2017.7.22 どえむマスターへの、ちい散歩。 鬼ヶ岳～蛇ヶ岳周回 （ソロ）

　
　「皆さんっ！最近歩いてますか！？」
　「散歩っていいですよ！」
　「さぁ、散歩に出かけましょう！！！」　






　「そう、17.6ｋｇのザックを背負って・・・・(ﾟ∀ﾟ)」






9：42　鬼ヶ岳カントリーエレベーター裏駐車場到着
　往年の名番組、地井武男さんの「ちい散歩」のオープニングに
　少々、オカルティックなテイスト（笑）を加えて始まった今回の山行・・・・。
　来るべき、夏休みのテン泊遠征に備えての歩荷訓練でありますっ！




　気温は、10時前の時点で・・・・すでに31℃・・・・
　ぜ、ぜっこうの訓練日和でありますっ！(￣^￣)ゞ




　今回の訓練地として選んだのは、
　県内屈指の急登な里山として知られる・・・・鬼ヶ岳（標高：533ｍ）
　候補地としては、福井県三大急登のひとつ「みつまた山｣とも迷ったのですが
　みつまた山の標高は1060ｍ。
　標高1000ｍ超なんて・・・・涼しすぎるぢゃないか！( ｰ`дｰ´)ｷｯﾊﾟﾘ
　けっして・・・みつまた山が怖い訳ではありませんから（汗）





9：58　お散歩、開始




今年は、クマの目撃が多いようなので、熊鈴必携です。




一度は参加してみたい、お盆（8/15）に行われるという、火祭りたいまつ登山
さらには・・・・「のろしリレー」なる恐ろし気なイベントもあるようで・・・（笑）




頂上まで・・・1400どMの始まりです！




どM度をさらに高めるため、ポールは使いませんともっ！
（いちおう、持ってはいきますけどね）





背中でギシッ、ギシッと軋むザックの音。

このところ、UL（ウルトラライト）ぢゃぁ～！ファストハイクぢゃぁ～！！！
などと呪文のように唱え、100ｇの差に一喜一憂し、
あらゆる問題をカネで解決してきたワタクシですが（笑）
普段から軽いザック、軽い靴を使い、それが当たり前になってしまうことにも、非常に危機感・不安感を覚えるのであります。
人間は順応する生きものですからね～



何度来ても、まじでツラいお山ですが
荷物が重いと、もひとつツライ（泣）






さらにさらに、妙に登山道の日当たりが良いのも、ツラさ倍増の原因かも。





10：11　小鬼展望台通過





登り始めてから、すぐに大量の汗が噴き出し、すでにヘロヘロなのですが
日当たりが良すぎて、とても休憩する気にならず。





その先の日陰になる木道で、たまらず休憩。
麓で飲み忘れていた赤袋を摂取します。





鬼はさらに角と牙を剝き、容赦なく責め立ててきます。





10：23　第二ベンチ到着
ここも、日当たりが良すぎて、そのまま通過します。
風もほとんど無いので、まさにサウナ状態！





ザックのウェイト代わりに、水分は7L近く担いできたので、アクエリでシャンプーしても水分が無くなる心配はありませんが・・・（ダメだよ～アクエリでシャンプーしたら）
とにかく足が上がりませんっ！（泣）





ひたすら、すり足で登り続けます。




すれ違う方も、ワタクシのザックに気づくと凍り付いたように道を譲って下さいます。
ハイカーさんというよりも、空荷の方やペットボトル1本だけという方も多く、
夏の行事に向けて下見や確認にきた地元の方達かもしれませんね。






10：31　大鬼展望台到着
日陰の特等席は、すでにリザーブされておりましたので・・・・




少し先の木陰で立ったまま休憩。
仕事絡みの電話までかかってきて、まさに泣きっ面に蜂！
最近はどこのお山も、しっかり携帯が繋がるようになってきたので
イザという時には安心ですが、普段はちょっと煩わしい気もします。




10：41　白鬼展望台通過
「あと少しです　頑張って」の文字が目に沁みます。




あと200どM！




最後の階段で、目がチカチカして、気が遠くなりかけますが・・・・





10：57　山頂広場到着　（標高：533ｍ）
登山口から59分。
残念ながら、去年のタイムを上回ることができませんでした。
脱水が怖いのと、ザックの重さを減らしたいあまり、水分休憩を取り過ぎたのが敗因のようです。




