2018.5.4~5 祈りの尖塔を目指せ! 鳳凰三山 (ご近所さん1号と) その1
- 2018/05/18
- 01:03

オベリスク(obelisk)・・・・。
もともとはエジプトやローマの神殿に建てられた巨大な石柱のことを指す言葉ですが
現代では広場や建造物の象徴として建てられている大きな尖塔を表しています。
そしてお山にもオベリスクは存在しています。下界のものと違い、
神秘的な自然の力によって生み出された柱状の巨岩などを、そう呼ぶことが多いようです。
GWの後半は、このオベリスクを目指して、南アルプス 鳳凰三山に行って参りました。

(NAVITIMEの検索画面より抜粋)
福井から、登山口のある夜叉神峠までは、北陸道~名神~中央道を乗り継いで・・・・
堂々の413km!
GW前半に行った八ヶ岳よりも、さらに50kmほど南に車を走らせねばなりません(涙)
八ヶ岳はあつぷり師匠にまかせっきりで道中は超楽ちんでしたが・・・・・
今回は、ワタクシが車と運転を担当します(;´д`)
いえいえいえ、泣いてなんかいません・・・自分が受けた恩恵は他人様に還元して当然なのです!

(NAVITIMEの検索画面より抜粋)
中央道・韮崎ICで降りてからは、南アルプスへの交通拠点となる芦安を経て、夜叉神登山口を目指します。

(ヤマレコの便利機能「ヤマプラ」の画面より抜粋)
1日目の計画は、夜叉神登山口~杖立峠~苺平~南御室小屋~薬師岳小屋(泊)
約9km、CT7時間弱の行程です。
ただ、道中はまだまだ残雪があるようなので、CTどおりに歩けるかどうかは微妙なところです。

(ヤマレコの便利機能「ヤマプラ」の画面より抜粋)
2日目は、薬師岳小屋を早出して薬師岳~観音岳~地蔵岳(鳳凰三山)を往復し、再び夜叉神登山口に戻るという
約14km、CT8時間45分ほどの行程を予定しています。


ただ、心配なのはお天気で
初日の夜叉神峠は、登り始めの頃が雪マーク!
2日目の鳳凰三山は快晴予報ではあるものの・・・・めちゃめちゃ暴風&低温予報(◎_◎;)
まっ、雪と暴風の状況によっては予定変更も大アリの山行となりそうです。

6:01 夜叉神登山口駐車場 到着
福井を0時頃に出発しましたので、途中休憩しながらも6時間ほどで登山口駐車場まで辿り着きました。
90~100台くらいは停めれそうな無料の駐車場が道路に沿って緑色に区分けされています。
GWということもあって満車を心配していましたが、そこそこ空きがある状況でした。

登山口にはキレイな公衆トイレもあり、安心してOPP対策を遂行することができます。

この先の広河原や北沢峠は、北岳や甲斐駒ヶ岳など南アルプスの峰々の登山拠点ですが、
現在、冬期通行止めとなっています。
6月中頃に解除となる予定とのことですが、通年マイカー規制がされているため
手前の南アルプス市営芦安駐車場に車を停めてバスかタクシーで向かう必要があります。

ちょうど山梨県遭対協・南アルプス警察署の方々が指導所の設置をされているところでした。

登山計画やルート・冬山装備有無の確認、危険個所等の情報をアドバイスして頂きました。

登山口の東屋で、登山届を提出して

6:21 登山開始

登り始めの気温は、8℃ 予報よりはかなり高めの気温です。

天気予報では、この後雪マークとなっていましたが・・・・・
朝日が差し込む良いお天気です。登り始めてすぐ暑くなってきましたので、羽織っていたジャケットは早々に脱ぎました。

7:13 夜叉神峠 到着 (標高:1770m)

本来なら、ここから白峰三山(北岳~間ノ岳~農鳥岳)の雄姿が一望できるらしいのですが・・・・
ずっぽり雲の中でした(;´д`)

夜叉神峠小屋の前で、小休止。
中で、簡単な食事をされている方もいらっしゃるようでした。

気温は5℃に下がってきました。
尾根に出て、風も強くなってきたので再びジャケットを羽織って先に進みます。

極端な急登とかは無いのですが、そこそこの傾斜が延々と続く感じで、微妙に疲れます。

標高2000mを超えたあたりから、気温は一気に0℃へ!
風も真横からの強風となり、体感温度は氷点下です。
ここで、今まで着ていた薄手のジャケットから、真冬用のシェルジャケットに着替えました。

そして・・・・予報通り・・・・・
雪が降り始めましたっ!

