
日本屈指のロングトレイル・・・・・
「高島トレイル」の存在を知ったのは、いつ頃だったでしょうか?
ワタクシの住んでいる福井県とお隣の滋賀県を分かつ中央分水嶺を歩く、
約80kmのロングコース。
距離の長さはもちろんですが
その中身も、
12のお山と12の峠でアップダウンを繰り返し、
総累積標高は7,000mを超えるというG級モンスターっぷりです。
今まで目と鼻の先に住んでいながら、そのあまりの凶悪さに
見て見ぬふりを決め込んでいたのですが・・・・・・・・・
つ、つい、口が滑っちまったんだよぉぉぉぉお~(;´д`) 飲み会の席で、酔っぱらって気が大きくなったワタクシは、
「GW後半に行っちゃおうかな~、あんまりキツかったら途中でリタイアしちゃえばいいし」 などと軽い気持ちでつぶやいただけだったのですが・・・・・
行きましょうっ!(ΦωΦ)キラーン
宴席の奥から
あつぷり師匠のド鋭い眼光が煌めいた瞬間・・・・
高島トレイル・スルーハイク決定~(つД`)ノ いまから4年も前に、ソロで3泊4日の高島トレイル・スルーハイクを成功させてらっしゃるあつぷり師匠が
同行してくださるのは、キ〇ガイに刃物・・・・いやいや・・・・
「ハリーキャラハンに44マグナム」くらい心強いのですが(笑)
・・・・・ワタクシハ、アノ、オジサンガ、リタイアナド、
ケッシテ、シナイコトヲ、ダレヨリモ・・・・シッテイル・・・・・・・

今回のチャレンジにあたり取り寄せたのは、スルーハイクの命綱ともいえる
「中央分水嶺・高島トレイル 詳細マップ」です。
NPO法人 高島トレイルクラブの公式サイトからのリンク先で購入できます。
ポイント間のコースタイム、距離はもちろんのこと、トレイルの様子や水場の位置などが1/25000の地図に記されています。
一部
1,080円なのですが、ネットで購入すると送料が
853円+決済手数料
324円もかかってしまいますので
準備に余裕のある方は、下見のときなどに現地で購入したほうが良いかもしれません。
(びわ湖高島観光協会パンフレットより抜粋)
スタートは福井県と滋賀県の県境に近い
愛発越(あらちごえ)
ゴールは京都府に隣接する朽木三国岳の麓、
桑原となっています。
一般的には
3泊4日か
4泊5日で推奨されている、この80kmに及ぶロングトレイルを
1日目30km、2日目30km、3日目20kmを目安に、
2泊3日で歩き切る計画なのですが・・・・・・
果たしてその成否やいかにっ!?

今回は二人で挑戦する利点を生かして、スタートとゴール地点に各々の車をデポすることで
公共交通機関などの時間に縛られないハイクをすることが可能となりました。
午前3時に敦賀に集合して、そのままゴール地点の桑原まで車2台で向かいます。
そして1台をゴール周辺に置いて、もう1台に同乗してスタート地点へ。
5:55 愛発越からスタート!用意周到なあつぷりさんが素早く登山届を提出してくださいました。
ちょうど我々が車で到着した頃、出発されたハイカーさんがお二人いらっしゃいましたので
まずは、彼等を追って歩くことになります。

1日目の目標は30km付近まで到達することです。
三重嶽の先、「水谷分れ」あたりまで行ければ申し分ないのですが・・・・・

燦然と輝く、
記念すべき
「高島トレイル起点 ポイント0」のプレート!(感涙)

最初は、国境高原スキー場のゲレンデを通ってお山に取り付くことになります。

天気予報は朝方雨が残るものの、時間とともに晴れてくる予報でしたので
多少雨はパラついていましたが、レインウェアは着ずに登り始めました。
(あつぷりさん撮影画像拝借)ゲレンデを登り切ったあたりで、登山道となっていきます。
あつぷりさんが初めてトライされた4年前は
この緑の標識も無く、この登山道を見つけるのも苦労されたそうです。
チミチミ、呑気にVサイン出してるバヤイぢゃないんだよっ!
ルートをより良く整備して下さっている関係者の皆さんに感謝しなきゃ!!!