山頂広場にはテーブルやベンチも増設されていて、大人数でも休憩しやすくなっていましたが
あまりの暑さに、人影は全く無しっ！



皆さん日陰を求めて、避難小屋の中に、まさに避難していらっしゃるようです。
ただ、小屋の入口から溢れるくらい満員の様子でしたので
外のベンチを貸し切りで使わせていただくことに。




座った跡は、一瞬で汗びたし（笑）




さすがに山頂は風が抜け、気温も28℃と、だいぶ過ごしやすいです。
しばらく汗が引くのを待って、本日のメインイベントへ・・・・。




鬼ヶ岳の常連様・地元の有志の方々のおかげで道が繋がったという
鬼ヶ岳～奥鬼ヶ岳～蛇ヶ岳の周回ルートです。
今年の2～3月頃から、よく周回のレポをお見かけするようになり、
総距離10ｋｍほどとのことでしたので、一度自分も歩いてみたいと思っていたのです。
まっ、この時期になるとは思っていませんでしたけど（笑）




山頂広場より、「奥鬼及びカントリーエレベーター駐車場方面」への標識に従って進んでいきます。




里山とはいえ、初めてのコースであり、この時期、草木が茂りまくってルート不明瞭の可能性もあるため
春に周回されたヤマッパーさんのトラックデータをダウンロードさせて頂き、自分のGPSに落としてきました。




しばらくは従来の周回路と同じ道を通ります。




春先に比べ、やや下草の張り出しが多いものの、踏み固められた歩きやすい道が続きます。






11：22　奥鬼・蛇ヶ岳・大虫の滝周回コース分岐
看板が小さいので、足元ばかり見ているとうっかり見逃す可能性があります。
ここを右折せずに、分岐を直進すると車を停めたカントリー裏駐車場に戻ります。




周回路に入ると、路面はフカフカな感触に変わり、やや道幅も狭くなります。




分岐から5分ほど歩くと、一気に高度を下げていきます。





有志の方々の整備のおかげで、急坂には丸太の階段が埋め込まれており
難なく降りていけます。
・・・・・ただこれだけ一気に高度を下げると・・・・・・後が心配(;´д｀)






途中、「イワウチワ群生地」の看板などもあり、春にはお花も楽しめそうですね。





鞍部まで降りきったら・・・・やはり登り返しが始まりました。




ずっと森の中の道が続くのですが、ところどころ木が切り払われ、眺望のあるスペースが設けられています。




ここからは遠く、日本海に突き出した敦賀半島が見えます。




また、別のところからは・・・・




「越前富士」とも呼ばれる、日野山が、その秀麗な姿を見せてくれていました。





眺望スポットには、ベンチやテーブルが備え付けられており、しっかり休むことができます。





ただ、森の中は風が無いので、じっとしてると一気に汗が噴き出してきます。





地図を見ようと俯いた途端、大粒の汗がバラバラと地図の上に零れ落ちます。





11：51　奥鬼山頂到着　（標高：465ｍ）
鬼ヶ岳山頂からは40分ほどかかりました。





頂上広場からは




福井では珍しいカタカナ表記の名前のお山、ホノケ山も見えていました





その後も、ひたすら森の中を突き抜けていきますが・・・・





定期的に、目印の赤いテープやリボンが設置されているので、道に迷うことはありません。





夏なのに、キノコもけっこう生えています。
キノコは全く分からないのですが、じっくり見るとそれぞれ個性があって結構楽しいですね～




丸くてツヤツヤしているキノコや




目玉おやじか水まんじゅうのようなキノコもありました。
夏でもこんなに色々生えているのですから・・・・秋はもっとスゴイことになっているかも知れませんね。




その後も小刻みなアップダウンを繰り返しながら、広い尾根を進んでいきます。




ちょうどこの辺りが、真下を「安養寺トンネル」が通っているあたり。
ルート的には全体の2/3過ぎたくらいでしょうか。




トンネルの真上を過ぎてしばらくすると、山道が突然林道に繋がります。




辛うじて轍の跡が残る林道を進み




再び、山道へ。
森の中へ続く踏み跡と、赤テープ・リボンのマーキングが見えますので見逃さないように！




カシミールの画面で見ると、こんな感じ。
等高線の具合を見ると・・・・・この後、なかなかの急登が待っているのが分かりますね（泣）





いまいち写真ですと傾斜が伝わりにくいのですが




最後にきて、大変どMなプレゼントを頂きました！(;´д｀)





