2015.12.6 雪山だよ全員集合！ 取立山 （ソロ）

先日、リンクさせて頂いている「浪漫自走」ゲンジさんのレポをもとに師匠あつぷりさんが偵察に行かれていた、取立山（とりたてやま：標高1307.2ｍ）に行ってきました。
この時期、取立山の頂上からは白銀の衣を纏った白山を間近で見ることができます。人間を寄せつけない極限の美しさをこの目で確かめたかったのです。幸い取立山登山口までは雪も少ないようですし、今日は久しぶりに天気が回復する予報なのでとても楽しみです。




勝山市内から恐竜博物館の前を通って、



　
国道157号線から東山いこいの森を目指します。国道は心配していた凍結や雪が無く、問題なく走ることが出来ます。




東山いこいの森につながる林道に入ると状況は一変し、キャンプ場の手前あたりから車がスリップして前に進みません。
4ＷＤ車なら登って行けるかもしれませんが、2ＷＤのワタシの車ではとても無理です。




8：35　国道から出発
なんとかＵターンして国道沿いの駐車スペースまで戻りました。
ここから歩いていくしかなさそうですね。先着の車に人影は無く、みなさんとっくに歩いて取立山に向かわれたようです。




気温は4℃ですが、まったく風が無いので思ったほど寒さは感じません。




今日も岩礁80で登っています。今回は足首あたりのゆるみを取るベルトとインソールを使用しています。




トレッキング用のものは注文が間に合わなかったため、ワイプラに売っていた1300円くらいのものを買ってみました。
インソールとベルトの締め付けで、長靴の中で足が遊ぶ感覚は、かなり薄まりました。
ただもうひとつ心配なのが足先の冷たさです。保温性の高そうなモコモコ系ですと長靴の中に入りきらず、薄手のものは女性用サイズしかなかったりして、なかなかコレッ！というものが見当たりません。




そこでふと目についたのが、筋肉痛を抑えるためにいつもお世話になっている湿布の袋です。厚手で内側はアルミのような処理がされています。アルミは熱を反射しますので、これで足先を包み込めば保温性が高いのでは？



