2015.8.2 福井県の最高地点を目指せ！ 猛暑のレベル４ 三ノ峰 （ご近所さんと）

・・・・白山に登りたい？

・・・・・・・最高峰、白山御前峰に立ちたい？

・・・・・・・・・・・・頂上からのご来光を拝んでみたい？


喝！　喝！　喝！　喝～～～っ！

荒島岳に登ったからといって調子にのってるようじゃな・・・ご近所さん1号。
福井県の最高地点でさえ到達したことのないオヌシが、お隣の石川県の最高峰を目指そうなどとは笑止千万。
まずは、己の住む福井県の最高地点を制してから偉大なる霊峰白山に挑むのが筋であろうが！
顔をビオレで洗ってから出直して参れ！こ、このたわけがぁ～！




　
とゆーわけで、三ノ峰（標高2,128ｍ）の登山口である上小池にやってきました。去年は、岐阜県・石徹白（いとしろ）から一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰と縦走する美濃禅定道と、この上小池からと2回登っていますが、今年は初めてです。しかも去年は2回とも秋（10月）だったので、違う季節を歩けるのがとても楽しみです。いつもコメントを頂いている山きちやっほ～Ｖさんのおススメでもありますしね。



　
県道173号線の途中にある、鳩ヶ湯温泉では建物の再建が行われていました。鳩ヶ湯は平成25年にご主人の急逝により1903（明治36年）以来100年の営業に幕を閉じましたが、岐阜県の企業が買い取り、今年5月の営業再開に向けて準備を進めていました。




ところが、今年2月、大雪の重みに耐えきれずに本館が倒壊。新たに再建を目指すこととなりました。
平成28年春～夏頃の全面再開、27年中の部分再開を目標に、鳩ヶ湯再建に関わっておられる方々の並々ならぬご努力に、敬意を表します。そして山行の後、鳩ヶ湯に浸かって疲れを癒せるようになることを心待ちに致しております。
（倒壊の写真は鳩ヶ湯ＨＰよりお借りしました。豊実精工(株)　Ｎ様　写真借用の御許し、まことにありがとうございます！）



7：10　登山開始。
きのうも飲み会だったため、まったく起きれず、遅い出発となってしまいました。1号は「頭が痛い」と、早くも高山病？の症状を訴えています。（単なる二日酔いですな）




7：26　山越邸跡到着
お酒の抜けきっていない二人は、早速休憩です。秋と違って標識やベンチの周りも結構草に覆われています。



森に差し込む朝日を受けながらさらに登って行きます。




今年の大雪の影響か、丸太の階段が崩壊しているところもあります。





足元にはオオバギボウシ（大葉擬宝珠）やアザミ（薊）




六本檜手前の丸太階段もかなり崩落しています。



8：22　六本檜到着
ここでも長めの休憩です。木々の間から差し込む日差しが強烈で、この先、遮るものが何もない尾根道が心配です。


気温は23℃　風が全くないのと、湿度が高いのか、気温以上に暑く感じます。ただ思ったほど、虫の纏わりつきはありません。




「あれは・・・何？」
それまで打波川に沿って眼下に広がる山々の景色に見惚れていた1号が、振り返って、遙か遠くに聳える山を見て、ポツリとつぶやきました。ワタシは不治の病を患者に告げるお医者さんになった気分で彼に答えました。

「お、おうっ？　あ、あそこが山頂や・・・・」
「え～！まじか！？　あそこまでいくんか・・・・・・・・」
「そんで、山頂のうしろにある山は何？」
山頂のうしろ・・・？
そのうしろには空しか・・・・・・はっ！

「いやいや1号・・・いちばん後が・・・・山頂なんやって。」
「またまた～（笑）」



ワタシにはそれ以上・・・ホントのことが・・・・言えませんでした・・・・




許せ、1号・・・・。
チミが山頂だと思ってるところは・・・・
ただの丘だ。




三ノ峰まで2.5ｋｍの標識を過ぎ、遮るもののなにもない尾根道歩きが続きます。




標高1,500ｍを過ぎても、気温は30℃
すごく暑くなることは予測して、アクエリと水で4.5Ｌ担いできましたが、すさまじい勢いで無くなっていきます。



コクワガタ（♀）さんもあまりの暑さに登山道の真ん中で茫然としています。




暑さに耐えながらヒヨドリソウ（鵯草）やシモツケソウの咲く斜面をひたすら登って行くと・・・




9：25　剣ヶ岩到着
先着のハイカーさんが休憩されてましたが、お話を聞くと、あまりの暑さにここで引き返すそうです。
それもまた賢明な判断かもしれません。



ただ周りには、シモツケソウ（下野草）が咲き



アキアカネ（秋茜）も翅を休めています。
ここはしっかり休んで、周りのお花や虫からパワーを頂きましょう。
いや、なに、急ぐことはありませんよ。



そうです、そうです。
十分パワーをもらったら、一歩一歩目の前に足を運びましょう。どんな急登でもいずれ・・・・



おおおっ！今度はオトギリソウ（弟切草）の群生！
だいぶ昔にチュンソフトから発売されていた同名のホラーゲームがありましたけど、こちらはなんとも可愛い！
ますますパワーがみなぎっ・・・・・・






