2016.12.18 オッサン・リターン２ 六甲全山縦走（ソロ） ナイトハイク編

　月日の経つのはホントに早くて、2016年もあと僅か。
　今年やり残していた大きな挑戦・・・・六甲全山縦走に行って参りました。
　今回が3回目となります。
　ちなみに過去の戦績はコチラッ！

　　2015年　5月1日～2日・・・・・・　20時間02分　（オテル・ド・摩耶泊　2日間）

　　2015年　10月11日・・・・・・・・・　17時間17分　（1DAY　スルー・ハイク）

　いやぁ～２回とも、途方もないタイムを叩き出していますな（笑）

も、もちろんワタクシは、日々尊い鍛錬を重ねるアスリートの方々とは対極に位置する、
内臓脂肪レベル「やや過剰」から抜け出せない、ただのラーメン＆ビール好きのオッサンですので・・・
・・・なんら恥じてはおりませんがっ！( ｰ`дｰ´)ｷﾘｯ

ただ、３回目ともなると・・・・
「カラダを痛めることなく、完歩することが目標ですっ！タイムなんか関係ありませんからっ！！！」
と、汚れを知らない少年のような瞳でいつまでもキラキラ語ってるわけにもいきませんし、
「去年の自分は、超えて当然でしょ、超えなくちゃ・・・」
などと、いっちょ前にプレッシャーなども感じたりするわけです（焦）




そこで、途方もないタイムを叩き出してしまった原因を自分なりに分析して、導き出した解決策が・・・
①　軽量化っ！
過去２回は、ザック・靴とも、普段の山行で使っていたものをそのまま使用していました。
ザックはアルミのフレーム入りで本体だけでも1.2ｋｇほどあるモノで、初回などはお泊りセット等詰め込み10ｋｇ近くになっていました。また靴も軽量タイプとはいえ登山靴でした。
今回は先週の東山レポ同様、アルティメイトディレクションのFASTPACK20とモントレイル・フリューイッドフレックスF.K.Tの超軽量コンビで臨みます。
ただ、ここ数日の猛烈な寒気に備え、防寒着を多めにパッキングしたこともあり、ザックは水分1L込みの5.9ｋｇです。

そして・・・・
②　良質な睡眠っ！
これまで、初回は睡眠時間ほぼゼロ。2回目は4時間ほどウトウトしたものの、いずれも車中泊のため浅い眠りしか取れませんでした。そこで今回導入したのが・・・・




須磨観光ハウス　味と宿　花月さんでの前泊です。
福井を17日お昼頃出発。チェックイン開始の16時に合わせて到着致しました。
このお宿は、スタート地点となる須磨浦公園内にあるため、最高の立地環境なのです。
しかも、チェックアウトした後、縦走から帰ってくるまでの間、お宿の駐車場に無料で車を置いておかせてもらえるとのことですので、去年駐車料金だけでも5,600円かかってしまったことを考えると、とてもありがたいのです。






決して・・・・・・(∩´∀｀)∩ﾜｰｲ　煮込みハンバーグやぁ～！



・・・美食や・・・・・・・(∩´∀｀)∩ﾜｰｲ　鯛のしゃぶしゃぶやぁ～！




・・・・・・ビールや・・・・(∩´∀｀)∩ﾜｰｲ　クラッシック・ラガーやぁ～！
仲居さんに勧められるまま２本も飲んでもうたがなぁ～




・・・・・お風呂・・・・が目的ではありませんからっ！(￣^￣)ゞ
まっ、他にもいろいろ原因はあるんですが・・・結局のところ自分の力量が足りないっていうことが一番だとは思うんですけど（笑）



就寝前、京都一周トレイルのとき、なっきーさんやゲンジさんに教えてもらって試してみて、
とっても効果があったガーニーグーを思いっきり足裏に刷り込みます。
変わった名前ですが、ニュージーランド最大のアドベンチャーレース「Coｓｔ　To　Cost」で9回の優勝を果たしたスティーブ・ガーニー氏が開発したクリームで、マメや水ぶくれだけでなく、脇の下・お尻・乳首・おまた（笑）などカラダ全体の擦れトラブルに効果があります。日本でも、100・200名山踏破の田中陽希さんが所属するチームイーストウィンドが愛用しているそうです。




んじゃっ・・・・・おやすみなさーい（酔）
運転の疲れや、ビールの酔いもあって20時頃には夢の中へ・・・




18日　0：00少し前　　起床
急いで準備を整え、お宿を後にし、スタート地点に向かいます。
お金は前日の夕食後お支払いしておいて、玄関の開け方も教わっていたのですが、
宿の御主人が、深夜にもかかわらずお見送りしてくださいました。
「お気をつけて！」のお声が大変励みになりました。




