2014.10.26 伝説の池 見頃です。 三ノ峰～別山平～刈込池 （ソロ）

先週、今年の高山シーズンを締めくくるとかなんとか言っときながら、今週も三ノ峰（2,128ｍ）に行ってしまいました。

とゆーのも、麓の刈込池（1,090ｍ）の紅葉が見ごろとの情報を聞きつけたからです。
刈込池には、かの泰澄大師が白山にいた千匹の悪蛇を刈り込んで、この池に封じこめたという伝説があります。起点となる上小池駐車場から、約1.5ｋｍ・1時間近く歩かないとたどり着けない、神秘のお池です。しかも途中には686段の石段が待ち構えているという、普段足を使っていない人にとっては（いや、使っている人にとっても）なかなか大変な場所にあります。まぁ、そのおかげで美しい状態が保たれているのかもしれませんが。

上小池は、福井側から三ノ峰に登る鳩ヶ湯新道への起点でもありますので、まだ登ったことのないルートで頂上を目指し、下山後、刈込池を周回する計画です。距離的には先週登った石徹白道よりだいぶ短いので、時間的、体力的に余裕があれば、別山も・・・いけるかな？


03：20　自宅出発


　

04：41　国道からの分岐
いつもの国道158号線を大野市街から白鳥方面に走り、勝原の発電所を過ぎたあたりで、県道173号線に入ります。
ところどころ1～1.5車線となる道を鳩ヶ湯鉱泉に向かいます。道路脇の気温表示燈は13℃。先週より暖かい？


　
05：03　鳩ヶ湯鉱泉通過
現在は営業休止中ですが、来年復活されるそうです。是非利用してみたいですね。今日は何かイベントでもあるのか、この時間から、煌々と明かりが灯されています。


05：35　上小池駐車場着
　
うっすらと空が白みはじめました。すでに駐車場は満杯です。途中、頭文字Ｄ並みのスピードで何台かに追い抜かれました。こんな細い林道でこの時間にあんなに飛ばさなくてもいいのに、と思っていましたが、この駐車場の状況を見て納得しました。ただ純粋な登山の方は少ないようで、ほとんどがバカでかい一眼カメラと三脚を準備して朝一の刈込池を狙う写真愛好家の方たちのようです。暗がりのなか、立派な水洗トイレで悪蛇を刈込み、入山届を出して、駐車場を後にします。



打波川に向けて下り降りる途中でトレランのご夫婦が脇を風のようにすり抜けて行かれました。


　
05：58　刈込池分岐
この橋を渡ると、石段コースを通って、刈込池方面です。


　
私は、先に三ノ峰に向かいますので、打波川沿いの林道を登山口に向かいます。打波川際に降りる途中、ナイスな看板がありました。


　
06：11　登山口到着。　
駐車場からは20分ほどで到着しました。山頂までは5ｋｍ、標準コースタイムは4時間10分だそうです。

　
最初は延々と丸太で仕切られた階段を登ります。途中、昭和36年、下山中に北美濃地震で遭難された学生さんの碑がありました。災害のおそろしさを感じます。



登山道はけっこう水が流れ込んでいて、山肌や木々も濡れています。昨日は快晴だったのに、局地的な雨でも降ったのでしょうか？やはり山の天気は、平地とは全然違いますね。


　
06：27　山越邸跡到着
ちょうど先行のお二人組が休憩を終え、出発されるところでした。私もこの後の本格的な登りに備え、ドーピング剤を摂取。最近お気に入りの、アミノバイタルゴールドです。こ、これがあれば怖いものなしっす。

　
紅葉はかなりすすんでいて、落葉も登山道を埋めています。


　
07：18　六本檜　到着（標高1,425ｍ）
登山口から微妙な傾斜の登りが延々と続くので、ボディーブローのように効いてきます。
ここは、杉峠からの登山道との合流点です。標識を撮影しているにもかかわらず、なぜか勘違いしてしばらく杉峠の方へ進んでしまいました。結構下るし、方角が逆だと気づき、あわてて戻りました。こんなわかりやすい道で間違えるなんて気が緩んでいる証拠です。

　
日もだいぶあがり、雲の隙間から日差しがが差し込んできます。ただ、雲は多めです。



六本檜を過ぎると、がらっと景色が変わり、剣ヶ岩、三ノ峰を正面に見据える、素晴らしい尾根道に出ます。石徹白道からの姿とはまた違う、荒々しい山容が目前に迫ってきます。



カサバノ谷をはさんで右手に見える石徹白道の峰々には分厚い雲がかかっています。ときおり強く冷たい風も吹き寄せます。


冬の始まりを予感させる、先週までとはずいぶん違う天候になってきました。たまらずパーカーを羽織ります。


　
07：40　檜の中の第一ベンチとその先の標識
三ノ峰まで2.5ｋｍの表示。やっと半分です。



ときおり斜面に日が差すと、すこしほっとします。


別山は雲に隠れたままです。もっと日が登って、ガスが晴れてくれるといいのですが。


　


