2015.1.12 膝触れ合うも多生の縁 鞍掛山（ソロ）

仕事始めが済んでからというもの、も～う毎晩、毎晩、新年会続きでヘロヘロです。大量のお酒！高カロリーなお料理！すべてがお腹まわりに蓄積され続けています。

これではあかーん！

弛みきったカラダをビシッと鍛え直してくれるいいお山はないだろうか？
そう、鬼ヶ岳のような厳しい山がどこかに・・・・



お隣の石川県に、鬼ヶ岳とそっくりなお山があると聞きつけ、小松市滝ヶ原町の鞍掛山(標高477.7ｍ）へ行って参りました。

鞍掛山は小松市と加賀市の境に位置し、富士写ヶ岳・大日山とともに、加南三山の一つとして知られています。その姿は、まさに馬の鞍を置いたような形です。その昔、日本海を通る北前船がこの山を目印にしたことから、別名「船見山」とも言われていたそうです。





　
まずは国道8号線を北上します。出発して間もなくは、空に晴れ間も見えていました。





県境にさしかかったあたりでは、雪が降り出し、気温も0℃と一変しました。風もそこそこ強いようです。
よしよしよーしっ！もっと荒れろ～！
いや、あの、どえむ体質なわけではなくてですね、今日の山行は、鈍ったカラダをたたき直すことの他に、あつぷりさんのブログでその存在を知り先日購入したハードシェルなるアウターの実戦テストも兼ねているのです。
ふふふふっ　
ザックと同じマムートのやつを買ってしまいました。マンモスマーク？になぜか惹かれてしまうわたしです。




加賀市に入って「黒瀬」の交差点を山代温泉方面へ。山代温泉街の真ん中を通って県道11号線に入ります。






道なりに進み、「中島製茶店」の看板のある交差点を右折。滝ヶ原町へと向かいます。
県道11号線からは、鞍掛山の特徴ある山容が見えます。




集落を抜け、標識に従って登山口を目指します。




右手には大きな石切り場が見えてきました。要塞のように見えます。


　
道路脇の小さな標識に従って進みます。




さらに細い林道の先に・・・・




10台くらいの車が停まっていました。この先は除雪もされていない為、ここから歩いていくようです。




レインウェアとは異なった、しっかりとした手触りです。バイクで革ツナギを着たときのような安心感を感じます。登りのインナーはＴシャツの重ね着のみです。
文殊山の大先輩Ｓ木翁を見習って、「赤のヤッケ」にしました。目立ちます。




さあ、まずは登山口を目指しましょう。




車を停めたところから、10分ほど林道を歩くと、第一駐車場に着きます。登山口はもうすぐのようです。




登山コースは、麓の案内板に記されているものだけで9コースもあり、それ以外に、地元の方しか知らないようなコースもあるそうです。今回は初めてということもあり一番メジャーな西ノ谷登山道をチョイスしました。




登山口の手前に倒木が・・・幹に亀裂があります。落雷でしょうか？




11：05　西ノ谷コース分岐
中ノ谷コースにもわずかに足跡はあるものの、圧倒的に西ノ谷コースの方が多くの足跡で踏み固められています。




沢を渡って、本格的な山道に入っていきます。湧水か沢水が道に流れ込んでおり、しばらくは道に雪がありません。




たしかに、道とか岩の感じが鬼ヶ岳にそっくりです！



雪の無い登山道を歩くのは、逆に久しぶりかも。スパイク長靴はオールマイティです。


　
11：09　頂上まで1.4ｋｍの標識
このあたりから、雪の量が少し増えてきました。



最初はなだらかな斜面をトラバース気味に登っていきますが・・・




間もなく急登が現れました。うーんたしかに良く似ています。




11：17　頂上まで1.2ｋｍの標識
急登を越えると、一旦緩やかな尾根道になり、眺望も開けてきます。



登山道脇の常緑樹にオレンジ色の小さな実が生っています。




アウターの実戦テストのはずが・・・日が差してきて穏やかな天気に・・・
暑くて、左右脇の下のスリットを全開にして冷気を取り込みます。気持ち涼しくなったような気が。



下山途中のハイカーさんとすれ違いの時、
「小屋に行くなら人でいっぱいやから、他人のおしりを押しのけてでも座らなあかんよ」とアドバイスを頂きました。
そんなに一杯なんですか・・・こりゃお店を開店する余裕はないかも・・・。まっ、それはそれで。