で、でたーーーー！
もう、ちょっと、ボク、歩けませんポーズっ！
さっき休んでから10分くらしかたってね～ぞっ！




ただ、今日は1号ばかり責めるわけにもいかないようで・・・・
私たちより少し上を登っているハイカーさんたちも、猛暑にヤラレてか、パッタリ足が止まっています。




ワタクシも今日は、来たるべきテン泊縦走の練習も兼ねて、仮想テン泊装備17ｋｇちょいのザックを背負ってきてますので・・・ヒジョーにしんどいです！





荒島岳に続いて、またまた初音ミクならぬ、弱音ハク♪に変身してしまった1号に、「休み休みでいいから、とりあえずその稜線まで行こう。」と促し、再び歩き出します。




高度が上がってくるにつれて、お花の種類がどんどん増えてきて、さらにゆっくりペースに！
タカネコウゾリナ（高嶺髪剃菜）


　
　カライトソウ（唐糸草）やヤマハハコ（山母子）




10：15　山頂まで1.2ｋｍの標識到着
「おおお～あれが山頂か！」
今立っているこの場所、六本檜で1号が三ノ峰山頂だと思ってたトコだと思うんですけど・・・
本人が何も気づいてないので・・・・良しとしましょう（笑）




お昼に近づくにつれて、気温は33℃まで上昇。引き返す方が続出しているのも頷けます。夏の登山に限りませんが、あと2時間は早出して、少しでも涼しいうちに登り切ってしまわないとダメですね～



ただ、20分近く休憩したのと、頂上が目の前に見えてきたことで1号の足取りも復活してきました。
最後の急登に挑みます！



山頂に近づくにつれ、斜面には一面にお花が咲き乱れ、風も少し吹いてきたこともあって、先ほどまでの灼熱地獄ではなくなってきました。強いて言えば・・・・あったかい天国といった感じでしょうか・・・・



ミヤマコゴメグサ（深山小米草）


　　　
タカネマツムシソウ（高嶺松虫草）やミヤマアキノキリンソウ（深山秋の麒麟草）



ミヤマキンポウゲ（深山金鳳花）



ウスユキソウ（薄雪草）などなど・・・・数えきれないお花が咲いています。



これまで辿ってきた尾根道。



10：57　避難小屋まで250ｍの標識
ここまでくれば、避難小屋は目と鼻の先です。



11：03　　三ノ峰避難小屋到着
小屋の周りもお花だらけでＨＥＡＶＥＮな雰囲気に満ち溢れています。秋とは全然雰囲気が違いますね～



小屋前の広場には、先着のハイカーさんがお二人。お一人はトレランの方ですね。もう別山も行ってこられたのでしょうね。



ワタシ達には、そんな力はこれっぽっちも残っていませんので・・・・
三ノ峰山頂は後回しにして、とにかくお昼ごはんです！通常ならお腹が減って沢山食べてしまうところですが、今日は暑さの余り、食欲もありません。カレーも用意してきたのですがカップ麺だけでもう十分です。




山頂付近にガスが上がってきて、太陽が時々陰ってきたので、気温も一気に下がってきました。



別山にもガスがかかってきました。完全に見えなくなる前に山頂へ急ぎましょう。



時折晴れ間も見えますが、かなりガスってきました。



11：44　三ノ峰山頂到着（標高2,128ｍ）



頂上はあっという間にガスに包まれて眺望もなくなってしまったので、そうそうに山頂を後にします。



山小屋の後、笹薮に覆われたピークが福井県最高地点なのですが・・・・・
かなりの藪漕ぎが必要です。今回は最高地点を目指せとかいいながら、リンクさせて頂いているsyuuさん
が噛まれたというマダニが怖いので、見るだけにしておきます。（笑）なんだかんだ言ってワタシも福井県最高地点は到達したことがないんです（汗）




11：53　下山開始




急で狭いのですれ違いも大変です。今から頂上を目指すハイカーさんたちにも結構すれ違いました。



12：43　剣ヶ岩戻り




さらに標高を下げていき、日差しが戻ってきた六本檜の手前では、再び33℃に到達。この時点で持ってきたアクエリ3・5Ｌは残り400ｍｌほど。水1Ｌも調理用に500ｍｌ使ったので残り500ｍｌほどです。




13：31　六本檜通過




14：06　山越邸跡通過
ベンチも日陰ではなくなっていたので、そのままスルーします。



14：22　登山口戻り
荷物が重いせいか、下りも大変キツくて、2人ともへろへろです。



最後の力を振り絞って打波川の林道を駐車場に向かいます。



14：40　上小池駐車場戻り
最後は二人とも言葉もあまり出ないほど疲労困憊・・・・
日陰にへたり込んで、汗でびしょびしょの服を着替えて、駐車場を後にしました。
それにしても、1号の進化はめざましいものがあります。正直、白山も楽勝でしょう。
アラレちゃんを作った則巻千兵衛さんもこんな気持ちだったんでしょうか。




ただ、ハートのプログラムに

「弱音ハク」が入り込んでしまってるようです。

何事も、すべてうまくは・・・いかないようで・・・



さあ、ツギはどの山にのぼロウか？




ちなみに今日のログです。



沿面距離　12.5ｋｍ
累積標高（＋）　1637.2ｍでした。

その日の夕方、

「浄法寺山に登ろうとしたが、暑さのあまり体調を崩し、途中で引き返しました。」

なんと、２号からのＬＩＮＥが入ってきました。
彼は彼なりに、来たるべき白山に備えてるようです・・・・浄法寺山・・・ある意味、三ノ峰より厳しかったのでは？
だんだん心強くなってきた二人です。