・・・・う～むっ！？・・・・・
相当不恰好ですが、まっ、他にいいものも見つかってないし、一度試してみましょう！




写真で見ると車でも通れそうなのですが、ガチガチに凍っており、カーブの先の傾斜がキツクなっているのでタイヤが空転してしまって登れません。



四駆以外の方は、ここで皆さん挫折して引き返した跡がありました。




8：55　いこいの森キャンプ場通過


　
キャンプ場のおトイレは、どこも冬季閉鎖中です。



車（4ＷＤでしょう）・人間・動物・謎の生物？などなど様々な跡が入り乱れていますが・・・



キャンプ場を過ぎたあたりで車のタイヤ痕は無くなっていました。さすがに4ＷＤでもこの先は難しそうです。



この先は人間と小動物の足跡のみです。でも、それなりの人数のハイカーさんが先行されているようですね。
むふふふふっ！き、きょうもトレース大泥棒ですたいっ！




ただ、泥棒したとしても雪山は決してラクではないので、ドーピングチャージ！




日陰に入ると気温は1℃です！風が無くてほんとに良かった。




おっ！スノーシューの方もいらっしゃいますね。
今朝の冷え込みで雪の表面が固く、歩くとせんべいのように割れてきます。




高度が上がるにつれ、雪の量も増えてきました。これだけ雪があると、やはり4ＷＤでも登山口まではムリですね。




9：45　登山口駐車場広場到着
先行のハイカーさんは相当早く登られたようで、どなたもいらっしゃいませんでした。




トレースに従って山頂を目指しますが、大滝方面は・・・・



今日は誰一人歩いていないようです。




ストックのカップも冬仕様に付け替えてきました。




曇りの天気予報でしたが、今のところ青空が見えています。頂上に着くまで持ってくれるといいのですが。




10：05　山頂まで1.6ｋｍの標識




樹木に氷ついていた雪も、太陽の光を浴びて溶けだしています。





陽射しがでてきて、少し気温も上がってきました。




気温が低いのと、先行のハイカーさんたちのラッセルのおかげで・・・とても歩きやすいっす！ふふふふっ感謝感謝！




標高1,000ｍを超えてくると、日当たりの良い斜面でも、気温は2℃に。もし風が強かったら大変です。




つづらおりにすすむ登山道の向こうに経ヶ岳が見えてきました。特徴的な双耳峰です。
青空は徐々に姿を消し、曇り空が広がってきました。




10：44　山頂まで1.0ｋｍの標識
ぐはぁ！さっきから600ｍしか進んでないのか？夏道とは感覚が狂います。




ここからは、雪の量が一気に増えてきました。まわりの木々に貼りつく雪も溶けだしていません。




振り返ると雪の無い下界とのコントラストが鮮やかです。





急登と、覆いかぶさる雪の小枝と、トレース泥棒してるにもかかわらず突然大きくガボる雪道が行く手を阻み、疲れ果てて広尾根に出た頃、前方からハイカーさんが降りてこられました。
女性のソロハイカーさんです。へろへろのワタクシを見かねたのか、丁寧に道を譲って下さりました。
なんと、このお方・・・・リンクさせて頂いている「へろへろです隊（2）」のへいほーさんでした！




普段、女性ハイカーさんから声を掛けて頂くということがまず無く、しかも「へいほーです」と伺ったものですから、中坊のようにドギマギしてしまいまして、早朝ジョギングの途中に、偶然近所の奥さんと出会った時のようなあいさつ（笑）しかできませんで、た、たいへん申し訳ありませんでした！
その後・・・へいほーさんは風のように去って行かれました。




へいほーさんとお別れして間もなく、真っ白な白山連峰をバックに取立山山頂の標柱が見えてきました。
半分近く雪に埋もれているようです。




11：35　取立山山頂到着（標高1307.2ｍ）
頂上広場には先着の皆さんが休憩されていました。
一番最初にラッセルされた方たちには、眩しい後光が射し込んでいらっしゃいます。
はははぁ～！本当にありがとうございました。




それにも増して神々しい白山の峰々。




別山の稜線は、純白の刃（やいば）のようです。




雪化粧した森の美しさもお山に負けていません。




　
いつまでも眺めていたいのですが、腹も減ってきましたので、そろそろ昼食にしましょう。
ちょうど先着の方が掘ったと思われる塹壕が空いていましたので、そこに陣地を作成致します。
雪山では軽量アルミ椅子とＳＯＴＯフィールドホッパー（折り畳みテーブル）が欠かせません。




陣地ができたら、おにぎりを頂きます。



当然カップヌードルも欠かせませんよ！




目の前には、しっかりとした雪山アイテムで身を固めているハイカーさんがいらっしゃいます。
スノーシューが目に入ったので、声をかけさせてもらうと・・・今年から山のぼりを始めて、今日が初めての雪山とのこと。
とても初めてとは思えないその装備にびっくりしました。
ＭＳＲのスノーシューに、オスプレーのコード・・・んっ？・・・・・ＢＤの長グリップストック・・・・・んんんっ！？




こ、このお方・・・・・リンクさせて頂いている・・・「浪漫自走」のゲンジさんですぅ（笑）




ワタシが「ツギロウです。」と名乗るととてもビックリされてましたが、
へいほーさんに続いてゲンジさんにもお会いできるなんて、ワタシも超・超ビックリしました。
とっても明るくて気さくな方で、いろいろお話できてとても楽しかったです。
もっともっとお話ししていたかったのですが、お楽しみは、またどこかでお会いするまでとっておきましょう。




おっと！知らぬ間に気温は0℃まで下がってきました。風が無いとはいえ、山頂はとても寒いです。
雲もすっかり厚くなってきましたし、そろそろワタシも下山しましょう。




12：38　下山開始




13：31　登山口戻り




国道までの林道で山スキーヤーさんにぶち抜かれました（笑）




14：25　国道戻り
頂上からは2時間弱かかりました。今回もかなり疲れました～





えっ？足の指先ですか・・・・・
歩いてる時は全く問題ないんですけど・・・・
長い時間じっとしてると・・・



こんな感じっすかね～（泣）
湿布の袋、長靴を脱いだら・・・・ズタボロに破れていました。予想以上に力が加わっているのですね。
また別のナニカを捜さなくっちゃ。




指先は確かに冷たかったですけど・・・・


気持ちはとても暖かかったですよ。




お仲間に、二人もお逢いできたんですから。





さあ、ツギはどの山にのぼロウか？





ちなみに今日のログです。





沿面距離　11.6ｋｍ
累積標高（＋）　918.6ｍでした。