2017.11.26 天と地と 荒島岳 敗退 （ご近所さん1号と）

　例年よりも早い寒気の到来で、大野市内でも雪が積もったと聞きつけ
　奥越の雄、福井唯一の百名山、荒島岳（標高：1,523m）へ行って参りました。
　記念すべき、今シーズン初雪山の相棒は・・・ご近所さん1号！
　1号との山行は10月の水平歩道以来、ほぼ1ヶ月ぶりです。
　ただ1号はその間、平日のお天気の良い日を狙って、冠雪した取立山や銀杏峰に既に登っているとのことですので
　よっぽどワタクシなんかより雪山の感覚を取り戻しています。
　う～むっ・・・
　今日の先頭は・・・・・チミだっ（笑）





　5：38　大野市内のコンビニ到着
　飲み物、行動食等を購入。
　福井市内には全く雪はありませんが、さすがに大野市内には雪が積もっており、コンビニの駐車場もご覧の通り。




　外気温計も-1℃の表示で、地面はパリパリに凍っています。





6：20　勝原スキー場跡　駐車場到着
上部から駐車場に入る道は除雪されていなかったため、いったん戻って手前から工事現場の脇を通ってなんとか駐車場に乗り入れることができました。ただ、この道は駐車場直前の傾斜がキツく、凍結していることが多いので4WDぢゃないとチト大変かも。
先着の車は一台だけ・・・・。
久しぶりの好天予報の日曜日なので、もっと多くの車が停まっているかと思いましたが少々拍子抜けです。





駐車場のおトイレは冬期閉鎖中です。





おトイレ横の電話BOXで登山届を提出して、準備完了。





ふと振り返ると、いつの間にかワタクシ達の車の横に、新たな車が３台増えていました。





6：27　登山開始
真新しい足跡は、一人分だけ。どうやらワタクシ達は本日、二番手のようです。





登り始めのゲレンデ跡は、くるぶし辺りまでしか雪が無く、雪の表面が少し凍っている程度なのでツボ足でサクサク登って行けます。





振り返ると、ソロのハイカーさんが続いてきています。
先行者と思しき方は見当たらないし少々寂しいスタートでしたが、後続の方がいると思うとやはり心強いです。





山に取り付くと、雪の量が俄然増えてきました。
今日は午前中が晴れで、午後から曇り、15時頃から崩れ出す天気予報が出ていましたが・・・
すでに雲が多く、麓でも風が有り、稜線上ではかなりの強風と思われるため、状況の見極めが重要になりそうです。





雪の深さは、ふくらはぎの辺りでしょうか。
純粋なラッセルよりは遥かに楽ですが、思ったより雪の深さがあり
先行者の一人分の足跡を忠実に辿ろうとすると、かなり足を上げ下げしなくてはならず結構大変です。






1号もワタクシも、序盤からここまで雪が多いとは思ってなかったので、戸惑っております！





モタモタ登っていますと・・・・・




あっという間に、後続のソロハイカーさんに追いつかれ、抜き去られてしまいました(;´д｀)
た、たしかにワタクシ達が遅いんでしょうけど・・・・
このハイカーさんも、相当な御健脚とお見受け致しましたよ。

・・・・・っと！
ここで、上から赤いジャケットのハイカーさんが降りてこられましたっ！？





すれ違いざまにお聞きすると、途中で引き返してきたとのこと・・・・・・
多分、アノ方は本日唯一の先行者のハズ・・・・・
と、とゆーことは・・・どこまでアノ方が登られたのかは分かりませんが・・・・・
その先は・・・・・ノー・トレースッ！！！（ﾟдﾟ|||）




・・・・・・・・・・・。




ご健脚者様っ！
なにとぞ、そのまま先頭ぉ～～～(つД`)ノ





登り始めて1時間弱で、やっと近隣の山々の稜線が見えてきました。





7：24　リフト跡広場　到着
一足先に休憩しておられた、ご健脚者様（まず、まちがいない）に話を伺うと・・・・・
な、なんと・・・
「雪山、初めてなんですよね～」
とのこと！
は、はじめての雪山が荒島岳で・・・・しかもあのペースって・・・・・
とてもワタクシ達が、まがりなりにも雪山3年目のジモティーとは・・・・
口が裂けても言い出せませんでしたよっ！（恥）