0：22　六甲全山縦走スタート！
今回もGPSに、ヤマレコにアップされていた最近縦走された方のトラックデータを落としてきました。紫色のラインがその方のルートです。
山行記録を拝見すると10時間ほど(ﾟдﾟ)で縦走されているターミネーターなお方なので・・シュワちゃんのルートとでもしておきましょうか（笑）
ワタクシが通る予定のルートと、どのように違うかも興味があります。



今回、いつもにも増してナイトハイクの割合が増えるので、ヘッデンを増強！
いままでのエナジャイザーの200ルーメンでも十分明るかったのですが、さらにバージョンアップした250ルーメン仕様（写真上）を購入！。




今までより、さらにパワーアップして、照射可能距離も伸び・・・地獄の明るさですっ！
何人たりとも、オレの前に立つんぢゃねーぜっ！
間違っても・・・・お仲間を照らさないようにしなくちゃ・・・・・ムフフッ




0：41　旗振山到着　（標高253ｍ）




さすが日本の三大夜景と呼ばれる神戸の夜景です。
冬は特に空気の透明度が増して、輝きも一段とグレードアップしたような気がします。




気温は思ったほど低くはないのですが、微妙に風があるので、稜線に出るとかなり寒く感じます。
発熱機能つきの長Tに短Tを重ね着して、薄手のパーカーを羽織ります。



今日は、のんびり夜景を楽しむ時間はありませんっ！先を急ぎます。




0：51　鉄拐山通過　（標高234ｍ）




1：03　おらが茶屋到着
今回、タイムを少しでも縮めるため、平坦な道や下り坂ではなるべく小走りを使ってみることにしました。
これは、ワタクシが六甲全縦の師と仰ぐ「六甲山探検隊+」の隊長さまやあつぷり師匠が仰っていたことを実践してみるためです。



いつも、山行計画に活用している、ヤマレコの「ヤマプラ」機能で、六甲全山縦走をシュミレーションしてみると・・・・
標準コースタイムの80％・休憩無しで歩き続けることが出来れば、14時間28分で宝塚に辿り着けることが分かりました。
今回密かに、15時間切り（マジです！）を狙っていますので、このタイムスケジュールを基準としましょう。
当日は、1：00スタートの場合を印刷して持参していたのですが、分かりやすくするため、実際のスタート時間に合わせてシュミレートし直してみました。
そうすると・・・・小走り作戦の効果があったのか、おらが茶屋までで、約20分の貯金をすることが出来たようです・・・・




・・・・・がっ！
ここでまさかの、OPP（おなか・ぴー・ぴー）来襲！！！！
お宿でもOPP対策を念入りに遂行し、万全だったハズなのに・・・・・
いいペースの滑り出しに気が緩んだだけでなく、下腹部まで緩んでしまったのでせうか！？
せっかくの貯金20分が・・・・12分に減ってしまいましたっ（泣）





やはり、六甲には魔物が棲んでいるようです！
今後も、どれだけ貯金があっても、予断を許さない状況が続きそうです。




1：11　高倉台通過
自販機もたくさん並んでいますが、寒さでほとんど水分を消費していないので、スルーしていきます。




住宅街の中は、街灯もあるので、ヘッデンを消して進みます。




1：18　400階段上り口到着
下りや、平坦なところは小走りですが、急な登りはなるべく踏ん張らないように、ゆっくりですが休まず一定のペース登ります。




1：27　栂尾山到着




ここからの夜景も、道路が海に流れ込む河のように輝き、とても美しいです。




1：40　　横尾山通過　（標高312ｍ）



この先から、須磨アルプスが始まります。




さすがに三回目なので、夜でも全く不安はありません。




一見、険しそうですが、足場はしっかりしており、幅もあるので普通に歩いて行けます。




1：53　名勝　馬ノ背　通過
空には雲一つなく、オリオン座がくっきりと輝いています。
貯金も再び、20分に戻しました。




その先もしばらく岩尾根が続きます。




2：01　東山通過




これから向かう、横尾・妙法寺方面の街灯り。




シュワちゃんは、横尾町の外側を通るルート。
ワタクシは街中を通って、横尾中学校の脇から妙法寺真ん前に抜けるルートを使います。




2：28　妙法寺前通過




2：30　妙法寺のローソンでまた・・・
やはり、寒さがお腹を直撃するのでしょうか？？？
またもや個室にお世話になります。深夜は防犯上の理由で店員さんに言って、おトイレのカギを空けてもらわなければなりません。
なんだか小走り作戦で稼いだ貯金を、OPPで切り崩すとゆー情けない状況から脱出できません（泣）




