2015.1.18 泥棒さんは朝が遅い 富士写ヶ岳（ソロ）

天気予報とは裏腹に、青空の広がった日曜日、富士写ヶ岳（ふじしゃがだけ　標高941.9ｍ）へ行って来ました。先週登った鞍掛山と同様、加南三山の一つです。ただこちらの山は、鞍掛山に比べると標高も倍近くあります。山ブログの先輩方のレポを拝見しても、なかなか手強い山のようでしたので、天気のよい日にチャレンジしようと機会を狙っていたお山です。思いがけなく早くチャンスが巡ってきました。






富士写ヶ岳は、加賀の名湯・山中温泉の奥にあり、温泉街方面から見ると、山容が富士山に似ているのが、名前の由来だそうです。春のシャクナゲや秋の紅葉が人気のお山ですが、冬の時期も、山頂からの澄み切った絶景を求めてハイカーが数多く訪れています。登山口は今回使った我谷ダムからの他に、枯淵・大内・さらには福井県丸岡町竹田から火燈山（ひともしやま）経由の縦走路もあるようです。日本百名山で有名な深田久弥氏が12歳のときに登って、登山に興味をもつきっかけとなった山でもあります。



　
旧松岡町の福井大学医学部付属病院や福井県総合グリーンセンターの横を通って、国道364号線に入り、竹田集落へ。
さらに県境の長いトンネルを抜け、山中温泉方面へ車を走らせます。間もなく右手にダム湖が見え始めます。我谷ダムを越えて、赤いスノーシェッドが始まる手前を右折。しばらく走ると、我谷登山口へ渡る赤い吊り橋が見えてきます。




駐車場は無いので、広めの路肩に車を停めさせてもらいます。除雪によって出来た雪の壁を乗り越えて吊り橋へ向かいます。先行で停まっていた車は4台ほどで、思ったより少ないです。



吊り橋はかなりしっかりとした造りで、揺れることはありませんが、手すりのワイヤーが低いので端っこには寄りたくありません！




橋を渡り切ったところに、登山口の案内板があります。




11：21　登山口到着
標識に従ってしばらくすすむと、斜面に取り付く山道が現れます。




遅い時間から登り始めたため、先行者の踏み跡がしっかり残っており、踏み固められているため、スパイク長靴で歩いて行けます。ルパン三世もびっくりのラッセル大泥棒をさせて頂いております！先行者の皆様。誠にありがとうございます。（確信犯だ～！とっつぁ～ん　銭形のとっつぁ～ん！）




11：40　前方に鉄塔が見えてきました。




お天気が良いため、朝一には樹氷であったと思われる、木々に張り付いた氷が溶けだしています。





結構な急登が最初から続きます。




トレースがあるとはいえ、赤いリボンを見つけるとホッとします。




12：41　尾根に出る
急登を乗り越え、稜線に出ました。前方に山頂らしき姿が現れます。



このあたりから、先行者がワカンを装着したようです。



念のためＧＰＳで位置を確認します。う～む、まだまだ距離があります。



急登と尾根が交互に現れます。



さすがにこのあたりでは、踏み跡を辿っても、ガボリ方がハンパなくなってきたので・・・・




13：00　必殺スノーシュー装着！





先行者が休んでいらっしゃいましたが、ここで引き返すとのことです。お疲れ様でした。
確かに雪の量も一気に増え、この先は今まで以上に苦戦しそうです。賢明なご判断かも・・・・




スノーシューを履いていてもズブズブと足が潜ります。先行者の方はもっともっと大変でしょうね。




さらに目の前に現れた、壁のような登り！ぷっは～キツイ！




やめてけろ～！傾斜がヤバい角度になってきてます。一歩ごとにしっかり足場を踏み固めて確保しないとズリ落ちてしまいます。





ただ、辛さの向こう側には、ご褒美が待っていてくれました。樹氷の森です。




青と白との競演が見事です。




樹氷の森を抜けると、前方に人影が・・・・・




13：36　富士写ヶ岳山頂到着（標高941.9ｍ）




すべては、このために・・・・







残念ながら、白山は雲の中でしたが、






周りの山々は雄大な姿を見せてくれました。




この山小屋は南丈競山の避難小屋でしょうか？




すぐ近くには小倉谷山の稜線が輝いています。



はるか遠くには、文殊山の勇姿も見えました。



いつまでも眺めていたかったのですが、今日は時間があまりありません。おにぎり二つパクついて、山頂を後にしました。




そして誰もいなくなった・・・・




下りはスノーシューの金具位置をずらして、かかとを浮力板の下まで踏み込めるようにします。こうすると、足が斜面と並行にならないため、浮力はそのままに、スノーシューを履いていないような感覚でしっかりグリップして降りれます。
急斜面の下りではとても安心できる機能です。



ヤセ尾根のラッセル跡を戻ります。通ってきたとはいえ、なかなかに怖いです！　



左右の傾斜がハンパありません！シューをクロスさせてバランスを崩したりしないように慎重に慎重に足を運びます。



ふと気づくと自分の影が雪面にくっきりと・・・



だいぶ日が傾き、影が伸びてきました。



ひたすら、尾根と、


森を下って、麓を目指します。



いくつかトレースが分かれるところもあったので念のためＧＰＳで位置を確認。だいぶ標高も下がってきました。



大好きなラムレーズンチョコで糖分＆アルコール！摂取。




15：03　鉄塔戻り
やっと、ダム湖も見えてきました。あともう少しです。



15：15　登山口戻り



吊り橋を渡って、対岸に戻ります。
疲れました～。




車に乗り込み、帰り際ふと富士写ヶ岳を振り返ると・・・・



山頂付近が西日に照らされて、

優しい色に染まり始めていました。



ん？　遠くから大きなダミ声が・・・

いくらラッセル大泥棒とはいえ、もうちょっと早起きすべきだったなぁ～ツギロウ！
神妙にお縄を頂戴しろぃ！



・・・そ、その声は・・銭形のとっつぁーん・・・

た、たすけて～！　峰・富士写ヶ岳子ちゃ～ん！





さあ、ツギはどの山にのぼロウか？




ちなみに今日のログ。
山旅ロガー計測で7.2ｋｍ。
どうも測り始めが、いつもおかしいなあ～？
やや？標高も1000ｍ突破してるし。そんなに雪は積もってないっす。
いいかげんなログですいません！

風もなく、1月にはめずらしい、いいお天気でした。