2016.2.11 なっきーさんは、つむじ風。 銀杏峰～部子山周回（なっきーさん としパパさんと）

驚愕の異次元ハイクを、ご自身のブログやヤマレコで公開しておられ、畏怖と尊敬の念とともに「レジェンド」と称されるお方がいらっしゃいます。そ、その名は・・・・なっきーさん！

今回、拙ブログにリンクさせて頂いているあつぷりさんや、としパパさんのおかげで、なんとそのレジェンド様とご一緒する機会に恵まれました。
はなはだ役不足・力不足で、なっきーさんの足手まといになるのは目に見えているのですが・・・・
千載一遇のこのチャンス！見逃すわけにはいきますまいっ！！！




ワタシなんぞは、「なっきー」と聞くと1970年代の終わりから80年にかけて放送されていた学園ドラマ「ナッキーはつむじ風」を思い出してしまうんですけど・・・ワタシより若い世代の方にとっては？？？かもしれませんね。
当時超人気アイドルだった榊原郁恵や川崎真世なんかが出演してて、けっこう面白かったんですよ。





当日、大野市内の道路には雪が無かったんですけど、山裾に近づくにつれ積雪が増え、宝慶寺いこいの森駐車場まで入り込めなかったので、手前の県道34号線沿いにあるトイレの脇に停めさせて頂きました。
ご一緒させて頂いたのは、鬼おかわりくんこととしパパさん。今回もお世話になります！
この新雪の量で、登山口からの100％ラッセルがほぼ確定イタしました。
としパパさん、「い、一緒に地獄に堕ちましょうね。」



4：45　トイレ脇出発
厳選・軽量化された持ち物が、コンパクトに詰め込まれているのでしょう。
なんせ、レジェンドの一挙一動から目が離せません。




ワタクシの車がスタックしそうになって引き返した場所まで来て、スノーシュー装着。
なっきーさんはＭＳＲ、としパパさんとワタシはＴＳＬを使っています。



5：02　名松新道下登山口到着
夜明けまでにはまだまだ時間があります。あたりは真っ暗で、ヘッデンの明かりだけが頼りです。




ご自宅に来客を招き入れるように、迷いなく直登ルートを先導してくださるなっきーさん。
一番乗りのラッセルが楽しくて仕方ないご様子




ここ数日の降雪でトレースは無くなっているハズなのと、難しいと言われる周回コースを通るかも知れませんので
今年、銀杏峰～部子山周回された方のルートをＧＰＳに拝借して参りました。





5：58　仁王の松到着　（なっきーさん撮影画像拝借）
うふふふっ、お約束の200ルーメン照射！
なっきーさんの後をただついてきたにもかかわらず、すでにヘロヘロのワタシ。息を整えるのが大変です。




なっきーさんは、先頭でラッセルしてるにもかかわらず、息1つ乱れてません！




ワタシたちのペースに合わせてもらった大休止のあとは、としパパさん先頭で再出発。
やっと周りが明るくなってきました。




わわわっ！なっきーさん、学校の廊下は走ってはいけませんよ（笑）




前山手前の急坂で、さらにラッセルのスピードが加速
ま、まさに「なっきーは、つむじ風」


まったくついて行けませんっ！
なっきーさんがスタスタ登った足跡を辿っているにもかかわらず、ワタシ達が歩くと雪が崩れ、まともに歩けません。
いったいどーなっておるのだっ！？





7：01　前山到着（標高1150ｍ）
モルゲンロートに染まる絶景が広がっていました。早出してきてホントに良かった！



（なっきーさん撮影画像拝借）
としパパさんとの怪しい関係を疑われることとなった疑惑の一枚・・・・安心して下さい！としパパさん。まだ決定的な証拠は掴まれてません（笑）
ワタシ達の後方には、ブルーアワーに浮かび上がる白山連峰や荒島岳の稜線。至福の瞬間です。




