2015.5.17 蘇るバリバリ伝説 文殊山 二上コース（ソロ）

ガレージのオブジェと化していた、ウチに棲む可愛い猛禽類　「スズキＧＳＸ1300Ｒハヤブサ」のバッテリーが届きました。フツーに買うと2～3万円近くするオートバイのバッテリーですが・・・今回試しにネットのバッテリーストアでポチッてみたところ・・・補充電・電圧チェック込で、ナ、ナント5,600円ほど！これは安い。たしかにユ○サ・〇河といったメーカー品ではないもののユーザーレビューも評判がいいようです。早速取り付けてみましょう。


　
六角レンチでシートを外して、

　
シート下に格納されている完全に終わってしまったバッテリーを取り外します。



配達されたおニューのバッテリーは丁寧に梱包されていました。もちろん補充電、電圧チェックも済んでいます。



バッテリーを付け替え、イグニッションキーをＯＮにして、セルスターターを回します。
き、緊張の一瞬！



さすがにセル一発とはいかなかったものの、ウチのハヤブサくんが長い眠りから目を覚ましました。
タコメーターとスピードメーターの針がセルフチェックの為、一旦ＭＡＸまで振り切ってからゼロポジションに戻ります。



不安定だったアイドリングも徐々に落ち着いてきました。



ブレーキ、足回り、油脂系はバッテリーが上がる前に点検してもらっていたので大丈夫でしょう。




1999年式。カナダからの逆輸入モデルです。年月の経つのは早いもので、今年で16歳になります。215ｋｇの車体に175馬力の1299ｃｃ直列4気筒エンジンを積み、バイク雑誌のテストでは最高速度312ｋｍ/ｈを記録。発売後は世界最速の量産市販車という名誉を欲しいままにしました。



ただその圧倒的な動力性能とは裏腹に、低速域やコーナーリングでの扱いやすさも抜群で、ワタクシのようなへタレライダーでも楽に扱うことが出来ます。スズキが「アルティメット（究極の）・スポーツ」と呼んだ意味が解る気がします。




それでは、試運転を・・・
今日は15時すぎまで仕事があったので、夕暮れまであまり時間がありません。
今から行けるとこといえば・・・・
そうだ！文殊山まで走らせてみよう。ついでにザックを背負ってバイクと山のぼりの両方楽しんでしまいましょう！




16：10　駐車場手前の二上登山口看板脇到着
バイクの排気音が嫌いなハイカーさんも多いと思いますので、駐車場には乗り入れずにだいぶ手前に停めます。
このあたりは田植えも終わっている様子でしたので、路肩の隅の邪魔にならないようなスペースにバイクを停めます。



この時間では、さすがに駐車場もガラガラです。



新聞にも載っていましたが、ここ最近クマさんが出没してるようですね～



16：16　くまモン熊鈴装着して駐車場を後に



この先の裏コースとの分岐までは足元には枯れた笹の葉がいっぱい散乱しています。



16：18　二上登山口（裏コース分岐）到着
バイクに乗って山のぼりに来たのは初めてなので、なんだかテンションが上がっています。




今日は登り始めがめちゃくちゃ遅い時間なので、急いで登らなければいけません。
いくら日が長くなったとはいえ、暗くなるまえに下りて来なくては。くまさんも怖いし。



とかいいながら、足元に可憐なシャガ（射干）を見つけると写真を撮ってしまう私。
おいおい日が暮れちまうぞ～


　
Ｓ・Ｈ各ポストをハイペースで通過




16：30　石清水通過



と、この先で、先行のハイカーさん発見！今日は急いでいますので、失礼ながら速攻で追いついて・・・・
ん？いや・・・このお方・・・・

めちゃくちゃ速い！？
斜面に負けない鋭い前傾姿勢を保ちながら、ノーブレーキでコーナーに突っ込んンで行きます！
相当の手練れとお見受けいたしました。


とっ、ここでバイク漫画「バリバリ伝説」の、たしか第一話の名場面が突然フラッシュバックしてきました！
この漫画は、「頭文字Ｄ」で有名なしげの秀一さんが「週刊少年マガジン」に1983年から1991年まで連載して、バイクファンの熱狂的な支持を受けました。私も大学生のとき学校近くの食堂で毎週貪るように読んでた覚えがあります。すっかり影響されてミスドのバイトでお金を貯め、ＭＶＸ250というホンダの2サイクルを買って峠に走りに行ってました（懐）。



こ、このお方が、俺の・・・・
忘れかけていた走り屋魂に火を点けてしまいました！
「だれよりも　はやく。それっきゃねーやっ！」
巨摩　郡（バリ伝の主人公）のようにつぶやいて、猛ダッシュで追いかけます！（アホですな。）



しばらくデッドヒートが続きます！



しかし、こんなときに限って登山道脇にはこれまた可憐なコアジサイ（小紫陽花）が咲き乱れてるではありませんか！
しばしバトルを忘れて花の撮影にうつつを抜かす私。（おいおい、ずいぶん離されちまったぞ～）



このままではイカーンと、アクセルを全開にします！あり得ない歩幅で追いかけます！小文殊の手前あたりででなんとか追い越しました！
よっしゃぁ～！（ありえないアホですな。）
ちいさくガッツポーズを決めて後を振り返ると、このお方・・・ぴったりスリップストリームで付いてらっしゃいます！



ピットサインが出されていましたが、今日は無視です！最速のラインを譲るわけにはいきませんっ！




熱いバトルに触発されたのか、センチコガネくんまで飛び出してきました！




16：42　小文殊通過
もう後は振り返らずに、ひたすら前に進みます。超ハイペースで登ってきたせいか息も乱れまくりです！
はぁはぁはぁ・・・ほひほひほひ・・・・・はぁはぁ・・・ほひほひ・・・吸気と排気の間隔が短くなってきました。


この先は展望台手前の急坂までなだらかな下りが続きます。さっき引き離したハズなのに・・・背後に迫る禍々しい気配はいっこうに消えません！むしろ獣のような殺気まで感じます。恐ろしいまでの執念！
このままでは負ける・・・・
追い詰められたネズミが・・・猫を噛むためには・・・・




16：44　角原コース分岐通過
禁断のＲＵＮ・・・・発動！
ふふふふふっ　　これには先ほどのお方も、ど肝を抜かれたようです。
すっかりお姿が見えなくなりました！（とうとうやっちゃったよこのおじさん。）





はっはっ、ほひほひ、・・・はっはっ、ほひほひ・・・
げ、限界が近づいて来てるような・・・




16：46　て、てんぼうだい、つ、つうか
はひほひっ　はひほひっ　はひほひっ　はひっ・・・　　




16：49　おおお・・もんじ・・とう・・ちゃ・・・
はひはひはひはひはひはひはひはひはひ・・・・おぇ！




戦いは終わりました。・・・・



パンドラの箱を開けてしまったにもかかわらず・・・・



・・・３１分








臭いが気になるお年頃。


ヘルメットおじさんの挑戦が、


今、始まった。





さあ、ツギはどこでＲＵＮしてヤロウか？