3：13　荒熊神社通過
夜明け前、気温が下がってきているためか、カメラのレンズが曇ります。




3：17　高取山通過
貯金は15分に減少。少し疲れも溜まってきました。



珍しい石の標識の脇から、再び下っていきます。




5時を過ぎれば、毎日登山の方もいらっしゃるのでしょうが、この時間では未だ誰ともすれ違いません。




縦走路は参道から左に折れて、山道を下って丸山町へ降りていきます。





3：37　スナック黒帯前通過




坂の多い、丸山町の街中を抜けると・・・・




鵯越駅が眼下に見えてきました。




鵯越駅手前の商店街の自販機で水分補給。寒さのおかげでほとんど汗もかかず、ここまでこの一本で来れています。




商店街の軒先には、バナナやミカン、それにゆで卵（笑）の無人販売コーナーが設けられていました。
深夜、早朝の縦走者にはありがたいサービスですね～




4：02　鵯越駅横通過
貯金は・・・14分・・・・全然増えていきませんな（焦）




気温は5℃　これから向かう菊水山ではさらに気温が下がりそうです。




ナイトハイクは今年、六甲全縦路よりもっと山深い白山北部周回や白山三山登拝などで何度か経験しましたので、あまり不安感はなかったのですが、浄水場のあたりは野犬達の遠吠えやザワつき感が物凄く、ちょっと怖かったです(;´д｀)




4：20　CAFE　KIKUSUI　BASE横通過
この先に待ち構えている手強いモンスターに備え、赤袋チャージです。
今回はパンやおにぎり、SOYJOYなどの行動食を腰を下ろして休憩して摂ることを控え、歩きながら定期的に赤袋をチューチュー摂取する作戦を試しています。赤袋は腹持ちしそうにないのでどうかなと心配でしたが、スタミナ切れを感じることも無くここまでは、小走りを織り交ぜながら順調に歩けています。




最初の刺客・モンスター・キクスイヤマが、得意技のゴム階段攻撃（段差大）を仕掛けて来ました（泣）




ただ、寒さの為か、ゴムがめちゃめちゃ固くなっており、いつもより若干登りやすい気が（笑）




ゴム階段と交互に大岩攻撃も仕掛けて来ますので、最後まで油断できません。




4：57　菊水山　山頂到着　（標高448ｍ）
月とヘッデンに照らされた、石碑と電波塔が闇夜に浮かび上がります。
貯金は27分と、少し挽回できたようです。
山頂広場で、今日初めて他のハイカーさんに出会いました。
別のルートから登ってこられた毎日登山の方がお二人ほどいらっしゃいました。




夜明け前の一番寒い時間帯で、風もそこそこあることから、皆さん足早に山を降りて行かれます。
確かに、3℃で風に吹かれていますととてもじっとしていられません。




夏ならば、そろそろ空が白み始める頃ですが、この時期はまだまだ夜が明ける気配がありません。




この後にもう一匹、手強いモンスターがすぐ待ち構えていますし、
少し貯金も増えたので、広場の東屋で、久しぶりの休憩を取ります。
あまりお腹が減っていませんが、カリカリ梅とコンビニで買ったおにぎりをお腹に詰め込みます。




そう！ツギの刺客は・・・モンスター・鍋ブタヤロウです（笑）
こ、こいつが、また微妙に手強いのですよ。




5：27　天王吊橋通過




鍋ブタヤロウの得意技は・・・・木の根段差攻撃＆山頂かと思ったらまだ先があるよ攻撃です。
ただ、依然として夜が明けず、暗闇のままなのでヘッデンに照らされた目の前に集中して黙々と登っていますと・・・




5：51　鍋蓋山到着
貯金は25分。
やはり手強く、少し貯金を減らしてしまいました。
でも、ここからは市ケ原まで、緩やかな下りが続きますので、挽回のチャンスです！
休憩せず、そのまま小走りで再度山・大龍寺を目指します。
小走りといっても、前方にトレッキングポールを左右揃えて突いて、オールを漕ぐように推進力を上げる程度ですので、速足歩きに近い感覚です。




6：15　大龍寺山門前通過
おおおおっ！ここで貯金は41分にっ！！！！
オール漕ぎ走法！？が功を奏したようです（笑）




ツギの市ケ原までも、舗装路の下りが続きますので一気に駆け下りちゃいましょう！！！！！



6：26　市ケ原通過
おおおおおおおおっ！
さらに貯金は増え、とうとう50分に到達しましたぁヽ(≧∀≦)ﾉ





よしっ！　

もうそろそろ夜が明ける！

このままもっとオール漕ぎ走法のピッチを上げて、一気に貯金1時間超まで持って行こうっ！！！！！！！

再び赤袋も飲み干しましたよぉ～！


摩耶山・・・・なんぼのもんんじゃ～～～～～～～いっ！！！！！








去年は大変苦労した市ケ原のおトイレで鏡に向かってテンションアゲアゲのツギロウさん・・・・・


まだ、自分のカラダに小さな異変が出始めていることに気づいていませんね。


少しでも前へ進みたかったんでしょうけど・・・・・・




そう・・・・夜が明ける前に・・・・・・・






デイハイク編に続く・・・