荒島岳のはるか向こうには乗鞍岳も顔を出しています。
としパパさん！見て下さい！
すごい絶景っ・・・・す・・・・？




ごんごろり～んっ！
としパパさん・・・・なぜ今・・・ここで・・・・！？




気温は－4℃です。開けた場所では風が強く、とてもじっとしてられません。山頂はもっと凄いんでしょうね～




本日のミッション、部子山も遙か遠くに輝いています。
おいおいっホントにあんなとこまで行けるのかな？（かなり不安）



（なっきーさん撮影画像拝借）
前山からしばらくはワタクシが先頭を・・・




すぐにヘロヘロのワタシに代って真打登場！
朝日を浴びてさらにパワーアップした、なっきーさんのラッセル。
ど、どーです、この喜びに満ち満ちた横顔！




それに比べて、ワタシ達は・・・苦悶の表情・・・・
いや、ぜったいコレがフツーだと思うんですけど・・・・




近くでレジェンドの歩きをまじまじと観察。
斜面の変化に応じてマメに金具の位置を変えます。ストックのグリップ部で瞬時に切り替えるんですが・・・これがまたカッコいい！




まさに、このお方こそ・・・モンスター・ハンター！
しかもＧ級っす。




やっとのことで樹林帯を抜けると・・・



青と白の別世界が！




風紋も見事！




まるで別の惑星のような雪原を頂上に向かって進みます。




天竺坂と呼ばれるこのあたりの雪原は、吹き抜ける強風に新雪が吹き飛ばされて、凍りついた層が露出してますのでほとんど沈み込みはありません。とても歩きやすいです。




山頂手前の標柱あたりからは、真っ白に覆われた部子山の姿が間近に迫ります。




とても1400ｍ級のお山とは思えない、シュールな光景の連続にため息が出るばかりです。



（としパパさん撮影画像拝借）
おっ！モンスター発見！！








われわれオトモアイルーでは太刀打ちできないモンスターも・・・・



Ｇ級モンスター・ハンターのなっきーさんが出てきて一発討伐！・・・そんな感じの山行ですニャ




8：36　銀杏峰山頂到着（標高1440.7ｍ）
体力の7割はもう使い切った感じですが、なっきーさんのおかげでなんとか、辿り着くことができました。



頂上はもの凄い風が吹き付けていますが、なっきーさん、ど根性三脚セッティング中！




セッティング完了！さっ並んで並んで・・・・




びぃよおおおおおおおおー！
・・・・・・ぱたっ




も、もっかい！もっかい！




びっびっびぃよおおおおおおおおおおおおおおおー！
・・・・・・・・・・・・ぱちゃん・・・・・・




・・・・・さっ、三脚はヤメましょう・・・なっきーさん




おとなしくお互いを撮り合って撮影大会終了。風があまりにも強くってとても留まっていられません！



（なっきーさん撮影画像拝借）
あっ！でもちゃんと撮れてたんですね（笑）




8：57　部子山に向けて出発　
風は雪煙を巻き上げ、猛烈に体温を奪います。




部子山を守る、後門のモンスター



モンハンに出てくる凶悪なモンスター炎妃龍「ナナ・テスカトリ」にそっくり！




さっ、もういっちょ、ヤッつけますか！




銀杏峰の頂上からは、190ｍほど下り降りてから、再び200ｍほど登り返すことになります。




部子山に近づくにつれ、積雪は増し、沈み込みの量もハンパないです。




ふと振り返ると、歩いてきたトレース跡がすごくキレイなんですけど・・・・
もしピストンなら・・・ここ登り返さないとイケナイのね・・・・もう・・・・何も考えないっす！




どこまで下るんじゃーい！？っていうくらい下ります。も、もう・・・何も・・・・（涙目）
ヤセ尾根は慎重に慎重に。




やっと最低鞍部に辿り着いたら、すぐ登り返しの急登が始まります。
斜面はガリッガリに凍り付いてるところが多く、グリップを確かめながら登ります。




あまりに斜度がキツいところはトラバースするんですけど、これがまた難しい！
先日の冬山安全教室で習ったように谷側の足を開いて・・・・アカーンッ！・・・・何しても落ちそうっす！
で、でも先頭を行くなっきーさんは・・・・スタスタスタタタタタタッ～
あっという間に見えなくなりました。




ワタシ達がやっと稜線に出た頃、山頂には既になっきーさんのシルエットが・・・・




10：57　部子山頂上到着（標高1464ｍ）
なっきーさんを10分以上お待たせしてしまいました。ホントーにすいません！でも、これがオトモの限界っす。
もうここで体力の9割は失われてしまったような気がします。