幸い、非常に細かい粉雪でしたので、積もるようなことはありませんでした。
ただ同じ頃、北アルプス方面ではガッツリの降雪があったようですので・・・・・
南で良かったっす!(´∀`σ)σルイルイ♪

8:20 杖立峠 到着 (標高:2180m)
この山域は皆そうでしたが、鉄パイプを組み上げた道標が特徴的です。

さらに標高を上げていくと、気温はとうとう氷点下に。

登山道もカチカチの残雪に覆われてきました。

9:43 苺平 到着 (標高:2520m)
ここでアイゼン装着。
他のハイカーさんも皆、アイゼンやチェーンスパイクを履いておられました。

ツアーの団体さんは、ガイドさんからアイゼン歩行の注意事項をレクチャーされていました。

やはり苺平から先は、雪の量が多くなります。

数日前は気温が上がって、踏み抜き祭りだったようですが、今日は雪が締まって歩き易いです。

10:21 南御室小屋 到着

日照の関係か小屋周辺にはほとんど雪が無く、ここでアイゼンを外します。

屋外のトイレをお借りしたりして、ひと休み。
青空は見えているのですが、ときおり雪が吹き付けます。

うっかり行動食を車の中に置いてきてしまったので、
1号様にパンを恵んで頂きました。
この御恩・・・今日一日は忘れません(笑)

勢いよく流れる水場で水分を補給させて頂き

さあっ、今日のお宿、薬師岳小屋までもうひと頑張り!

雪の残っているところと全くないところが交互に現れますが
登りなので慎重に歩けばアイゼン無しで登って行けます。

もうそろそろ砂払岳というピークのハズ。
えっ!?地図がデカいですって?
そ、そ、それがナニかっ、問題でも!?
老眼で見えないので(;´д`)
拡大印刷してるんですよ、キィーッ!!!!

キィキィ言ってる間に・・・・
ぽっかり視界が開け、辺りは砂地と大岩のエリアにガラッと様変わり!
どうやらここが砂払岳のようです。

さらに大岩を乗り越えて・・・・・ふと、振り返ると・・・・

富士山、ふたたび!
GW前半に登った八ヶ岳からの姿よりも、さらに近いっす(◎_◎;)

南東方向には遮るものが何も無いので
甲府盆地越しの富士山がめちゃめちゃクリアに見えます。
こちらにお住まいの方には当たり前の風景かもしれませんが
北陸の人間にとっては、驚きと感動以外のナニモノでもありません!

そして、大きな一枚岩を回り込んで・・・・・

岩の隙間の残雪に注意しながらピークを下り降りると・・・・・

本日のお宿・・・・薬師岳小屋が見えてきました。

11:57 薬師岳小屋 到着 (標高:2720m)
登山口から、およそ5時間40分ほど。
CTが7時間でしたので、残雪が残っていた割には、そこそこ早く到着できました。

薬師岳小屋は昨年の8月に建て替えられた、真新しい山小屋です。
定員は40名、テン場はありません。
GW中は期間営業。それ以降は金土の変則営業。7月からは本格的に毎日稼働となるようです。
砂払岳と薬師岳の鞍部にあり、山頂までは10分という好立地ですが、
標高2700m以上の高地に建つ稜線の山小屋ですので、水場はありません。

早速チェックインして、個室の有無を尋ねると・・・・
2.5畳の2人部屋が空いているとのこと。
八ヶ岳の赤岳鉱泉で個室が大変快適でしたので、あまり深く考えもせずそのお部屋をキープしてもらいました。
さて・・・時刻はまだ12時を少し回っただけ・・・・・
舞っていた粉雪も治まり、お天気も良く、風もやや強い程度です。
明日は気温がグッと下がり、暴風予報が出ていることを考えると
今日のうちに鳳凰三山を歩いてしまった方が良さそうです。
ここから最終目的地である地蔵岳までの往復CTは・・・・3時間45分。
コースタイムどおりのペースで歩いたとしても、16時頃には小屋まで帰ってこれそうです。

小屋の方にお聞きすると、この先地蔵岳までの稜線に雪はほどんど残っていないとのこと。
よーしよしよしよしっ!
このまま・・・・・
鳳凰三山、やっつけちゃいましょっ!!!!
ここまで、際立った急登もなく
思ったほど疲れを感じていないため
意気揚々と、まず薬師岳の頂上を目指す二人。
定期的にパンを食べてエネルギー補給してきた1号はともかく
行動食を忘れ、今朝から
1号に恵んでもらった「あんドーナツ」と「ドーピング剤」しか摂取していないツギロウさん・・・・。
それだけぢゃなく、あなた・・・・
昨晩から寝ずに400km以上車を運転してきてるんですよ・・・・・。
ダ、ダイジョウブカ?・・・ツギロウ・・・・(;´д`)
まっ、結果は見えてるような気もしますが(笑)
その2に続く・・・。
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