また、要所要所に付けられている黄色いリボンテープも
以前に比べて格段に増えているとのこと。
(あつぷりさん撮影画像拝借)
ちなみに今日のザックの重さは、
水分抜きで10kgほど。ドライフーズがほとんどとはいえ、3日分+αの食糧と着替え、テン泊装備一式を詰め込んでこの重量ですから
ずいぶんと軽くなったものです。
ザックは
ゴッサマーギアのマリポサ、そしてテントではなく、
ジュウザL&Eシェルターにしたのが軽量化に大きく貢献していますね。

お山は濃いガスに包まれて眺望は効きませんが、気温が上がらず水分を消費しないので逆にありがたいです。

足元のスミレやカタクリも閉じたまま。

稜線に出ると、先行されていた一人めのハイカーさんに追いつきました。
おっ!?新たな標柱が立っています。
7:13 乗鞍岳(ポイント1) 通過稜線にでると、やや風が強いものの順調にポイント1 ゲットヽ(´∀`)ノ
シンプルに、ポイントが増えていくのが嬉しい(笑)

その後も、雪の重みでひしゃげてしまった階段梯子や・・・・・

古龍の痕跡のような、根こそぎ持ってかれた倒木の脇を通ったり

せり出した木々の隙間を縫って、先に進みます。
(あつぷりさん撮影画像拝借)一見強そうな大木ほど風をまともに受け、倒されてしまうのか・・・・・

それでも森を見上げると

なんと新緑の美しいことか・・・・・・
森は生命力に満ち溢れています。

そのうち前方に、小屋が見えてきました。
おお、もう一人の先行していたハイカーさんが休憩されているようです。
8:48 黒河峠(ポイント2) 到着始点から8kmほどですが、高島トレイル唯一のトイレがあることや出発時間によっては、ここで1日目のテントを張る方もいらっしゃるようです。
せっかくなのでワタクシはOPP(おなか・ぴー・ぴー)対策を敢行!
個室の紙はすべて無くなっていましたので、持参したトイレットペーパーで難を逃れます。
多めに持って来て良かった・・・(;´д`)

2泊3日のスルーハイクを目指す我々は、もちろん先に進みますよ。

低山と侮ることなかれ。雨が上がってガスが晴れてくると眺望も十分!

令和の「令」ポーズをバッチリ決めれる木道や(笑)

ちょっとした渡渉ポイントなんかもあって、変化に富んだトレイルが楽しめます・・・
・・・・・・・・ええ確かに、この時はまだ、とっても楽しかったんです・・・・(;´д`)
(あつぷりさん撮影画像拝借)9:41 三国山 分岐通過あろうことか、ポイント3の三国山を積極的にスルーするワタクシ。
い、いや・・・・けっこう急なわりになんの展望も無いと聞いていたもんでね・・・・・・・
スルーハイク完遂という壮大な目的のためには・・・・
こんなところで、つまずく訳にはいかんのだよっ!
チミィ~ ( ー`дー´)キッパリ
10:00 明王の禿(めいおうのはげ:ポイント4) 通過なぜか草木の生えていない荒涼とした場所が忽然と広がっています。
10:14 赤坂山(ポイント5) 山頂到着この辺りからハイカーさんが増えてきましたが、スルーハイクの方ではなさそうです。

あくまでスルーを目指す我々は、休憩もそこそこに先へ進みます。
10:23 粟柄越(あわがらごえ:ポイント6) 通過
この辺りはアップダウンの緩やかな雄大な稜線歩きとなります。

予報通りお天気もみるみる回復してきて、テンション・アップ!
これから歩く道も、遠くまで見渡せ気分爽快です。

開けた所からは、マキノ高原と琵琶湖が一望できます。

さらに幾つかのアップダウンを越えて行くと
11:05 寒風(かんぷう:ポイント7) 到着

ここは、最高に見晴らしが良いので、今日初めてゆっくり腰を下ろしてモグモグタイム。

その後も、気持ちの良い稜線歩きは続きます。
11:46 大谷山(ポイント8) 到着赤坂山から、この大谷山辺りまでが、一番家族連れやハイカーさんが多かった気がします。

ただ、ワタクシ達の山旅は、まだ始まったばかり!