続けて、二番目の急登が。おおおっ。ますます鬼ヶ岳にそっくり！




11：28　舟見平　到着
福井の山に比べると、全体的に雪は少なめです。海からの暖かい風が直接流れ込む地形的な理由かも知れません。



見晴らしも良く、天気が良ければ日本海まで見渡せそうです。




行く手には鞍掛山の頂上が迫ってきました。あともう少しです。




頂上まで500ｍの標識を過ぎたあたりから・・・・



またまた急登が始まります。


　
11：44　山頂まであと200ｍの標識




ここらへんがとってもキツイのもそっくりです！上を見ずに、足元だけ一歩一歩作戦遂行中。




なんとか登り切ると今度は、斜面い沿ってつづらおりの道に。ここらは鞍掛山の方が優しいかも。




11：55　鞍掛山　山頂（標高477.7ｍ）到着。
この看板は477ｍと表記していますね。頂上に着くころには、雲が山を覆いはじめ、まったく眺望も日差しもなくなりました。
麓の登山道分岐からはちょうど50分かかりました。



粉雪と風が強くなってきています。



　
頂上にある木製の囲いの下に、三角点が・・・



ここにいても寒いだけなので、避難小屋を目指します。




頂上から2～3分、後山方面に下り降りると避難小屋が見えてきました。




中から何人もの話し声が聞こえてきます。やはりたくさんいらっしゃるようです。外にはストックが並んでいます。




「こんにちは～」とあいさつして中を覗かせていただくと、満員御礼。
中央のＢＢＱ炉で赤々と燃える炭と、人の熱気で、真冬の山小屋とは思えない暖かさです。
こりゃ、座れないかなと躊躇してると、ご夫婦でいらしてた奥様が、「ココ、ココおいで」と席を詰めて下さいました。
お言葉に甘えて、中に入らせていただきます。アウターも脱いで、長Ｔ、短Ｔシャツだけでも十分暖かいです。
カラダから立ち上る湯気がハンパありません。




わたくしも入れて9人！さすがにこれ以上は座れません。



なぜか壁には、福井の日野山に1000回登った方の記事が貼られていました。



皆さん食事はほぼ済まされて、おしゃべり＆コーヒータイムに突入されたようです。
私もザックからおにぎりを取り出し頬張ります。
冷たい外でなく、暖かい山小屋で食べるおにぎりも最高ですね。



席を詰めて下さったご夫婦のご主人さんは、私が赤いヤッケを着ていたので、麓で見かけたとき女の子が準備していると思ったそうです。
すいません！正体はムサイおっちゃんなんです。夢を壊してしまって本当に申し訳ないっす。




私が福井から来たことを知ると、横に座っておられた黒縁メガネの、ひときわ陽気なお方が、よっし～さんが鞍掛山にいらした時の話を教えてくださいました。
「わしが作っとった、とり野菜鍋の写真とってったわ～」
レポに載ってたお名前を思い出し、
「とくさん」さんですか？
とお聞きすると、大きくうなずいて、とっても嬉しそうにされていました。
よっし～さんのブログのチカラ・・・・すごいです！



聞いたこともない名前のお山や、登山道の話・・・・



なめこがたくさん採れる秘密の場所の話・・・・



真冬でも半袖のＴシャツで登るハイカーさんや、いろんな噂話・・・・



お話は尽きません・・・・この暖かで、幸せな気分はなんなんでしょうか？・・・




いつまでも続くと思っていたお話も、
炭が真っ白になるとともに、おしまいのようです。




帰り際に奥さんがまた声をかけてくださいました。


「鞍掛に来てくれてありがとう。」
「また、おいで。」





はい。お言葉に甘えて・・・

また、来ます。



だって、カラダがトレーニングで暖まるだけじゃなく

心まで、暖かさで満たされるお山って、そうそうありませんから。








帰りは、皆さんはやい、はやい！
軽トラ・・・最高っす。　





ちなみに今日のログです。
山旅ロガー計測、4.8ｋｍでした。避難小屋から山頂には戻らず、ショートカットしました。








さあ、ツギはどの山にのぼロウか？