2016.11.5～6 天国への階段 ダイヤモンド・トレイル 2日目 （ソロ）

大阪府、奈良県、和歌山県の県境を、アップダウンを繰り返しながら約45ｋｍ続くダイヤモンド・トレイルにトライしてきました。
別名「階段トレ」とも呼ばれるこのコース。
登って、下って、また登る・・・・そこは古から続く修験の道でした・・・・・・1日目からの続きです。




2日目は金剛山キャンプ場から終点槇尾山・施福寺まで歩きます。
1日目同様、ヤマレコの便利機能「ヤマプラ」でプランニングしてみると・・・・
コースタイム11時間15分　距離25.5ｋｍと算出されました。　
初日より距離的にも、時間的にも長くなりますが、途中の岩湧山以外はおおむね下り基調なので、
1日目ほどのハードさはないやろ、とタカをくくっていたのですが、果たして・・・・！？




3：10　起床
お天気ナビゲーターでは0℃近くまで冷え込む予報でしたが、そこまでではなかったようで、ツェルト内の気温は10℃
凍えるような寒さではありませんでした。




心配していた結露も全く無し！
濡れるどころか、湿気さえありません。ツェルトの裏側もさらさらのままです。お陰で快適に眠ることができました。
夜通し風が強く、換気システムが有効に働いたおかげかもしれません。




もうひとつ快適に眠れた要因が、雪中テン泊に備えて購入した新しいシュラフ
ファイントラック　ポリゴンネスト9×6です。
10月あたまの白馬大池テン泊で、0℃から氷点下になったときの、通常のスリーシーズンシュラフの寒さを心底体験しました。
今回も朝方は0℃から氷点下になる予報でしたので、試験的に投入してみました。




使用可能下限温度は-7℃　初冬や残雪期の2,000m級山岳に対応できるように作られています。
同じ下限温度設定の羽毛シュラフが1300ｇ前後あるのに対し、ポリゴンネスト9×6は810ｇ
今まで使ってきた3シーズンの汎用ダウンシュラフよりも軽いくらいです。
実際は0℃までは外気温が下がらなかったものの
結露を嫌って、強風の中夜通し通気口をフルオープンにしていたにも関わらず、
重ね着することなく、ぬくぬくと眠ることができました。
これからのシーズン活躍してくれそうです。




5：12　撤収完了。
早く起きたものの、ついつい二度寝してしまい、夢の中へ…
伝説のロックバンド、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジ＆ロバート・プラントと一緒にダイトレの階段を登り始めたとこで目が覚めました（笑）




水場の栓を管理棟のポストに返して、キャンプ場を後にします。





5：17　金剛山キャンプ場出発
ありがとうございました。素晴らしいキャンプ場でした。





まだ辺りは真っ暗ですが、標識が沢山あるので、迷うことはありません。




お地蔵様も見守ってくれていますし！




6：02　中葛城山　通過（標高937ｍ）




このあたりで空がずいぶん明るくなってきました。




6：15　高谷山　通過（標高934.8ｍ）




6：39　千早峠到着（標高784ｍ）
設置されていた案内板によると、千早峠は昔より交通軍事上の要地で、江戸時代の末期、天誅組が観心寺よりこの峠を越えて五条代官所へ討ち入ったことでも有名だそうです。




