2019.8.11~15 トランス・チャポン・アルプス・レース(TCAR) ゲンジさんと その1
- 2019/08/17
- 22:59

標高3,000m級の山々が連なる北アルプス。
その象徴、槍ヶ岳に繋がる天空の道が・・・・
表銀座、そして裏銀座縦走路。
日本を代表する、このロングトレイルを
5日間で踏破する過酷なハイク・・・・
トランス・チャポン・アルプス・レース(TCAR)が、今、始まった!
このレースに、賞金や賞品は無い。
ただ、ゴールの先には・・・・
何が待っているのだロウか?
な、なんかカッコイイぞ(笑)

えっ?なになにっ!?
2年に1度、選ばれた30名の精鋭が富山湾をスタートし
標高差27,000mの日本アルプスを駆け抜け
総距離415kmを走破し、ゴールの静岡県大浜海岸を目指す
日本一過酷な山岳レース・・・・・
トランス・ジャパン・アルプス・レース(TJAR)をパクってませんか・・・・って!?
・・・・・一切関係ございませんっ!( ー`дー´)キッパリ
こ、今回の総距離は約50kmだし・・・・・
総コースタイム40時間ほどだし・・・・
参加者は、ワタクシとゲンジさんの2名だし・・・・
そもそもっ、ジャパンぢゃなくて・・・・
チャポンだしっ!キィーーー!!!
・・・・だ、だから、チャポンって何だ、チャポンって(笑)

1日目の行程は、裏銀座縦走路の起点である、高瀬ダム横・ブナ立尾根登山口から登り始め
烏帽子小屋のテン場で幕営し、その後烏帽子岳登頂する計画です。
距離的には6.7kmと短いのですが、北アルプス三大急登の一つであるブナ立尾根を登ることと
トップシーズンでのテン場の争奪戦もあり、決して油断できる山行ではありません。

11日 3時頃 信濃大町駅前 到着
福井を前日の23時頃に出発しました。
ゲンジさんが車と運転を買って出て下さいましたので・・・・・
ワタクシは道中、大舟を漕ぐことができ(笑)大変助かりました。ゲンジさん、本当にありがとうございました。
1時間ほど仮眠や準備をして、少し離れたタクシー会社の駐車場に車を移動。
山に入っている5日間、その駐車場に車を停めておくことができます。
そしてそのまま、タクシーで七倉へ向かいます。
![3_large[1] (680x510)](https://blog-imgs-111.fc2.com/g/s/x/gsx1300hayabusa/2019081812042694f.jpg)
(ゲンジさん撮影画像拝借)
5:04 七倉山荘前 到着
いったんここでタクシーを降り、新たに別のタクシーで登山口のある高瀬ダムと向わなければなりません。
すでに高瀬ダム行きのタクシーを待つ多くのハイカーさんが並んでおり、乗れるまでにはだいぶ時間がかかりそうです。

待っている間に、交替で列の順番をキープしながら、おトイレや登山届を出したりしました。
複数で行くと、タクシーや高速代などの交通費を割ることが出来ますし
こういう時も、とても助かりますね。

5:45 高瀬ダム行きタクシー乗り込み
ゲートオープンはこの時期5:30からです。
ダムまでのタクシー料金は2,200円ですが、ちょうどジャンボタクシーに大人数で乗り込むことができましたので
1人当たり400円ほどで済みました。

5:57 高瀬ダム 到着
昨年の同じ8月半ばに、水晶1DAYチャレンジしたときは、真っ暗な深夜に
めちゃめちゃ心細い思いをしながら七倉山荘から1時間ほどかけて歩いてきたのですが・・・・・
今回は、ホントにラクラク(笑)

6:00 高瀬ダム出発
お天気も上々で、一気にテンションMAX!
これから始まる山旅に笑顔と期待が止まりません!