カサバノ谷の紅葉も終わりを迎えようとしています。



さらに進み、剣ヶ岩も間近に迫ってきました。



08：09　剣ヶ岩の解説板　到着（標高1,671ｍ）
急登が続き、たまらず休憩。またもやドーピング剤とＳＯＹＪＯＹを補給。


　
08：46　さらに尾根を登り、第二ベンチ脇の標識



さっきまで雲の中だった、石徹白道方面が少し見えて来ました。もっと晴れろー。


　
09：10　避難小屋まで250ｍの標識
もうちょっとだ～　でもまたガスが濃くなってきました。



09：14　三ノ峰避難小屋　到着
登山口からは、3時間3分でした。ボケた道間違えさえなければ、3時間切れたかも！残念。


　
しばし息を整え、いざ、山頂へ！


　
09：28　三ノ峰山頂　到着（標高2,128ｍ）
先週と違い、避難小屋前の広場や山頂には人影なし。先行の方々は皆、別山に向かったのでしょうか？


　
避難小屋手前までは、急登の連続だったのでお腹とスタミナが激減りました。おにぎりとまたドーピング剤を摂取。ここから先はまだ足を踏み入れたことがない別山への道に備えます。



山頂を越えると、眼下に雄大な尾根道が広がります。ただ、ガスと風は依然おさまりません。



これはカラスノ谷でしょうか。ガスのむこうに谷底の沢が見えます。



09：40　トレランのご夫婦が向こうから走ってこられた
お二人は上小池の駐車場で、わたしとほぼ同じ時刻に出発したはずなのですが・・・なんちゅー速さだっ！おもわず、「もう別山までいってこられたんですか？」と声掛けしてしまいました。「別山よかったですよ、ほか何人ものぼってらしたわ」とご婦人が答えて下さいました。そして、また風のように走り去っていかれました。
うーん。すごすぎる！人間の体っていうのは、鍛えればどこまでも強くなるもんなんですね～



ガスが少し晴れて、この先進む道が見えて来ました。なんとも気持ちが高ぶります。



振り返ると三ノ峰からずいぶん歩いてきてしまいました。



10：14　別山平　到着（標高2,208ｍ）
ガスと風が一段と強くなってきました。



御手洗池の水面も波立っています。ここで、山越邸跡で先に行かれた二人組のパーティーが別山に向けてまた出発していきました。


　
ただ、ガスと風は勢いを増すばかりです。もしさらに天候が悪化した場合、とても自分の知識や能力、装備では対応できなくなると判断して、残念ながら引き返すことにしました。
（次回の楽しみにとっておくかぁ。お花畑のシーズンもいいかも。）などと負け惜しみをいいながら、別山方面を何度も振り返りつつ、来た道を戻ります。


　

　
これ以上ガスが濃くなると、道がはっきりしないとこでは、見失う可能性もでてきました。




疲れた足と、冷えたカラダに追い打ちをかける三ノ峰までの登り返し。「避難小屋で昼飯。戻ったら昼飯。昼飯、昼飯！」と呪文のように唱えながら、登り返します。



11：14　三ノ峰避難小屋戻り。
先週見つけた、特等席が空いています。早速店開きです。

　
今日のメニューは、カップ麺、おにぎり、おでんの三本立てです。この時期やっぱり味噌ラーメンでしょう。セブンイレブンの濃厚味噌は麺、スープとも本格的でかなりおいしいです。冷えたカラダに沁み渡りますね。


　
特等席からの眺めと、先週登った石徹白道方面へ帰っていく若い二人組のパーティー。避難小屋周辺は不思議と風が弱く、日差しも若干戻ってきて快適なランチとなりました。



11：46　下山開始



登りの時は気づかなかった碑がありました。今から、43年前の10/27、ここでご夫婦の遭難があったようです。原因はやはり天候の急変でしょうか？ちょうど同じ時期です。これから特に注意、用心しなければと、キモに命じます。





まだまだ登ってくる方がいらっしゃいます。


このあたりから、風も治まり天気がよくなってきました。

　
12：23　剣ヶ岩付近戻り




六本檜手前で振り返ると、別山まですっきりガスが晴れています。あまりにも降りると晴れるの法則どおりです。


　
13：39　登山口戻り。
下りは1時間53分でした。


　
さて、今度は打波川に沿って林道を登り、岩場コースから刈込池を目指します。


　
林道には家族連れやジーパン、スニーカーといった軽装の人たちが多く歩いています。池まで20分の橋を渡ります。


　
その後、岩場コースらしい段差のある石の階段を登り切ると、刈込池到着です。



14：07　刈込池のほとり到着


　
池の紅葉もさることながら、人の混雑も相当なもんです。なかなか、湖畔に降りれません。




　
やっと湖畔のべストポジションに降り立つことができました。湖面に写り込む紅葉の美しさは、息をのむものがあります。背景の三ノ峰も実に見事な山容です。さっきまであそこの頂に自分がいたとは思えない不思議な気分です。


　
14：43　上小池駐車場戻り
下山届を書いて、ポストに入れます。これから刈込池に向かう人もまだまだたくさんいました。


駐車場にも続々と車が入ってきます。駐車場に入りきらない車が路駐しているためすれ違うのも大変です。人気ぶりも予想以上でした。落ち着いて見たい方は、平日にしたほうが良さそうですね。

帰りの渋滞に巻き込まれないよう、早々に上小池を後にします。
今日も無事戻ってこれました。天気が崩れなかったのがなによりでした。
家にも早めに帰れそうです。

と、おもったら国道158号線に戻ったとたん、渋滞に巻き込まれました。九頭竜方面（九頭竜紅葉まつり？）から観光帰りの車で、中休の交差点あたりまで、超ノロノロでしか進みません。さらに美山トンネル手前から福井市街の片側2車線になるまでの区間も渋滞です。

恐るべし、紅葉の158号線。　それでも良しとしましょうか。


さあ、ツギはどの山にのぼロウか？