2015.12.30 年の瀬は、やっぱりコマンドーでしょ！ 護摩堂山 （ソロ）

去年の暮れに登った護摩堂山（ごまんどやま：標高1152.4ｍ）
国土地理院の地図にも名前が載っていない謎のお山でしたが、実は山スキーの方々が集い、取立山以上に白山ビューが間近に迫る、素晴らしいお山でした。
このエリアは福井県で1・2位を争う豪雪地帯とはいえ、今年は暖冬で非常に積雪が少ないです。
例年なら、歩きにくい藪がすべて雪の下に埋もれて、深雪の尾根を直登できるのですが・・・・
果たしてこの冬はどうでしょうか・・・・？




6：14　国道157号線を石川県境へ
自宅を5時すぎに出発。今年は雪の状況次第で、谷トンネル方面か、取立山方面にも足を伸ばしてみたいので、ワタクシにしては早出しました。気温は0℃　幸い凍結してはいないようですが、念のためスピードは相当落として走ります。




「おいの水谷」と呼ばれる谷筋近くの登り口は雪で埋まっていましたので、2～300ｍほど進んだところにある駐車スペースに車を停め、歩いて戻ります。駐車スペースには他の車は有りませんでしたので、今日は一番乗りのようです。




登り口へ向かう雪面には、昨日のものと思われるトレースの跡が！
もし昨晩雪が降り積もっていたら、いきなりのラッセルも覚悟していたのですが、正直・・・ホッとしました。




6：50　山のぼり開始
雪が少ないうえに、気温が低く、表面が締まっているため、ツボ足で登って行けます。




最初は林道を使って登って行きます。





登り始めてから、30分ほど経った辺りで林道を外れ、杉林の中へ入って行きます。





積雪もさほどありませんが、念のためここでスノーシュー装着。




来たるべきラッセルに備え、アミノバイタルゴールドをチャージ！




気温は0℃　明るくはなってきたものの、夜明け前と気温は同じです。　




ただ風が全く無いので、発熱インナー・レイヤーシャツの上にハードシェルで寒さは感じません。




何度か林道とクロスしながら、上を目指します。




雪の多い年なら、藪がすべて埋もれるため尾根を直登できるのですが、今年は林道と杉林を交互に抜けて行きます。
紫色のラインはネット上にＵＰされている、何年か前の1月に登られた方のトラックデータです。自分のＧＰＳに落としてきました。




雲海に浮かぶ、勝山の山々がとても美しいですね～
天気予報は曇りでしたが、ずいぶん晴れ間も広がってきました。




標高が上がり、景観が良くなってくるのと同時に雪の量も増えてきました。




ただ、ありがたーいラッセル跡が続いていますので、とても楽に登って行けます。すっかり太陽も顔を出しました。





このまま、ラッセル泥棒させていただいて・・・
頂上まで、すんなり行けるかなと思いきや・・・・

ラッセル跡が無くなってるるるるるるるー！




さては、山頂手前の稜線に出るルートを見逃したか？？？
と、慌てて来た道を戻りますが、直登するには、藪が深くて登れそうなところがありません。




もはやこれまでか！？と諦めかけましたが・・・・・
地図をよく見ると、さきほどのラッセルが途絶えていた場所からしばらく進むと、取立山からの尾根道に出れそうです。
う～むっ・・・・どうする・・・・・ＳＯＹ　ＪＯＹアップル味を食べながら、しばし悩みます。





ふたたびドーピング剤も摂取して
・・・・・ラ、ラッセル・・・・発動っ！
新雪なのですが、この時期特有の水気をたっぷり含んだ雪なので、非常に重いっす！




10分ほどラッセルし続けて、ふと振り返ると、自分が作ってきたトレースが・・・・
ラッセルなんか、するもんぢゃないと思ってましたが、妙な達成感と使命感が沸き起こってきて、ちょっと楽しくなってきてしまいました。