な、なっきーさん・・・三脚はもう・・（笑）




今回は山頂の・・ナニカにしっかり固定しましたので・・・バッチリっす！
なんだかんだと、ほとんどラッセルして頂いたなっきーさんに感謝の、持ち上げポーズです。




あと、ご一緒させて頂いてビックリしたのが・・・なっきーさんは・・・・
呼吸をするように写真をお撮りになります（笑）
デジカメはＣＭＯＳセンサー（撮像素子）のデカさが命！レンズは明るさ（Ｆ値）が命！なんですけど、カメラのこともよくご存じです。
ワタシも一回の山行でたくさん写真を撮る方なんですけど（今回は500枚ほど）、なっきーさんは多分、その倍は撮ってますね～




ややっ！？としパパさんの手は・・・防寒テムレス！ワタシも気になってるんですよ、ソレ。
実際に気になる装備を拝見したり、お話ができるのがグループ山行の良いとこです。



（としパパさん撮影画像拝借）
11：18　下山開始
風が強くて、とても長居できる状況ではないのと、時間的に11時をかなり回ってることもあって、早々に山頂を後にします。
この先はなっきーさんも初めてという周回コースへ。3日ほど前にソロで周回されたあつぷりさんのレポを思い出しながら歩きます。




11：28　避難小屋前通過




さらにその先の埋まった鳥居を過ぎて




大きな反射板の根元を通って行きます。




この先は建造物の目印などは無いので、ＧＰＳを見ながら慎重に慎重に。





樹木に遮られて尾根をハズしますと、ルートに戻るためのキツイ登り返しが待っていますので、マメにＧＰＳで現在地確認の必要があります。




途中あまりにもお腹が減ったので、おにぎり摂取。麓まではまだまだかかるのでドーピング剤も合わせて飲み込みます。
このあたりで、としパパさんの足が攣りぎみとのことでしたので、コムレケアをバレンタイン・プレゼント(笑)




見晴らしのいい尾根で進むべきルートのイメージを確認しておきます。




もちろん谷でも何度も確認です。
当初、谷に降りずにＰ1087～Ｐ952～Ｐ788へと尾根伝いに周回するつもりでしたが、細かなアップダウンと緩んできた雪で相当な体力の消耗が予測されるのと、標高が低くなった雪の少ない樹林帯でルートロストの可能性が高いとのことで、なっきーさんから谷ルートに変更の提案がありました。
もちろん大賛成ですっ！
正直、下り続けるならまだしも、登り返すチカラはほとんど残ってなかったのです。（涙）
ただ、なっきーさんは尾根ルート行きたそうでしたけど・・・
ワタシ達のヘロヘロ具合を見て助け舟を出して下さったんでしょうね。




林道に合流して・・・・




再び谷をショートカット。
この繰り返しで標高を下げて行きます。
としパパさん・・・・むふふふっ・・・・雪崩が起きてますよ！




谷川を渡渉するところもあります。
なっきーさんは一番通りやすいルートを瞬時に判断して躊躇なく進みます。


（なっきーさん撮影画像拝借）
ワタシ達はそのルートをありがたく頂きますって・・・いつのまにかお１人増えてます




もうすぐいちばん麓の林道に合流するようです。ここまでくればもう大丈夫でしょう。



（なっきーさん撮影画像拝借）
安全で平坦な林道にでたので・・・・ラッセル交代させて頂きます（笑）




振り返るとなっきーさんの笑顔。一日中絶えることはありませんでした。




14：45　県道からの分岐道路到着　
なっきーさん、としパパさん、お二人のおかげでここまで戻って来ることができました！




日当たりの良い道路脇で少々遅いランチタイムです。
なんと！なっきーさん、キンキンに冷やしたノンアルを３人分担いできてくれていました。





乾杯～！
こんない美味しいノンアルを飲んだのは・・・・初めてです。




15：26　県道34号線沿いトイレ脇駐車場着



スピード・パワー・スタミナ・スキル・・・・・・

どれをとっても、なっきーさんは遙か空の彼方・・・・・

でも、いちばん追いつけないのは、

その笑顔でした。






さあ、ツギはどの山にのぼロウか？




ちなみに今日のログです。
ワタシのＧＰＳは一部うまく記録されていなかったので、なっきーさんのログをお借りしています。



沿面距離：16.8ｋｍ
累積標高（＋）：1742.8ｍでした。