2016 9.3～4 穂高に抱かれて 涸沢～奥穂高岳 （ご近所さん1号と） 1日目 その1

日本第三位の高さを誇る穂高連峰の盟主、奥穂高岳へ、初北アルプステン泊となるご近所さん1号と行って参りました。
今回、涸沢～奥穂高岳のプランにしたのは・・・父と娘の熱き挑戦！と、それを見守る家族の絆！を見事に描き切った、お仲間ゲンジさんの穂高レポにめちゃめちゃ感動したからです。
で、でも、熱き挑戦とか、深い絆とか・・・なにせヒューマンタッチな感動とは全く無縁なオッサン2人ですので・・・・
過度な期待は・・・しないでくださいね（笑）




長野・岐阜県境、飛騨山脈（北アルプス）の中央部にある穂高連峰の最高峰が奥穂高岳で、標高：3,190mは、富士山（3,776m）・南アルプス北岳（3,192m）に次ぐ高さです。お隣の槍ヶ岳（標高：3,180m）と並んで人気の高いエリアで、中でも今回計画した上高地～涸沢～奥穂高岳ルートは穂高初心者に最適な黄金コースとされています。



初日、宿泊予定地涸沢までのコースタイムは6時間10分。距離は約15ｋｍほどの行程となります。重いテン泊装備で歩く距離としては、かなり長めですが上高地～徳尾までの約10ｋｍは平坦な林道歩きとなりますので、文殊山や鬼ヶ岳で歩荷訓練をしてきた1号なら多分大丈夫でしょう・・・・多分ね（笑）





9月3日（土）　4：36　釜トンネルゲート前で待機
福井を0：30頃出発。R158を使って、大野から県境を越え、中部縦貫自動車道の白鳥ICから乗鞍、上高地方面に向かいます。
上高地はマイカー乗り入れ禁止のため、近隣の沢渡(さわんど）駐車場に車を停めます。そこからタクシーで釜トンネルゲートへ。
ちょうど、沢渡駐車場で出発しようとしている二人組のハイカーさんと乗り合わせできたたため、一人当たり1,000円で、バスの始発より早い時間に上高地まで行くことができました。




5：04　上高地バスターミナル到着
朝靄に浮かび上がる、ダイナミックな稜線にテンションが上がります。




ただ、あっという間にターミナル前は沢山のハイカーさんで埋め尽くされました。
やはり、ここ何週間か週末の天気が悪かったためか、順延していたハイカーさんが大挙押し寄せているようです。
こ、これは一刻も早く出発して、テン場の良い場所を確保しなければっ！




5:13　バスターミナル出発
気温は16℃　あまり寒さは感じません。Tシャツの上に薄手のパーカーを羽織っていますが、すぐ脱ぐことになりそうです。




急がないと・・・といいつつ・・・
「おおおっ！これが河童橋かっ！」
などと、単なるミーハーな観光客に変身。１号は初めて。ワタクシも大学生の頃、ツーリングの途中に少し寄った程度なのでほとんど記憶がありません。



このエリアはどこへいってもキレイなトイレが完備されていますが、どこもチップ制なので、小銭をすぐ取り出せるようにしておいた方が良いです。100円程度のチップがトイレごとに必要となりますから。




5：23　小梨平キャンプ場　通過
ゲンジさん御用達のキャンプ場。バスターミナルからすぐ近くなのに、静かでとても雰囲気の良いところですね～




先を急いでいるので、それなりのペースで歩いているハズなのに・・・・
・・・・・あらっ？




・・・・・あららららっ～！？
ダダ抜かれぢゃねーかっ！
皆さんが速いのか・・・ワタクシ達が遅いのか・・・・？
まっ、多分、その両方なんでしょうけど(;´д｀)