気温は2℃　日が昇って、少し気温が上がってきたようです。





7：32　荒島岳　勝原コース登山口通過
荒島岳はここが、ホントの登山口。
いつもながら、ここにたどり着くまでに一仕事終えた気分です。
ご健脚者様は、すでに先に進まれています。
あっという間に見えなくなり、とても初めてとは思えないスピードをキープしていますね～





登山口の先は藪ヤブが酷く、踏み抜きやスノーシューが枝木に引っかかったりして非常に歩きにくいです。





倒木が起き上がらないところは、匍匐前進でクリアしなくちゃならないところも！





吹き溜まりや、傾斜のキツいところでは膝下まで沈み込むところもあります。





稜線上に朝陽が昇ってきました。
樹林帯でも斜面の向きによって、かなり風が吹き抜け寒さを感じます。





8：05　トトロの木　通過
標高が上がるにつれ、雪の量も増えていきます。




8:23　もみもみの木通過
たしか・・・お仲間のなっきーさんが命名した「もみもみの木」・・・・・
ま、まったく揉んでる余裕ナシッ！（汗）





途中、森の開けた傾斜の緩やかなところで休憩。





白く染まった、奥越の峰々が美しいです。
また、この季節がやってきたんですね～♪





そして、ふたたび森へ。





新緑や紅葉の時期も良いですが、
冬のブナ林も、凛として見事です。





ただ、雪がホントに重くって・・・・・
登山靴への纏わりつき方がハンパありませんっ！






8：58　山頂まで2ｋｍの看板　通過
荒島岳は、ここからの2ｋｍがとってもシンドイ（泣）





しゃくなげ平手前の急登で、終始先行されていたご健脚様に追いつきました。
ここは今までよりさらに雪が吹き溜まっている上に、傾斜が物凄くあるので
さすがのご健脚様でも、ツボ足では雪が崩れ落ちて腰まで埋まってしまいなかなか前に進めないようです。





ならば・・・・・・！
シャキーーーーんっ！！！
今こそ、スノーシューの出番でしょ！





ご健脚様ぁ～！お待ちあれ～～～～！！！
今まで先頭ありがとうございました！
ここから先はワタクシ達が先頭ラッセル務めさせて頂きま～～～～すっ！！！！
まずは・・・・1号っ・・・・・イケーーーーッ！
地元の意地を見せたれれれのれーーーーーー！！！！！！




おっしゃぁ～～～！
ツボ足ぢゃ、進めないようなところでも
こ、このスノーシューがあれば、スイスイっと歩けるん・・・・・・やっ・・・・・・




・・・・・・・・あらっ！？




・・・・あららららっ～！？？？





ぜ、ぜ、ぜんぜん登れないんやって！ヽ(*ﾟﾛﾟ)ﾉ
傾斜が急過ぎて、スノーシューごと雪が崩れ落ちてまうんやって！
タッチ交替なんやって！！！





こ、このバカチンがぁっ！！(怒ﾟДﾟ)ﾉ
生粋の雪国育ち・・・「脱ぐと色白」の底力・・・・見せつけてやらんかぁーーーいっ！
おりゃおりゃおりゃぁぁああああああ！！！！！

ああああ・・・・・・

あああ・・・・・・

ああ・・・・・・・

あぅ・・・・






10：03　しゃくなげ平　到着
結局、ワタクシもタッチ交替してもらい（笑）
今日はまだ誰も足を踏み入れてない、まっさらな「しゃくなげ平」に突入！
ただ・・・・
も、も、もう・・・・・





一歩も・・・・動けないでおじゃる・・・・(;´д｀)





間もなく、後続のハイカーさん達が続々と登ってこられました。




見るからに手練れのお山猛者といった感じのハイカーさんや、後続のハイカーさん達から・・・
「お疲れさまでしたぁ～」
「ありがとうございま～す」
などと声を掛けて頂くと、疲れが吹っ飛ぶくらい嬉しいですが・・・・・
やっぱり足は動きません（笑）




他のハイカーさん達が、荒島岳山頂に向けて出発していくのを横目に、
もう、登頂を済ませたかのようにまったりモード全開のワタクシ達・・・・(*´ω｀)