堰堤から吊り橋を渡り、濁沢キャンプ場を通り抜け・・・・

ワタクシにとっての、「遠すぎた橋」を越えて、登山口に向かいます。
おおおっ、今年は丸太の上に踏板が打ち付けられていて歩きやすくなってる!
登山道の整備に携わっていらっしゃる関係者の皆様、ホントにありがとうございます。

6:20 北アルプス裏銀座登山口 到着
今回4泊5日の装備を詰め込んだザックの重さは、水分込みでワタクシが12kgほど、ゲンジさんが15kgほどとのことです。
ロングの縦走では荷物の重さが日を追うごとに効いてきますので、できるだけ軽くしたいところですが
夏装備とはいえ、やはりそこそこの重量にはなっちゃいますね~

6:25 登山スタート
ドーピング剤を摂取したり、羽織っていた上着を脱いだりして北アルプス三大急登に備えます。
そして、5日間に渡る、長い長い山旅がいざスタート!

最初は崖に沿って組まれた足場を使って登っていきます。

その後は、木の根や岩が造り出す、自然の階段を上っていく感じです。
確かに急登なのは間違いないのですが、早月尾根や合戦尾根に比べると段差の幅が小さいので
割と登りやすいと思います。

ただ、予想外だったのは、その暑さ!
普通2,000mを超えてくると、そこそこ涼しくなってくるものですが
この日は、めちゃめちゃ暑いっ!
傾斜以上に体力を削ってきます。

ヘロヘロのワタクシ達に対し、元気一杯なのが、登山道脇のお花(笑)
福井のお山ではあまり見たことが無い
タマガワホトトギスや・・・・・

コキンレイカなどにパワーを貰いながら上を目指します。
![11_large[1] (2) (680x510)](https://blog-imgs-111.fc2.com/g/s/x/gsx1300hayabusa/201908181629210ffs.jpg)
(ゲンジさん撮影画像拝借)
8:27 三角点 通過

三角点を過ぎてしばらく歩くと、徐々に植生が変わってきて背丈の低い木々が多くなってきます。
頭上に広がる空の面積も大きくなってきました。

そしてシラビソの林の向こうに、小さな青い屋根が見えてきました。

9:33 烏帽子小屋 到着
小屋の前にイワギキョウのお花畑が広がる、とてもかわいらしく雰囲気の良い山小屋です。
高瀬ダムからのコースタイム5時間20分のところ3時間33分で登ってきましたので、
テン泊装備の割にはとてもいいペースだったと思います。
スピードはそれほど速くないのですが、ほとんど休憩を取らず、一定のペースで登ってきたことが功を奏したようです。
この時刻ならテン場が一杯で張れないといったことはないでしょう。
まず受付を済ませて、テン場へ。

予想通り、テン場にはまだ3~4張ほどしかなく、小屋に近いベストポジションを確保できました。

二人とも、ぱぱっと設営完了。
ゲンジさんはジェダイ。ワタクシはクロスオーバードームFです。どちらもシングルウォールなので設営が速い。
ワタクシは今回お盆真っ只中の山行で、テン場も激込みのところが多いんぢゃないかと予測して
張るスペースが少なくて済むクロスオーバードームFを持参しました。
これが吉とでるか凶とでるかは・・・・今後のお天気次第でしょう(いやマジで)

設営を終えたら、まず腹ごしらえ!小屋で昼食です。
お食事メニュー的には・・・・カレーしかありませんでしたが(笑)
ゲンジさんが乙女チックなポーズになっちゃうほど、とても美味しく頂きました。

その後、ゲンジさんはサブザック、
ワタクシは不要な荷物をシェルターに放り込んだ空荷に近いザックで烏帽子岳へ向かいます。

白い砂礫の道端では、コマクサ女王が謁見を許して下さってます。

ゲ、ゲンジさん・・・女王様なんですから・・・ちと寄り過ぎですよっ(笑)

小屋から35分ほどで、山頂直下の岩峰に取り付きます。

狭い足場しかない、岩壁のトラバースを過ぎると、山頂はすぐソコです。
![27_large[1] (2) (680x510)bu](https://blog-imgs-111.fc2.com/g/s/x/gsx1300hayabusa/20190818110200c87s.jpg)
(ゲンジさん撮影画像拝借)
ワタクシもビビりながら、なんとかフォースの力を使ってクリア(笑)

