2016.4.30 女王様ふたたび 燕岳（ご近所さんと） 1日目（その1）

残雪期の北アルプスを見たくて、アルプスの女王と呼ばれる燕岳（つばくろだけ：標高2,763m）に行ってきました。この冬、銀杏峰や取立山で雪山の洗礼を受け、そのハードさと、相反する美しさを知ったご近所さん1号との山行です。





GW目前の４月２２日、林道中房線が規制解除され、翌２３日には燕山荘が営業を開始しました。
今回の山行にあたり、テン泊も一瞬考えたのですが・・・
どの天気予報を見ても、「天気はイイものの、物凄い強風となりそう」の予測です。
残雪期とはいうものの、ひとたび荒れると厳冬期と同じという標高約2700ｍでのテン泊に超ビビってしまい・・・




泊まってよかった山小屋＆泊まってみたい山小屋No,1に選ばれている燕山荘に予約いたしました。
今回は、まだ山で一泊したことの無い1号に、山での宿泊を体験してもらって、その素晴らしさを知ってもらいたいという目的もあります。もちろんワタクシも、No,1の人気に興味津々です。





（ちなみに写真は5/3時点のものです。）
わりと直前でしたが、さすが7～8月のトップシーズンとは違い、GW中でも〇（余裕があります）が並んでいる状況で、すんなり予約できました。
ただ、1号には「日本で一番人気のある山小屋の予約がなんとか取れたよっ！」と、ドヤ顔のLINEを送っときました。（笑）



　
宿泊の二日前には、当日までの気象情報が、気象予報士の詳細なコメントとともにメールで送られてくるというサービスっぷりで、さすが日本一は違いますね～！





30日　03：51　北陸自動車道　有磯海SAで休憩
二人とも前日は用事があり、前泊が出来そうになかったので、自宅で4時間ほど寝て、02：00に福井を出発。どーにも気持ちが昂ってなかなか寝付けないのはいつものことですが、多少自宅のほうがマシでしょうか。




4：30　糸魚川ICで降り、国道148号線を白馬方面へ
もうこの時間で、空はすっかり明るくなってきました。




5：35　白馬市街地通過
青空に映える白馬の山々の美しさに、テンションUP！眠気も吹っ飛びました。





今回、現地着が7：30～8：00頃とすると、GW中ということもあり、多分、登山口近くの町営第1～第3駐車場は満車でしょう。
そこで麓に新設された登山者用無料駐車場とバス停を利用してアクセスする計画を立てました。
今年は5/1～5/15まで穂高神社で7年に1度の遷宮祭が行われるため、登山者用無料駐車場のあるバス停が、従来の「穂高駐車場バス停」から臨時の「穂高プール前バス停」に変更となっています。また、2か所バス停が追加され、そのうちの「山のたこ平バス停」付近には登山者用駐車場「宮城駐車場」も4/28より新設されているとのことですので、到着時間や駐車場の状況に合わせて、どちらかを利用する予定です。




また、バスの運行時刻も5/15を境に前期と後期で異なりますし、曜日によっても変わりますので、注意が必要です。





ちなみにこれが、割烹旅館「山のたこ平」さん近辺の画像。（5/1の帰り道に写した画像です。）



　
多分5～60台くらいはラクに停めれそうな、広い駐車場が整備されていて大変ありがたいです。30日朝の時点では、車は1台も停まってませんでしたが、翌日の13：00頃にはけっこう車が停まっていました。




ただ、この日は渋滞なども無く、順調に走れ、6時すぎには「山のたこ平」まで到着してしまっていたので、登山口に停めれる可能性もあると判断して、計画変更。そのまま林道中房線を登っていくことにしました。





麓からは10ｋｍ以上隘路を走らなくてはいけないのですが、途中お猿の群れが現れたり、道路脇の日当たりの良いところで親子が日向ぼっこしてたりして、山奥感がハンパありません。





7：10　町営第3駐車場到着
第1、第2駐車場は予想通り満車。第3も2～3台分しか残っていませんでしたが、なんとか滑り込みセーフ！
その後数分も経たないうちに満車となってしまいましたので・・・ギリギリでした。