足元のイワカガミや・・・・・

センチコガネ君に癒されつつも、先を急ぎます。
12:32 抜土(ぬけど:ポイント8-1) 到着ここは4年前にあつぷりさんが1日目の野営地としたところです。
今日も、すでに何組かのハイカーさんがテントを張っていました。
ただワタクシ達はその時より1日短い行程でスルーハイクする予定ですので
ここはお水の補給のみで先に進みます。

標識から少し北にある橋下の水場で
4Lのお水確保。
今日の野営予定地には水場がありませんので、
夜の炊飯と明日の水場までに必要な分量をここで担ぐいでおく必要があります。

一気にザックが重くなりましたが、
水は生命線なので万が一のことも考え、少し多めに担がなくては安心してハイクできません。

ただ、そろそろスタートしてから20kmを越えたので、パフォーマンスがてきめんに落ちてきました(;´д`)
ザックを降ろして休む回数を増やし、肩や背中がパリッパリになるのを防ぎます。

ワタクシは下界感満載のポテチを食べて、元気回復を図りますが・・・・・・
こ、これは美味しいだけで、あまり疲労回復には効果なかったです(笑)
14:16 大御影山(おおみかげやま:ポイント9) 到着
そろそろ陽が傾き始めました。休憩もそこそこに先を急ぎます。
ただ・・・・今日の終着点は、遠くに見えるあの稜線のあたりか・・・・・・
なかなかゴールが近づいてきてくれません。

休憩する頻度と時間が増えてきましたが、ここまできて焦って怪我でもしては元も子もありません。
最近コンビニでよく見る、アリナミンの疲労回復ジェルを試してみましょう。

大日尾根あたりで野営の準備を始めた先行のハイカーさんもいらっしゃいましたが
ワタクシ達は、今日最後の力を振り絞って、なおも先を目指します。

もう何度目か解らない藪ヤブを抜け・・・・

同じく何度目か解らないアップダウンを繰り返します。
本来なら疲れもピークとなるところですが・・・・
先ほどのアリナミンが効いたのか、逆になんだか調子が良くなってきましたよ。
ザックの重さでパリパリだった肩や背中・腰が軽いっ!
脚もまだまだ歩けそうです。
「目・肩・腰にアリナミン!」は本当だったのだ(笑)

山の夕暮れは早いですが、決まった野営地がある訳ではないので
最悪目的地まで辿り着けなくても、その時点でツェルトを張ればいいと思うと気はラクです。

今回、ルート上には全く雪がありませんでしたが、コース脇の日陰には少し残雪があるところも。
16:33 三重嶽(さんじょうがだけ:ポイント10) 到着地図には
起点から28kmと記載されています。
なんとか今日のノルマを果たせそうです。あとは野営適地を探しながら、無理せずいけるとこまでいきましょう。

ただこの先は地図にも「迷いやすい」マークが付けられているほどのエリアでしたので
ワタクシ達も違う尾根に迷い込んだりしてしまいました。
ロストに気づいて引き返してみると、ちゃんとマーキングがあったりするのですが、二人とも全く気づきませんでした。
本来後ろを歩いているワタクシが気づかなければいけないところでしたし、先頭のあつぷりさんがいち早く気がついてくださったので大事には至りませんでしたが、つくづく疲れと高島トレイルの恐ろしさを感じた瞬間でした。
17:37 野営適地 発見!乾燥した落ち葉でフカフカの、ナイスポジションです。
やや風が強く当たりますが、食事さえ済ませてしまえば、かえってツェルト内の結露を防いでくれるでしょう。

10分ほどで設営完了。この手軽さはジュウザL&Eシェルターの良い所ですね。
ただ、あつぷりさんの張ったツェルトに比べると、なんかピシッとしてないんだよなぁ~
まっ、寝れればいいんですけどね、寝れれば(笑)

今日の晩御飯は「アマノフーズの畑のカレー」+「尾西のアルファ米」
アルファ米の袋にカレーを放り込んで適当にお湯を入れて15分待つべし!
水の量が適当だったので・・・・・ドライカレーのようになってしまいました(;´д`)
まっ、食えれば良いんですけどね、食えれば(笑)

あつぷりさんは「モンベルのコーンリゾット」+「カップヌードル味噌」
モンベルのドライリゾットはお湯を入れて3分で出来上がるので、すごい時短です。味もまあまあとのことですので
今度マネしてみよう。
逆に、お湯の量がキッチリ正確でないと我慢できないあつぷりさんにとって、ワタクシのやり方は調理でもなんでもなく・・・・・
許し難い暴挙だったようですが(笑)
さあ、お腹もいっぱいになったことですし、
明日に備えて眠りましょう。
まだ、19時前ではありますが
今日はいくらでも寝れそうです。
翌朝、
何事も無く、起きれることを祈って・・・・・・・・その2に続く

ちなみに今日のログです。

いやぁ~
アリナミンはホントに効いたなぁ~(笑)
- 関連記事
-
スポンサーサイト