いや、でも先は長いです。
道端のサラシナショウマ（晒菜升麻）に癒されながらマイペースでいきましょう。






6：00　　明神館　到着




さすがに地名どおり、対岸の明神岳（標高2,931m）の険しい山容を一望することが出来ます。




昔、釜トンネルが開くまでの時代は徳本峠を越えてきたこの辺りが上高地の玄関口で、穂高神社の奥宮が設置され、祭祀の中心は明神岳だったそうです。





ところが、今ではその険しさゆえか、ロッククライミングのルートはいくつもあるものの、一般登山の対象とはあまりされない、穂高連峰の中ではマイナーなお山になってしまいました。




6：53　徳沢到着
素晴らしいテン場があります。いつかは、ここでもテント泊できるような余裕のある日程で来てみたいものです。




ここまで、ほぼほぼCTと同じくらいで歩いてきてます。
1号は初めての北アルプステン泊ということもあって、カリマーの大型ザックに水分込みで堂々の15ｋｇオーバー！　長い距離を歩くことになるので、極力軽量化をと話していたのですが、やはりあれもこれもと持ってきちゃったようです。
気持ちはすごーく良く解るのですが、この重さですと、なかなかペースは上がりませんし、あとでボディーブローのように効いてきそうな予感が・・・（汗）
ワタクシも今回は風が強まる予報が出ていたので、テントはモンベルのステラリッジにしたり、岩稜帯に備えてヘルメットを持参したり、若干防寒着を増やしたりしましたが、UL化のおかげで、水分2L込みで12ｋｇほどに収まりました。





気温は14℃　森も深く、沢も近いせいか、少しバスターミナル地点よりも気温が下がってきました。




8：03　横尾到着
徳沢から1時間強。ここまでもほぼCTどおりですね。




横尾はこのエリアの交差点みたいなところで、ここから東に向かうと蝶ヶ岳や常念岳方面。北に向かうと槍ヶ岳方面。




西に向かえば涸沢・穂高方面に行くことができます。




上高地から二時間半ほど歩いて来ましたが、長い長いウォーミング・アップみたいなもので
ここからがホントの登山道となります。1号もしっかり地図で確認です。




8：22　涸沢に向けて出発。
じゅうぶん休憩をとったにもかかわらず、足取りが心なしか重い1号。ザックの重さがじわじわと効いてきてるのかもしれません。




ここから涸沢まではCTで3時間ほど。入山時間や一般観光客進入に関する警告が橋の入口に掲げられています。




初夏には白い可憐なお花だったゴゼンタチバナも、真っ赤な実をつけています。
もう秋なんですね～




9：17　本谷橋到着
徳尾から１時間弱、木陰があり、清流が流れる絶好の休憩ポイントです。
多くのハイカーさん達が、カラダを休めたり、水の補給をしています。



目の覚めるような冷たさと、信じられないくらい透き通った水が流れるオアシスのような沢です。
ただ、四方八方これだけ急峻な山や崖に囲まれた地形ですので、ひとたび天候が悪化すると一瞬で増水し、
それまでのオアシスが、一転、危険な激流となる可能性も充分考えられます。
降雨には特に注意が必要なエリアだと思います。



気温は20℃　だいぶ日が登ったこともあり、かなり上がってきています。




本谷橋から先は、斜度も道も、よりキツク険しくなり、危険なガレ場の通過もあります。




道の険しさに反して、徐々に眺望が開け、絶景が顔を覗かす場所が増えてきました。




・・・・・おっ？



・・・・おおっ！？・・・・テ、テン場が見えたぁ～！



おおおおおおっ！？
穂高岳山荘も見えたぁ～～～！！！


い、い、１号っ！すげぇ～ぞぉ～！！！






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・。


い、い、１号・・・・チミは、もう・・・・真っ白に・・・燃え尽きちまってたんだね・・・




15ｋｇオーバーという、いまだかつてない重さのザックに己の限界を突破してしまった１号・・・

むひょ～！うひょひょ～！と、いまだかつてない絶景の連続に全く１号のことを忘れていたワタクシ・・・・

涸沢に辿り着くことさえ怪しくなってきたオッサン二人、


明日は・・・・どっちだ・・・・・！？



その2に続く。