駐車場の入口には、いつの間にか満車の札が下げられていました。





青空が広がり、これからの登山に胸躍るハズなのに・・・
まったく元気の無い１号。
ど、どうした・・・・！？

・・・・車・・・・酔った・・・・うぷっ・・・。

どうやら中房線に入ってから、先を急ぐあまり、ハイスピードでコーナーを攻める頭文字Dのようなワタシの運転が災いしたようです。
す、すまん・・・・１号（うふふっ）







7時半頃の第1駐車場、満車の状況。第2駐車場も満車。第2駐車場へ続く側道は車が溢れて停まっています。






7：46　中房温泉登山口到着
トップシーズンほどではありませんが、多くのハイカーさんで賑わってます。




8：00　登山開始
おトイレと登山届を済ませて、いざ登山道へ！




去年の7月にソロで登った時には、登山口から大渋滞が続き、超スローペースで登ったので、あまりしんどいと思わなかったのですが、今回いつものペースで登ろうとすると、足が重い重い！




8：33　第１ベンチ到着
寝不足＋車酔いで、まったくペース上がらず、汗をダラダラかき、ベンチに座り込む１号。





9；08　第2ベンチ到着
体調が戻らない1号。かなりキツそうです。
ワタシにも会社の同僚から何本か仕事関係の電話が入り、かれこれ25分くらい休んでしまったでしょうか。
ココって・・・SBもDOCOMOもバリ3なんですね・・・




足元のバイカオウレン（梅花黄連）に力を分けてもらい、気をとりなおして再び登り始めます。




第３ベンチ手前（標高2000ｍあたり）から登山道の日陰に残る雪の量が増えてきました。
まだアイゼンは着けなくても登っていけますが、久しぶりの雪道にちょっと戸惑い気味です。




10：05　第３ベンチ到着




最近ハマっているSOYJOYクリスピーを摂取。サクサクして食べやすさUP！




階段、梯子などで整備されているものの急登が続き、なかなかのしんどさです。




登山道は、ほぼ雪道となり、ところどころ踏み抜きの跡も。まだアイゼンなしでも登れますが、凍ってスベるところも増えてきました。




10：51　富士見ベンチ到着




ここでアイゼン装着。麓では5℃だった気温は、3℃に下がりました。



昨日からの寒気の影響か気温は低めで、雪が腐らず、トレース上を歩くぶんにはまったくガボらず歩きやすいです。




雪の全くない岩場もあり、慎重に足を運びます。




11：41　合戦小屋到着



　
まだオープンしたてで、飲み物とカップヌードル（お湯付き）などの簡易営業です。
そのなかでも600円の豚汁がイチオシのようでしたので、二人ともオーダーしてみました。



こ、これが絶品っ！
1号の嬉しそうな顔が、お見せ出来ないのが残念です（笑）




気温はさらに下がって2℃に。ここから先は森林限界を超え、直登ののち、稜線歩きになるため風の影響を受けやすくなります。




ハードシェルをしっかり着込み、真冬の装備で強風による体感温度の低下に備えます。




夏道と違って、直登となりますので後続の皆さんも大変そう。




やっとの思いで稜線に出ました。その先には燕山荘のシルエットが浮かび上がってきています。




あと1.3ｋｍ・・・近いようで遠い・・・




燕山荘の建物は見えているのですが、なかなか近づいてきてくれません。




左手には、北アルプス表銀座へと続く縦走路の稜線が見えています。
ただ、さきほどまでの好天がウソのように、頭上を厚い雲が覆い始めました。
稜線の向こうに見えるはずの槍ヶ岳・・・影も形も見えません（泣）




かろうじて縦走路の先に大天井岳のピークと、去年の7月に泊まった大天荘が見えています。
ただ大天荘が営業開始するのは6/25からで、現在は無人の冬期小屋のみ利用できるようです。




稜線の気温は０℃まで下がりました。風も強いので体感気温はダダ下がりです。




ぐはぁ～！山荘直下の急階段が・・・・




燕山荘から降りてこられる方々の完全防備っぷりを見ると、風をまともに受ける山荘周辺は相当な強風のようです。




最後の難関にさしかかると・・・
も、もう足が・・・前に出て行かんのやって・・・・（泣）
むふふふふっ・・・・ひさびさの弱音ハク降臨！




精も根も尽き果て、ゾンビのように燕山荘正面に向かう１号（笑）




営業が始まるまでは、当然無人ですが1,000円の協力金で冬期小屋を利用できるようです。いつかは利用してみたいです。




小屋の西側に回ると・・・カラダがよろめくほどの強風！




13：31　燕山荘前広場到着

でも・・・ついに・・・・
燕岳の山容をこの目で見ることができました。
去年はガスってて全く見えませんでしたので、感激もひとしおです。


曇り空の下でも、

その優雅な姿はアルプスの女王と呼ばれるに相応しいものでした。

ただ・・・

風はますます強くなり・・・

粉雪が舞い始めました。

女王様は・・・

今回も・・・

ご機嫌斜めのようです（怯）



その２に続く





ちなみに今日のログです。



女王様・・・・・