2017.10.28 怪我をしない道！？ 水平歩道 （欅平～オリオ谷） ご近所さん1号と その1

　
　「ぶつからない車」と呼ばれる、
　自動ブレーキや誤発進防止機能の付いたクルマは、いまや普通になってきましたが・・・・
　
　「怪我をしない道」と呼ばれるトレイルが、
　黒部峡谷の奥にあるのです。
　どんなに低い標高だろうと、「山道」と名の付くところは大なり小なり怪我をする危険性を孕んでいるものですが
　「怪我をしない」と断定できてしまう道って・・・・？

　「俺は、本当の真実を知りたいだけだ・・・。」
　久々登場の・・・MOZU西島こと、ご近所さん1号と、確かめに行って参りました。




　　　　（画像は阿曽原温泉HPより抜粋）　
　怪我をしない道・・・その名は・・・・「水平歩道」
　富山県黒部市の欅平から仙人谷まで、黒部川上流沿いに約13ｋｍに渡って延びる歩道です。
　道は黒部川の左岸に沿って、ほぼ同じ標高（約1,000m）を保ったまま水平に延びています。
　峡谷の断崖を「コ」の字型にくり抜いて作られた道で、川面から2～300ｍを超える高さの絶壁上にあり、
　幅は1ｍ～70ｃｍほどとのことです。

　ええ・・・・・・
　お分かりいただけたでしょうか？
　こ、この道は・・・アップダウンの無い「水平」で、
　優しい「遊歩道」のような道だから「怪我をしない」のではなく・・・・・・・

　ひとたび転落すれば・・・・
　怪我どころでは済まず、
　最悪の事態に直結する道（ﾟдﾟ|||）なのです！




　　　（ヤマレコの便利機能「ヤマプラ」の画面を抜粋）

当初、土日の連休を利用して、
このルート上唯一の山小屋がある阿曽原温泉でテン泊し、紅葉と秘境の温泉を満喫する予定だったのですが・・・・




翌日の29日（日）に台風22号（サオラー）が日本を直撃することが間違いない状況でしたので
急遽、プラン変更っ！！！
残念ですが阿曽原温泉までは行かず、途中のオリオ谷辺りで引き返し
念願の温泉は欅平周辺で入るという日帰りプランに変更致しました。





5:45 　宇奈月温泉　駐車場到着
福井を3時に出発しましたので、3時間かからずに到着しました。
駐車料金は1日900円かかります。




宇奈月温泉駅自体はまだシャッターが閉まっていますが
おトイレは開放されていますので、綺麗なおトイレでOPP対策を遂行することが出来ます。




6時過ぎには、駅舎のシャッターも上がり、建物の中に入ることができました。
一般客の始発前に動き出す、工事関係者専用車両に乗る方達の荷物がすでに置かれていました。




我々一般客の始発は7：32です。
さすがに始発便付近は座席に余裕がありますが、9時以降の便は既に結構席が埋まっています。
台風の影響で、お天気が下り坂の今日でさえこの状況ですから、
お天気が良い予報となれば、さらに激込みとなることが予想されます。
黒部峡谷鉄道のHPから事前予約が出来ますので、帰りの便も含めてネット予約しておいた方が良さそうです。




駅の構内に掲示されていたルートマップです。
う～むっ・・・・水平歩道は通行可能となっていますが・・・・・
阿曽原温泉の先、仙人谷から黒部ダムへと繋がる旧日電歩道は通行禁止となっていますね～




掲示板の横に、登山届記入場所があります。
登山届は切符購入時に販売窓口の方に渡せば、受理してもらえます。




6：50　切符販売開始




往復の、乗車券と客車指定券を購入。
特に、16時以降の帰りの列車は、一般観光客の方も大勢利用するため
必ず同時に指定購入しておいた方がイイです。
ワタクシ達は、下山してから欅平周辺の温泉に入る予定ですので
少し遅めの16：43発の列車を予約いたしました。




発車の約10分前から改札が始まるのですが・・・・
あっ！という間に長蛇の列！！
列車は全部車両指定で、切符が買えれば乗れることは間違いないのですが、
少しでも峡谷が良く見える席を確保するためなのか、早くから多くの方が並んで待っています。