朝日が昇ってきました。






峠は、はるか昔からずっと、様々な思いを胸に秘めた人々が立ち止まり、そして通り過ぎていくのを見守ってきたんでしょうね。




6：58　神福山　通過（標高762ｍ）




前日に、チームOPPのよっし～将軍が大峰山脈・弥山方面をハイクなさったようですが・・・・
向こうからダイトレは、丸見えのようです（笑）




この先紀見峠までは、ずっと下り基調なのですが、やはり階段が多いので微妙にダメージが蓄積されていきます。




7：16　行者杉到着




この辺りは、ちょっとした広場になっており、小さな祠や日除け、ベンチなどが設置されています。




日もだいぶ高くなってきました。



7：44　タンボ山　通過
紀見峠までは、まだ約3.5ｋｍほどあります。




気温は10℃　日が高くなってきたものの、森の中でも風が吹き抜けるため、かなり肌寒いです。




8：02　西ノ行者堂　通過




ダイトレを40ｋｍコース・20ｋｍコース等、何区間かに分けて行うイベントも催されているようですね。




これまでは緩やかな下りが多かったのですが、一気に標高を下げていきます。




8：29　山ノ神　通過
名前からすると、立派な祠でもありそうですが・・・小さなベンチがあるだけで、拍子抜けしました。




8：38　紀見峠到着




自販機を探しに紀見峠駅の方に歩いていくと、沢山の人が集まっています。





どうやら地域のイベントがあるようですね。
集まっていた方のうち、お一人に自販機のことをお聞きすると・・・・
わらわらと何人もの方が集まってこられて、あーでもないこーでもないと話し合いを始めたのですが・・・
どれも具体性に欠け、要領を得ません（笑）
そのうち、お一人の方が
「自販機無いけど、わしのお茶やるわ」
「わし、もう一本もってんねん」
と、差し出して下さったのが・・・・・こちら。




さすがにタダで頂く訳にはいかないので、150円をお支払いさせて頂きました。
これで、この後に控える、本日の大ボス、岩湧山と戦えそうです。ほんとにありがとうございました！




で、でも、まだ7ｋｍもあるのね・・・(;´д｀)




看板によると「ボ谷ノ池」までは平坦な道が続き、その先「三合目」に向かってグンッと標高が上がるようですが・・・




最初から結構アップダウンがあるんですけど・・・（汗）




9：31　ボ谷ノ池到着
ここから本格的な登りが始まるようです。




三合目への登りにも、歴史を感じさせる祠が点在しています。




岩湧山は、階段だけでなく、木の根とのコンビネーション攻撃を仕掛けて来ます。
今日は、ずっと下り基調だったため、ハードな登りに、カラダも心も順応しきれません！




10：10　岩湧山三合目到着
ここも広場となっており、グループ登山の方達が休憩されていました。




10：21　根古峰　通過




この頃から、すれ違うハイカーさんが増えてきました。
とても人気のあるお山のようですね～




根古峰から20分ほど進んだところに水場発見！
「錦命水」と書かれています。



ハードな登りが続き、水分もかなり消費したので、ありがたく補充させて頂きます。
この「錦命水」と、紀見峠の「オッちゃんに貰ったお茶」があれば・・・・
岩湧山・・・・恐るるに足りませんっ！




10：54　五ッ辻　通過
とは言ってみたものの・・・・・いつまで階段、つづくんやろ・・・（泣）



カリカリ梅で気合注入！とかいいながら、完全に足が止まってます。




小ピークに設置された看板によると・・・・・
おおおおっ！・・・もう少しぢゃないの！！！




檜林を抜けると、景色は一変し、急にススキの草原が広がります。




頂上手前の鞍部には、キレイなおトイレが設置されています。




続々とハイカーさんたちとすれ違います。




11：25　岩湧山　東峰到着　（標高827ｍ）




山頂は二つあるようで、この先の西峰は・・・・すごいハイカーさんの数！




11：28　岩湧山　西峰到着（標高897.2ｍ）
晴れていれば、淡路島や関空まで見渡せるようですが・・・・




今日は、雲と霞でまったく展望が効きません。




山頂で昼食をとも思いましたが、あまりの人の多さと、風が強く吹き付けているので、もう少し下ってしまうことにしました。




11：50　風裏となるベンチで昼食
なんとか本日の大ボスを乗り切ったので、ひと安心です。
あとは、地形図を見ても、下る一方で、終点の槇尾山・施福寺手前に小ピークが二つほどあるだけ・・・・
キツイ！早く終わらせたいっ！！！と思っていたダイトレですが、
不思議なもので、終わりが見えてくると、なんだか少し寂しくなってきます。