13：16　蛇ヶ岳　山頂到着　（標高418ｍ）
山頂には三つの祠があり、側の石碑によると「薬師如来」「天満天神」「大日如来」が祀られているようです。
今は明るい昼間なので、あまり感じませんが、これが夕暮れとか夜だったりすると・・・・・
森の中にぽっかりと空いた広場に、等間隔に古い祠が並んでいる光景って・・・・・
なかなか怖いものがあります。





周りの三つの祠から、得体の知れない視線を感じつつ・・・・・・
日陰のベンチで、ご褒美タイムッ！！！
かつて山頂近くの蛇ヶ池に棲み、村人を襲ったという伝説の大蛇が現れぬよう
ビビりながら枝豆を貪り食うワタクシ（笑）
お湯も沸かして、ラーメンも食べようとしましたが・・・・・
あれっ？間違いなくザックに入れていたハズのカップラーメンが・・・・・無いっ！？？？
こ、これは・・・・大蛇の祟りかっ？(；゜０゜)





奈落の底に突き落とされたような絶望感と空腹感に包まれたままの下山となりました。
山頂からは、階段の下りが続いています。
鬼ヶ岳からの登りと違って、傾斜が緩いので、少し救われた気分。





13：43　弘法大師堂脇通過
今から200年ほど前に彫られたという弘法大師の石像と四国八十八ヵ所の石仏が安置されているそうです。
先ほどの林道が、蛇ヶ岳の中腹を巻いて、このお堂の脇まで続いているようなので
疲れ果てて最後の急登をパスしたい場合は、林道をそのまま直進するのもアリですね。
ただ、全くこのお堂にも人影はなく、なんとも寂しい雰囲気です。





13：46　蛇ヶ池到着
ここに・・・・凶暴な大蛇が棲んでいたのか・・・・


そして・・・・お池の周りには・・・・・・





ひぃぃぃぃぃぃ～～～Σ（ﾟдﾟ|||）

村人によって退治された大蛇の御霊を封じ込めたといわれる祠や・・・・





はひぃぃぃぃぃぃぃ～～～～～～～(ﾟ△ﾟ;ﾉ)ﾉ

な、なんだか解らんが、どデカい檻がっ！？・・・・こ、こんなところに・・・・・





あじゃぱぁぁぁぁぁぁぁ～～～～～～～～！！！！(｡Дﾟ; 三 ;ﾟДﾟ)
ダメ押しの・・・・・・デ、デ、デカ人差し指の標柱・・・・ちゅー・・・・





もう、見るもの全てが、おっかなくなってきたので、
慌てて、つづら折りの下山道を駆け下りていきます。





やっとのことで、傾斜が緩くなったと思ったら
下草が生い茂り、湧き水か沢の溢れ水が足元を流れる湿地帯のような場所が広がっていました。





一歩進むごとに、カエル君が飛び跳ね、草むらを揺らします。
う～むっ、こんだけカエル君が沢山いれば、蛇どもにとっては天国やったやろなぁ・・・・





GPSの画面には、県道との合流点が映し出されてきました。
麓はもうすぐのようです。






14：09　大虫滝通過
先ほどの湿地帯から、激しく虫が纏わりつくようになってきたので、逃げるように通過します。





14：12　県道と合流





あとは、車道の脇を歩いて、車を停めたカントリー裏駐車場に戻ります。





鬼ヶ岳登山口の前を通り過ぎて




14：24　カントリー裏駐車場戻り
周回完了です。スタートから4時間半ほどかかりました。





車の外気温計は・・・・・・・・・35℃でした（汗）
結局・・・・鬼ヶ岳山頂から先は・・・・・・

誰一人とも会わなかったな・・・（暑いのに寒気）








もはや、恒例行事となりつつある

梅雨の終わりの里山歩荷訓練。

今年も帰り道には

真夏の空と雲が広がっていました。





さあ、ツギはどのお山にのぼロウか？







「ちい散歩、いかがでしたか？」
「今回は、ちい散歩ならぬ・・・・・・あっちい散歩でしたね・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・。」





伝説の大蛇よりも怖い・・・・・・季節外れの・・・・・
表層雪崩だぁ～～～～～～