブぶり！




白山ベストガイドのＨＰによりますと・・・・コインシャワー室やマッサージ機、ファンヒーターさらにはインターネット環境まで整えられている最新の宿泊施設のようです。三人部屋で37,600円（1泊2食付）ですので、一人当たり約12,530円になります。従来の白山室堂が8,100円（1泊2食付）ですので・・・4400円ほどの料金差はいかなるものなのでしょうか・・・？
当初我々も従来通りの白山室堂で宿泊する予定でしたが、直前になってキャンセルでも出たのでしょうか、白山雷鳥荘の１部屋だけ空きになっているのを目ざとい２号が見つけ、すかさず確保したのです。




6：50　市ノ瀬ビジターセンター駐車場着
時間が遅かったので、駐車場に停めれるかどうか心配でしたが、キャンプ場方面の駐車場に停めることができました。前日までの悪天候が響いたのか、好天の土曜日にもかかわらず、まだ駐車スペースには余裕がありました。



今日はフレディーが最近購入した超ラグジュアリーデラックスワゴンで乗り付けましたので、麓からＶＩＰ気分です。



ただ、いくらＶＩＰでもマイカー規制期間はシャトルバスで別当出合に向かうしかありません。ビジターセンター前で、おねいさん（本当の）から片道500円のチケットを購入致します。


　
気温は14℃です。めっきり涼しくなりました。バスは20分おきにやってきますので、待ってる間に登山届をビジターセンターへ提出します。




7：30　定刻出発のバスで別当出合へ



この遅い時間でも、バスはあっという間に満員になりました。




7：52　別当出合到着
全員無事でこの場所に帰ってこれますように・・・・！




8：00　吊橋を渡って、登山開始
早出のときはおろそかになりがちなＯＰＰ（おなか・ぴー・ぴー）対策も、今日は自宅でゆっくりできましたので別当出合のトイレで難儀することもありません！



工事現場の熊さんも応援してくれています（笑）
もちろん一番初心者向けの砂防新道で登りますよ。



おおおぅ！揺れる揺れる！と二人とも大騒ぎです。
２号もフレディーも・・・・わざと揺らすのやめ～んかい！


　
登山道に入ると・・・



ノコンギク（野紺菊）や



サラシナショウマ（晒菜升麻）がお迎えしてくれました。



まずは、一番目の休憩地、中飯場（なかはんば）を目指します。



最初の難所も慎重に慎重に・・・
今回、天気が良ければご来光を見に明け方の山頂を目指します。また、風が強い予報が出てましたので、防寒装備を十分に持参するようお二人にはお願いしました。お泊りグッズと合わせて二人とも今まで担いだことのないようなザックの重さとなっています。
ワタクシも二人がうっかり忘れそうなものや、3人分の食材などをザックに押し込んできたのでテン泊用の65Ｌミレーザックを担いでいます。ただテントなどはありませんので、水分込で15ｋｇほどとなりました。

　
足元にはアキギリ（秋桐）やカニコウモリ（蟹蝙蝠）



夏と秋が交錯する、ブナの森を抜けると・・・



8：43　中飯場（なかはんば　標高1500ｍ）到着
ＣＴが５０分ですので、少しだけはやく着くことができました。



ワタシは、念のため再度ＯＰＰ対策を敢行！突然のトルネードという不安を払拭して万全を期します！今回は特に、ワタシが途中で粗相するわけにはいかないのです（キリッ）



広場ではムシカリ（虫狩）の実が真っ黒に色づいていました。



１０分ほど休憩して、ツギの休憩地、甚之助避難小屋（じんのすけひなんごや）を目指します。外来種持ち込み防止のマットの上を通って進みます。マットの上でストック搗くのはご法度ですよ。



先ほどのブナ林と違って、甚之助谷を見渡せるあたりでは、すっかり秋の風情です。



道端にはハクサンカメバヒキオコシ（白山亀葉引起）が群生しています。



センジュガンピ（千手岩菲）は、ひっそりと。



9：44　別当覗（べっとうのぞき　標高1,750ｍ）で小休止




まだ赤いムシカリの実の向こう側に経ヶ岳をはじめとする奥越の山々。




40ｋｇ以上はありそうな荷物を背負ってきたおにいさんと遭遇。聞くと南竜山荘で働いておられて、今日は麓から荷揚げをしているとのこと。それにしても御苦労さまです。無理せずゆっくりお登り下さい。ワタシ達は一足早く出発させていただきます。



徐々にまわりの木々が低くなってきて、森林限界が近づいてきていることを感じます。



と、ここで「福井県　勝山高校」のゼッケンをつけた学生さんの団体にぶち抜かれます。

「いや～若いもんは元気がいいなぁ～。おんちゃんたちはかなわないよ。」
「まっ、　でも、そんな小さなザックを担いでるだけなら、そら足どりも軽いわなぁ～　はっはっはっは」