女性を含む、学生さんらしきパーティーも躊躇なく山頂に向かっていきます。
ツボ足のままっぽかったけど・・・この先・・・大丈夫かな・・・・？





正直・・・・今日は雪山シーズンの足慣らしに
「沢山人が登っているであろう、人気の荒島岳なら丁度いいかな？」などと甘い考えでいたのですが・・・・・
いきなりの激ラッセルで、普段の山行ではまず無い、腿の付け根が痛み出してきたり、ふくらはぎの張りがすでにパンパンになってしまったので、この先めちゃめちゃ不安です。





ただ休憩してるうち、先行された皆さんの後に付いてのトレース泥棒ならば、なんとかイケそうな気がしてきたので・・・
スノーシューをデポし、アイゼンに履き替えて最後尾から出発することに。





アイゼンも今シーズン初なので、なんだかちょっとヘンな感覚です。





10：39　もちが壁　突入





夏同様、傾斜と段差はあるものの、7～8人通った後のトレース泥棒しながらの登りは、とっても歩きやすく
しゃくなげ平手前の地獄とは雲泥の差です。





でも、ところどころ雪の下から夏道のクサリや、杭などが飛び出しているところもあるので
アイゼンを引っ掛けないよう注意が必要です。




体力をこれ以上、あまり消耗しないよう、ゆっくりゆっくり登って来たのですが
先行のハイカーさん達に追いついてきました。





休憩して、前との距離を取ります。
眼下に広がる大野平野も、一面真っ白！





急登に吹き溜まっている雪の量は、しゃくなげ平手前よりもさらに増えた気がします。





先頭で、激ラッセルを孤軍奮闘する「猛者ハイカーさん」と「ご健脚者様」の姿が目に飛び込んできました。
後続のハイカーさん達は、少し離れて見守るだけ・・・・

おそらく足を置いたとたん崩れ落ちてしまう、クソ重い雪との格闘は
後ろをついてくるハイカーさん達の10倍は辛く、10倍は体力を削られるでしょう・・・・・




続々と後からハイカーさんが追いついてきます。
激ラッセルで悪戦苦闘する様子を見て、「今日の先頭は地獄やな」と呟く人も・・・・。






さらにその後ろから・・・・・途中で放心したように休憩されていた・・・・・
多分、一番最初にもちが壁ラッセルにアタックしたと思われる方が、ゆっくりゆっくり登ってこられました。





あなたこそ、勇者さまです・・・・・。






ただもう、先頭のお二人とラッセルを交代する体力もスキルも無い
いわば腐ったミカンの我々は・・・・・・






・・・・ここで敗退いたします・・・・・・・

とてもこのまま、先頭ラッセルの苦闘する姿を眺めながら、登り続けるなんて・・・・・
なぁ・・・・・1号・・・・・・

・・・・・って・・・・・




お、お、降りるの速いなぁ～～～おいっ！
この、バカちんがぁ～





12：00　しゃくなげ平　戻り
天気予報よりも早く、お天気が崩れ出しそうです。
鉛色の分厚い雲が、空一面を覆い始め、風も強まってきています。
荒島岳山頂付近はすっかりガスに包まれています。
休憩していた、おねいさん達も今日はここで引き返すとのこと。




こ、この、おばか・・・・・・・ち・・・・ん・・・・・・・
・・・・いや、チミ・・・・正解かも（笑）





途中、おねいさま達にぶち抜かれながも・・・・(;´д｀)





13：32　勝原スキー場跡　駐車場戻り






ザックを降ろし、装備を仕舞って

車に乗り込むと・・・・

フロントガラスに雨粒が、

ぽつりと、落ちてきました。



で、で、出直してまいりますっ(=ﾟωﾟ)ﾉ





さあ、ツギはどのお山にのぼロウか？





ちなみに、今日のログです。




今シーズン初雪山にビビって、リフトトップまでGPS入れ忘れてました（涙）


追記・・・・。

後日、荒島岳のヤマレコを見ていたら
ワタクシ達の2日前に
麓から頂上まで、あのクソ重い雪の中たった一人で膝上ラッセルで登り切り・・・
今回のワタクシ達よりも圧倒的に速いタイムで降りてこられたハイカーさんのレコを発見しました・・・・・・・。

ワタクシ達と同じ人間のような姿、形でも
天と地ほど違う生命体がいるんですよ・・・・・

ねっ・・・・・なっきーさん・・・・・