山側の傾斜がキツく、日当たりの良い斜面は雪崩が起きやすいので、あまり通りたくないのですが・・・・




積雪自体がまだ少なく、気温も3℃までしか上がっていないので、音や雪ダマの落下に注意しながら足早に通過します。





途中の祠に祀られているお地蔵様に、道中の無事を猛烈にお願いしました！




青空はどんどん広がって、木々に積もる白い雪とのコントラストが見事です。




そうこうしてるうちに、取立山からのルートに間もなく合流するようです。





鋭角的に左に曲がります。





林道を外れ尾根道に取り付きます。
たしかに登山道を示す、ピンクリボンはあるのですが・・・・・
埋まり切っていない藪と、一気に増えた深雪が行く手を阻みます。




上からは雪の重みでしなだれかかってくる木々！





なんとか人ひとり分が通れるスペースを捜して、狭いところは四つん這いになって・・・・

ま、まさにコマンドー！
そう、ここは、コマンドー山なのですっ！





加えて稜線にでる手前の傾斜もキツく・・・・




ぐはぁ！





急に、腰まで埋まるところも！

・・・・これ以上はムリか！？・・・・

撤退も頭をよぎります。
ただ、ふと顔を上げると・・・・・・



おおおおおっ！
護摩堂山　山頂のシンボル！大きな反射板が見えていますっ






10：12　護摩堂山　山頂到着
山頂手前の雪の深さに手こずりましたが、やっとたどり着きました！
ただ、どうもあたりの様子が去年の印象とだいぶ違います。




ちなみにこれが、去年（2014/12/28）の反射板の画像です。





今年はこんなに雪が少ないんですね～！




これも去年の画像です。



そりゃ、藪もにょきにょき残ってるってもんです！




去年のような深くて大きな塹壕は作れそうにありませんが、ささやかな陣地を作りましょうか。
陣地設営や雪のテーブル作成に便利なのが・・・ＢＤ（Ｂｌａｃｋ　Ｄｉａｍｏｎｄ）のディプロイ3です。
スコップのシャフトの部分がスライドして、ブレードに収納できるので、非常にコンパクトに持ち運びができます。
重量も565ｇと、軽めです。




使うときはこんな感じ。ガリガリの氷雪とかには耐久性が不安ですけど、一人分の陣地設営程度には十分です。




スノーシューＴＳＬ418も頑張ってくれました！登りも下りも、踏ん張りを効かせやすいとこが使いやすいです。




完成したささやかな陣地で




おにぎりとカップヌードルを頂きます。なんだかんだ言って、これが一番！




今回、直登ルートはほとんど使えませんでした。
雪の状況次第では、谷峠を通る周回ルートも考えていたのですが、この雪の少なさではあっちも超・藪ヤブの可能性が高いです。
慣れないマジラッセルで体力を使ったこともありますし、今日はおとなしく来た道を戻りましょう。




幸い日射しは強いものの、気温はあまり上がってきません。雪が締まっているうちに下山しちゃいます。




白山にかかっている雲もとうとう取れませんでした。




下りは、自分のトレースを辿りますので、精神的にも体力的にも非常にラクです。




難所を超え、再び林道に戻りました。




今日初めてのハイカーさんとすれ違いました。先頭の方は山スキー・後の二人はボードを担いでらっしゃいます。
自分が作ったトレースを使ってもらってると思うと、妙にうれしいんですよね～
この後も4組ほどの山スキーヤーさん達とすれ違いましたが、純粋なハイカーさんは一人もいませんでした。
やはりこのお山は山スキーヤー・山ボーダー御用達のお山のようです。




国道157号線が見えてきました。




12：35　登り口戻り
実に楽しい足枷なんですが、やはり外すとスゴイ楽っす。




気温は7℃まで上がっていました。なんとか雪が腐る前に降りて来られました。




ふたたび国道を駐車スペースまで歩いて戻ります。






ジョン・ツギロウ・メイトリックス！
米国特殊部隊（コマンドー）の元隊長。現在は軍によって正体を秘匿されながら、木こりとして生活している。
ドーピング剤にモノを言わせた山行アクションが持ち味だが、肝心なとこでお腹がユルい。



「ごまんどーやま」での極秘任務は・・・来年も続く・・・・のか？




そして、ツギの新しい年は、どの山にのぼロウか？





ちなみに今日のログです。






ああ、今年もアホなブログで2015年の最後を飾ってしまいました。

苦笑を浮かべながらお付き合い下さった、すべての皆様に感謝致します。

来年もたくさんたくさん良いことが、皆様にありますように！