負け惜しみのイヤミたっぷりにうそぶいていると・・・・
先ほどの高校生の団体より明らかに早いペースで後に迫りくる気配がひとつ・・・・




えっ！？・・・・・・・・・・・




・・・・・・・・・・・・・・・・。




・・・・・・ふ、ふんぬぅ～！がしがしがしがしがしっ！・・・・・





あっというまに・・・・おにいさんは・・・・いなくなりましたとさ・・・・・・・。




10：26　甚之助避難小屋　到着（標高1,960ｍ）
体力を無駄に大量消費してしまったため、へろへろです。　し、しかもＣＴより遅れてるしっ！



　
失われた体力を取り戻そうと、行動食・飴・ドーピング剤を乱れ食いです！２号から「岩塩」をもらいました。こ、これはイイ！



太陽が頭の真上に近づくにつれ、気温も一気に上がってきました。



へろへろが治まらず、20分近くも休憩したのち、南竜分岐に向けて出発です。


　
分岐手前ではリンドウ（竜胆）やヤマハハコ（山母子）が迎えてくれました。



11：22　南竜分岐到着（標高2,100ｍ）
ＣＴよりさらに遅れだしてきました。
こ、これはこの先ますます・・・・・・ヤバい！



ただ眺望は素晴らしく、奥越の山々や、福井唯一の百名山、荒島岳の美しいシルエットが見渡せます。あちらも今日はたくさんのハイカーさんが登ってらっしゃるんでしょうね。




２号から、今度は抹茶チョコをもらいました・・・・こ、このパターンは・・・どこかで・・・・
彼のザックの中身が心配です・・・・。



さあ！十分景色を堪能したら、ツギの目的地、黒ボコ岩を目指しましょう！すっかりアルプスっぽくなった周りの眺望にテンション上がりまくりの二人です。ただ・・・・その先には・・・・心臓破りの坂・・・十二曲がりが待っているんだけどね・・・・




テンションは上がっても・・・ペースは上がってきません・・・・小さなお子さんにもぶち抜かれました・・・・・。




途中の水場でまたまた休憩。流れる沢の水は本当においしかったのですが・・・すでに12：00をすぎてしまいました。登山開始から４時間が過ぎようとしています。ＣＴではもう室堂に着いていてもおかしくない時間です。やはり初めての高山チャレンジはかなり過酷なようで・・・この先に待ち受ける難所を考えると・・・・・室堂泊で本当によかった・・・・・



標高も2,000ｍを超えてきて、空気が薄くなってきたこともペースの遅れに拍車をかけているのかもしれません。




十二曲がりの途中では、足が攣ったのか登山道で横になって仲間に応急処置を受けている方もいました。



２号は完全に遅れだし、フレディーも延命水を飲んだにもかかわらず、足を前に運ぶのがやっとの状態です。



12：27　黒ボコ岩到着（標高2,320ｍ）
それでもフレディーは元気一杯の子供らに交じって黒ボコ岩のてっぺんへ！まだまだ大丈夫ですね～。



２号も、5分遅れくらいで到着です。がんばりました！




そしてがんばったご褒美は・・・・まさに天国！
弥陀ヶ原の雄大な景色がワタシ達を包みます。




足元にはヤマハハコ（山母子）や



チングルマ（稚児車）の群生が風になびいてます。



そして室堂手前、最後の難関、五葉坂へ・・・・



実際は15分ほどで登り切ってしまうのですが、歩いているともっと時間かかっているような気がします。傾斜もたいしてキツくないのですが・・・・なぜか毎回シンドイ！



13：00　白山室堂ビジターセンター到着（標高2,450ｍ）
堂々の5時間！ＣＴを1時間近く上回っての到着となりました。



室堂周辺はすっかり秋めいています。



黄色や赤のパッチワークが現れ始めています。




お腹はもうペコペコです。広場でお昼ごはんにしましょう・・・・と、そのまえに・・・・乾杯！保冷袋に入れてフレディーが担いで来てくれました。キンキンに冷えて最高の美味しさです。し、しかもコレは・・・・本物のビールぢゃないっすか！

まだ頂上イッテないんですけど・・・・・・
大丈夫か？このパーティー？



　
　カップラーメンとおにぎりという定番セットにカレーも用意してきましたが、カレーまでは食べれませんでした。非常食にとっておきましょう。　動かずに食事をしていると風を受けてどんどん寒くなってきました。2号はおもわずダウンを着込んでいます。




食事が済んだら、先にチェックインします。



雷鳥荘に泊まる場合は、案内しくれるスタッフが別にいらっしゃいます。



とりあえずザックを部屋に置いて、身軽になって頂上を目指しましょう。




14：11　山頂アタック開始
若干ビールが回って、与太っていますが、山頂を目の前にして元気フル充電です。


　
足元にはミヤマコウゾリナ（深山顔剃菜）やイワギキョウ（岩桔梗）



そして赤い実をつけたナナカマド（七竈）があちこちに・・・



14：25　青石通過
ココから先は天上界です。煩悩は下界に置いて行きましょう。2号とフレディーもこのあたりから急激に減速。そうとうキツイようです。なかなか天上界に上がってきません。二人とも煩悩が多すぎるのでは（笑）



14：35　高天が原通過



お子さん連れのハイカーさんが非常に多いですね～



14：49　白山奥宮到着



山頂は多くの人で賑わってますので、奥宮で参拝してから、いったん方位盤のところで人が空くのを待ちます。




やや雲が多いものの素晴らしい展望が開けています。



槍・穂高の勇姿もくっきり見えます。



乗鞍岳は雲の中から少しだけ・・・




そして・・・・・ついに・・・・・・山頂へ！



15：08　御前峰頂上　到着（標高2,702ｍ）
ご近所さん2号！おともだちのフレディー！おめでとうございます。やったね！！！



なんだかんだ言いながら、ワタシも山頂は今年初です。やはり白山最高ですね。



方位盤の向こうには御嶽山が姿を見せてくれました。




先日ＡＰさんが制覇した剣ヶ峰山頂。いずれはイッテみたいですが・・・・ルートがイメージできないっす！危険なトラップもあるみたいですし、当分はヤメときましょう。



十分山頂を堪能しましたし、時間も遅くなってきたので、白山雷鳥荘に戻りましょう。

シャワーを浴びて・・・

マッサージ機で足の疲れをモミモミして・・・・・

ファンヒーターのついた暖かい部屋で・・・・

冷たいビールを飲みましょうか！



ほ、ほ、ほんまかいな！？



はたして真偽はいかに？　その2に続くよっ！