2015.2.11 海と空のあいだには 野坂岳（ソロ）

敦賀市の最高峰であり、以前登った岩籠山・西方ヶ岳とともに敦賀三山のひとつである野坂岳（のさかだけ）にいってきました。山頂には一等三角点が置かれ、標高は913ｍです。2014年4月改訂前の標高では914ｍとされ、敦賀市の郵便番号の上3ケタ（914）に合わせ、俗に標高914ｍの山と覚えられていました。また野坂山（のさかやま）ともよばれているそうです。




敦賀市の南西部にどっしりと聳えている野坂山地の主峰で、俗に敦賀富士とも呼ばれています。麓の名勝「柴田氏庭園」ではその姿を借景としていたり、平安末期の武将平重盛が「富士かとぞ思う・・・峰の白雪」と歌によむなど、古来より崇められ、そして親しまれてきました。




敦賀ＩＣを降りて、国道27号線に入ると前方に野坂岳の勇姿が見えてきます。




小浜線の線路をくぐって、登山口近くの「野坂いこいの森」「敦賀市立少年自然の家」を目指します。
ちょうど除雪車が道路の雪をどかし終えたすぐ後のようです。
10日は一晩で50ｃｍ近く雪が積もったそうなので、心配していたのですが、登山口近くまで車で行けそうです。




09：22　敦賀市立少年自然の家　到着
停めれそうなところを捜していると、自然の家の方が事務所から出てきて、建物の反対側奥に停めるように言われました。この写真で車が数台停まっている建物のまん前は、自然の家を利用する方の為に空けておきたいそうです。奥に停めさせてもらえるだけでもありがたいです。そして、下山があまり遅くならないようにとも。はい、なるべく早く降りてきます。準備しているあいだにご夫婦のハイカーさんがワゴン車でやってこられたので、おなじように説明して私の車の隣に停めて頂きました。




除雪がここまでだった道路の突き当りでは、4～5人のグループが準備をされています。すでにここからワカンを装着されています。




たしかに雪の量はとても多く、私もスノーシューを装着しようかとも思いましたが、よくよく見ると、複数の方が同じ足跡にそって歩いておられるようなので、足跡のところは結構踏み固められています。しばらくはスパイク長靴で行ってみることにしました。



壺足とスノーシューの足跡が並んで続いています。壺足の跡を忠実になぞっていきます。
ふふふっ、ラッセル泥棒の本領発揮です！




色とりどりのコテージのあるキャンプ場を抜けていきます。




おっといけないいけない！またドーピング剤を飲み忘れるところでした。





09：46　登山口の看板
夏に来たことがないのでイメージが湧きませんが、ここがほんとの登り口なのでしょうか？コースタイムは2時間30分のようです。




5分ほど歩くと沢が流れる杉林となります。溶けた雪が滴となって雨の様に上から降ってきます。ザックカバーが必要なくらいです。




沢の流れや森に、差し込む陽光が反射してとても美しいです。気温は5℃ほどに上がってきています。




滴ならまだいいのですが、ときおり落雪爆弾がカラダをかすめます。天気はいいのに、ベタベタに濡れてしまいました。




登山靴で登っていらっしゃる先行のハイカーさんに追いつきました。




沢から離れ山の斜面にとりつきます。結構な急登も現れます。序盤は深くて緩んだ雪でペースが全然上がりません。




弾丸型のつぼみが大きくふくらんだ常緑樹があちこちに生えています。




10：14　今日朝一、重たい深雪をラッセルして頂上まで行って降りてきたというノサカダケ・ジェダイ・マスターと遭遇！
ははぁ～ありがたや！
ひれ伏してラッセル泥棒のお礼を捧げました。めちゃくちゃフォースを感じます。




木々の間から、山頂方面が見え隠れしています。まだまだ先は長そうです。




10：27　電波塔？らしき施設を通過




10：40　山頂まで2ｋｍの看板
げげげっ！まだあと2ｋｍもあるのか？
前回の山のぼりから1週間以上も間を空けてしまい、鈍ったカラダには、正直、野坂岳キツイッす。
このへんから植生もがらりと変わり、ブナなどの落葉樹の森となってきました。




雪に覆われたブナ林でも、春への準備が着々と進んでいるようです。




眺望も開けてきましたが、一気に雪の量も増えました。





11：05　　必殺スノーシュー装着！
たとえトレースを辿ってもガボリまくりになってきました。これ以上は長靴では無理です。





稜線に出ると、深雪に加え、西風が強烈に吹きつけてきます。





ただ、過酷なところほど・・・





・・・美しい。





そして、恐ろしい。
稜線の風下にできた雪庇が気温の上昇と自重で崩落しています！
ここでは、他のハイカーさんも雪庇側を避け、風上側の林に沿って歩いてこられます。


私も、トレースがあっても風下側には近づかず、尾根の頂点を越えた反対側の風上で木が密に生えているところをラッセルで歩きます。





尾根を越えると、再び森へ。なんだかオバＱの家族に見つめられてる気分です。




ブナ林の向こうに小さく山小屋のシルエットが見えてきました。


あともうひとふんばり！




山頂はまだかぁ～




おお～！　やっと山小屋が見えてきました。




が・・・・　雪で入口が埋まって、入れません！


屋根ごと埋まってます。




11：55　野坂岳山頂（標高913ｍ）到着



　
雪に埋もれた、頂上の看板と方位盤？　改訂前の914ｍの表示です。
先行のハイカーさんにお聞きしたところ、ここまで雪が積もったのは近年無いそうです。




風が強く、とてもじっとしてられませんが、写真を撮って頂きました。強風で帽子が飛ばされそうです。




少年自然の家で隣に停められたご夫婦も到着しました。




360度の眺望です！敦賀の街と日本海が見渡せます。




風紋も美しいです。その分風がハンパないですけど。


皆さん風をものともせず眺望を堪能しています。


頂上で唯一風が凌げる山小屋の陰で先行のハイカーさんはお食事にするそうです。



12：04　下山開始　私とご夫婦は早々に頂上を後にしました。



スノーシューの金具位置をずらし、急な下り坂に備えます。かかとからしっかり着地しできるので安心です。



麓で準備していた4～5人のグループの方が登ってらっしゃいました。もう少しです。がんばってください！




山頂から少し下った風の比較的弱いところでおにぎりとドーピング剤摂取です。
日が陰ってきたこともあって、気温は1℃です。




登ってくるときには気づかなかった新芽の膨らみがあちこちの木々で見られます。




人間の足跡に混じって、二本爪のお方が乱入！



そして道の真ん中で・・・・・すさまじい自己主張です！
いや、これでいいのです。もともと彼らのテリトリーなんですから。




13：14　沢を渡る手前でスノーシューをはずしました。


　
キャンプ場のコテージと少年自然の家が見えてきました。



13：26　少年自然の家駐車場戻り
車停めさせていただいてありがとうございました。また利用させてください。




国道27号線に戻る手前で振り返ると野坂岳の勇姿が輝いています。




麓にある粟野集落の生垣には、椿がたくさん咲いていました。





ちなみに、今日のログです。沢に沿って登る道もあるんですね。
そういえば確かに一人分の足跡が続いていました。






さあ、ツギはどの山にのぼロウか？