気温は10℃　曇り空のせいもあり、一向に気温が上がって来ません。




再び、檜の森の階段を、ひたすら下っていきます。
これから登ってくるハイカーさんとも、すれ違いますが、皆さん相当苦しそう！



さらに下ると、今度は広葉樹の森へ。
ダイトレ全般に言えることですが、紅葉を楽しめるのは、もう少し先のようです。




カキザコに降りきる10分くらい手前の斜面にも水場がありました。




12：49　カキザコ通過
ここでもちょっと道迷いしかけましたが、後続のハイカーさんにお聞きして、事なきを得ました（恥）




13：05　滝畑ダム駐車場到着




キレイなおトイレと



自販機やドライブインがあります。




河川敷にはバーベキューを楽しむ方々の姿も。




山中ではずっと10℃前後でしたが、ここまで降りてくると14℃まで上がってきています。




河川に架かる橋を渡り、終着点へと向かいます。




しばらく集落の中を歩いていきます。
ここら辺の雰囲気は六甲全縦のようです。



久しぶりに自撮り。




集落内もマメに標識があるので迷うことはありません。




看板に沿って、細い路地に入っていくと・・・・




再び、登山道に入っていきます。




ののののののっ～
集落内で唯一、出会った生き物（笑）




や、やはり、最後まで階段なのね・・・・








最近のものと思われる崩落箇所もありますが



問題なく通行できます。




13：53　ボテ峠通過
地形図だけ見ていたら、小さな丘程度かなと思っていたのですが・・・・
なんのなんの、ガッツリちゃんとしたお山ぢゃないですか・・・・（泣）




あ、あと・・・もう少しやけど・・・・キ、キツイ・・・・(;´д｀)



こういうお地蔵様があるってことは、やはり歴史ある参拝道なんでしょうね。




14：07　番屋峠通過




最後の最後が、ハンパなくキツぃんですけど（泣）




やっと境内や建物が見えてきました。




14：29　施福寺到着





ダイヤモンド・トレイル・・・・・終点ですっ！






色づき始めたモミジが印象的な、とても美しい境内と建物です。




西国三十三所の第四番札所である施福寺には、多くの巡礼者や参拝の方々がいらしてます。




もっとゆっくりしたいところですが、帰りのバスの時間もあります。
1ｋｍほど急峻な参道を降りなくてはいけませんので、先を急ぎましょう。




老若男女問わず、多くの方が続々と登ってらっしゃいます。








麓の山門も非常に立派です。








山門を過ぎると、麓の駐車場や土産物店が見えてきました。




14：49　オレンジバス乗り場到着




平日ですと、30分以上待たないといけないところでしたが、日曜なので増発されているようです。
10分ほどの待ちで済みそうです。助かりました！




14：53　オレンジ・バス到着
かつては南海バスが路線バスをここまで運行していたのですが、現在は麓の槇尾山口までしか運航されなくなったため、
和泉市がコミュニティーバスとして、このオレンジバスを運行させているそうです。




槇尾山から槇尾中学校前バス停までのフリー運行で、300円の運賃です。
とってもありがたいですね。




バスの名前の由来になったと思われるミカン畑があたりにいっぱいありました。
この辺は、ミカンの産地なんですね～




15：12　槇尾中学校前バス停到着
約33時間ぶりに、無事戻ってくることが出来ました（笑）




さらに国道を歩いて・・・




15：21　道の駅「いずみ山愛の里」戻り







2日間クルマを停めさせてもらったお礼に、


美味しそうなミカンを買わせて頂きました。



おおおおっ！甘くて美味しいっす！！！！


終点はオレンジロード・・・・


ダイトレ・・・・


・・・・最高でしたっ！









Yes, there are two paths you can go by, but in the long run
There's still time to change the road you're on.

そう、君が進むことのできる道は　二つある。
でもね、それは長い道のりだから、その道を変えていく時間は　まだまだあるんだよ。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Led Zeppelin 　「Stairway to Heaven」　より





さあ、ツギはどのロング・トレイルをのぼロウか？






ちなみに今日のログです。




最後の小さいふた山が、妙にキツかったです（笑）

にしても・・・クラシック・ロック・アワード・・・・
・・・・ジミー・ペイジ演奏しなかったのね・・・・