ゲンジさんが岩峰のてっぺんまでよじよじして・・・

11:53 烏帽子岳 登頂(標高2,628m)
見事、山頂を制覇!
いやぁ~なかなか撮影ポイントを譲ってくれない関西の〇ばちゃん達との消耗戦を制しての登頂、
お見事でした(笑)
![32_large[1] (680x510)](https://blog-imgs-111.fc2.com/g/s/x/gsx1300hayabusa/20190818110205370.jpg)
(ゲンジさん撮影画像拝借)
下りは、より慎重に慎重に。

岩峰を降りたら、あとは明日歩く裏銀座の稜線を眺めながめつつ、
急いで小屋へ戻ります。
だって・・・・・・アレが待っていますから・・・・

12:33 烏帽子小屋 戻り
かんぱーいっ!ヽ(≧∀≦)ノ
![35_large[1] (2) (680x510)bu](https://blog-imgs-111.fc2.com/g/s/x/gsx1300hayabusa/2019081811114382cs.jpg)
(ゲンジさん撮影画像拝借)
いやぁ~、このために登ってきたといっても過言ではありません(笑)
暑さでいくらでも飲めちゃいますので、おかわりもしっかり頂きます。

少々、千鳥足でテン場に戻ると・・・・・

テン場が一気に満杯になっていました。
う~むっ、こう見るとワタクシのクロスオーバードームって・・・・
普通車で満杯の駐車場でも、さらっと停めれる原付バイクみたい(笑)
いや、まあ、まさに狙い通りなんですけどね。

その後、暑さに耐えながら無理やりお昼寝して
16時頃から夕食タイム。

ゲンジさんが履いてる、足袋のようなスリッパのようなウォーターシューズが
軽くて、薄くて、テン場を歩き回るのに、とても良さげでした。

ワタクシは市販のスープに常温保存のササミパックを入れ

ささみ参鶏湯を作りました。
う~むっ、市販のスープだから、美味しい!(いやマジで)

夏は特に、調理してる時や、食べてる間も、アブが寄ってきますので虫よけスプレーは必須です。

さらに缶ビールも追加っ!
えっ?飲み過ぎぢゃないのかって!?
いやいやいや、こ、これはトランス・チャポン・アルプス・レースの厳しいルールなんですよ!ルールっ!!!
えええっ!?ご存じない?
わかりました。トランス・チャポン・アルプス・レース(TCAR)の厳格なルールを改めて説明させて頂きます。
まず・・・・・
タイムリミットは5日間と決まっています。
なぜなら、これ以上になると・・・・・・カミさんの不満が爆発してしまうからです!(いやマジで)
そしてもう一つの大事なルールがあります。それは・・・・
宿泊するチェックポイントでは必ず2L以上のビールを飲んで、
お腹をチャポンチャポンにしなければなりません!(いやマジで)
この時期、水分と糖質の摂取不足は生死に直結しますから、
当然といえば当然のルールですけどね(*-ω-)ウンウン♪

さっ、そろそろ日も落ちてきました。
お腹も一杯になったことですし、ちと早いですが、そろそろ寝ましょうか・・・・・

一番嵩張るザックは頭の上に置いて、
なにかと使いたいヘッデンや携帯電話などはジップロックに入れて枕元に。

さっ、あとはシェルターの換気システムが上手く機能して、結露が少なくなることを祈って・・・・・
おやすみなさぁーーーいっ!!!

トランス・チャポン・アルプス・レース(TCAR)
カミさんの御機嫌をギリギリで潜り抜け・・・・
会社の休みもMAXで使い切り・・・・
ドーピングの大量摂取も厭わない、脆弱な足腰を持つ
選ばれた精鋭だけが参加できる、日本一おめでたい山岳レース。
そして、このレースを完遂するために、彼らが何よりも鍛えてきたモノは・・・・・・
体力? 気力? 判断力? 知力?
いえいえいえいえ・・・・・それは・・・・・・
強靭な肝臓!
そう、アルコール分解能力なのだっ!!!( ー`дー´)キリッ
あるときは接待。またあるときは送別会。
またまたあるときは打ち合わせと称した、ただの飲み会でストイックに鍛え上げた彼等の
本当のチャポンが、今始まった・・・・・・
その2に続く

ちなみに今日のログです。

高瀬ダムからトンネルを通ったり、テン場でGPSを切り忘れたりしていたので
数値的にはだいぶおかしいかも。
だ、だから、チャポンて・・・・
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