黒部峡谷鉄道は、窓や壁の無いフルオープンな普通客車に乗ると
自然の息吹や峡谷の雄大さがダイレクトに感じられるので、ツウとされているようですが・・・・




ワタクシ達は・・・・
「寒い」のがイヤなので、窓付き特別客車へ（笑）




黒部峡谷鉄道（通称トロッコ列車）が初めての1号は
発車してしばらくは「おおおっ！すげぇ」と感動していましたが・・・・・




スグに・・・・爆睡！(;´д｀)
「昨日も休みで、たっぷり寝れたんやって！」と言ってなかったっけ？・・・・・チミ・・・。




8：47　欅平駅到着
およそ1時間20分ほどかかりました。
まっ、ワタクシもほとんど寝てましたので、あっという間でしたけど（笑）
窓付き客車で、ホント良かった！




さすがに始発とあって、この時間は観光客というよりも、それなりの装備をしたハイカーさんの方が多いですね。
今日のコースは岩壁をくり抜いて作った道ですので、途中におトイレや他のハイカーさんの目に付かない物陰など
お腹が緊急事態に陥ったとき、用を足せる場所は皆無と思われます。
ですので、駅内のキレイなおトイレで、再度OPP対策を徹底的に完遂しておかねばなりません！（マジです）




9：00　ハイク開始
さあ、混みだす前に出発しましょう！
欅平ビジターセンターのすぐ脇に登山口があります。




って・・・・・いきなり・・・・けっこうな急登攻撃！
月初の熊野古道以来ぜんぜんお山に行けておらず、3週間ぶりの山行は・・・・キツイっす（泣）




今回は、久々にミッドカットのスポルティバ・トランゴTRK・ゴアテックスを履いてきました。
ルート自体はローカットのトレッキングシューズでも十分かと思われるのですが、
事前の下調べで「ある情報」が気になりましたので、くるぶし以上をカバーする靴を履いてきました。
その理由は、また後ほど・・・。




15分ほど登ると、視界が徐々に開けてきました。
早くも、阿曽原温泉方面で一泊してきたと思われるハイカーさん達とすれ違います。
天候が崩れることや、欅平から帰りの列車が埋まってしまうのを恐れて、まだ暗いうちから出発されたのでしょう。





上方に大きな鉄塔が見えてきました。




豪雪対策でしょうか、コンクリート製の巨大な柵も設置されていました。




水平歩道分岐まであと200ｍの標識。




が、がんばりますよ～（笑）




標高が上がるにつれて、木々の色づきが目立ち始めてきました。




さらに急登は続きますが、アルミ製の階段が設置されているところもいくつかあり
意外と登りやすく、スムーズに進んでいけます。
案内板が「あと5分」に変わりました♪




9：27　水平歩道分岐　通過





気温は13℃ですが、急登続きでしたので・・・・1号さん、すでに汗びっしょり（笑）




欅平の一般観光客さんが、万一でもこの先のエリアに迷い込まないよう注意書きが設置されています。
まっ、ワタクシ達は自他ともに認める「ジョーキューシャ」ですので問題ありませんよっ！
えっ？怪しいですって！？・・・・・キィーッ！





今回は、岩壁の狭路がメインですので、トレッキングポールは持ってきませんでした。
またザックもなるべく小さく、細身のパッキングです。
1号はカリマーのリッジ30、ワタクシはアルティメイトディレクションのトレランザックでコンパクトにしています。





分岐からさらに15分ほど歩くと、眺望がドンと開けた広いスペースに出ました。




これから進む人、戻る人、休憩してる人、入り乱れて混みあっていましたが
ワタクシ達も一旦休憩します。




東に見える白馬三山や、不帰キレットの険しい稜線が、冠雪で白く染まっていました。




9：42　水平歩道　始・終点　通過





いよいよ・・・・

「怪我をしない道」の始まりです！

「本当の真実」知りたがりのMOZU西島こと、ご近所さん1号・・・・

最近は何もない会社の廊下でつまづくことが増えてきた、老化の著しいツギロウさん・・・・

果たして無傷で帰還できるのでしょうか・・・・・？



その2に続く。